亜解帝人くんの祖父発見!(爆)
投稿者: kdm0709 投稿日時: 2003/05/09 14:03 投稿番号: [130613 / 203793]
しばらくして土城という駅に着いた。この駅は黄海道の道庁の所在地である海州や白川温泉への乗換駅である。下車する人も多かったが通路に立って居た人たちで殆ど満席になった。ここから乗り込んで来た多くの人々の中には内地人もかなりいるようだった。その中に五十歳前後の二人連れの内地人の男性があった。昼食時に酒を飲んだのか未だ酔いの残った荒々しい顔つきで通路に立って大声で何か語り合っていた。しばらくするとその中の一人がどなるような調子で、
「おい誰か俺たちに席を空けてくれんか」と言ってあたりを見廻した。近くの席の乗客は皆朝鮮人だった。誰もすぐには席を譲ろうとはしなかった。「誰か席を空けろ」と男は周囲を睨みまわしながら繰り返した。
やがて私の立っている横の席の朝鮮の青年が二人立ち上がった。
未だ酔いのさめていない内地人の男二人が当然のようにその席に座った。しかし彼等は青年たちにたいし礼を言おうとしなかった。
私は私の横で道路に並んで立ったその青年たちにたいしてすかさず「コマスミニダ。ありがとう」と言った。青年たちはその男たちと無関係な私が礼を言ったのでけげんな表情だったが黙ってうなずいた。
すると酔って赤い頻の男たちの一人が、私をにらんで、
「おい、あにさんよ、俺たちにあてつけか」と言った。
私は平然として、「いいえ貴方がたが酔って疲れておられるようなので、同じ内地人として代わりにお礼を言ったのです」と答えた。
すると男の一人が、「内鮮一体と言って朝鮮人を甘やかすから…」と言いかけた。もう一人の男はその言葉を遮るように私に向かって、
「お若い学生さんよ。朝鮮は平和だよ、俺たちはな、満州の奥地の松花江のかみの方の発電所の工事現場で仕事をしてるんだ。匪賊が時々弾を撃ち込んで来るんだ。沢山の中国人を使って工事をしてるんだが、テロをやる便衣隊員も紛れ込んで来るし、現場監督は毎日が生命がけだ」
彼は車中に聞こえるように大声で言った。そして声を落として仲間に語りかけるように、
「白川温泉で湯につかって、明日京城で用件が済めばすぐ満州の現場に戻らにゃならんのだ」と言いながら静かになった。
列車が開城を過ぎた頓には、二人の男はいびきをかきながら寝入っていた。
これは メッセージ 130605 (chonkanchigaiyarodomo さん)への返信です.
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