Re: 笞刑の廃止
投稿者: toapanlang 投稿日時: 2008/01/04 18:29 投稿番号: [3345 / 3669]
超亀レスですが。
朝鮮総督府が発行していた「朝鮮彙報」大正6年11月1日号には「司法部監獄課「笞刑に就て」(承前完)」として以下のような文章があります。
・・・・・・・
四 朝鮮笞刑令制定の要旨及将来
朝鮮に於ける笞刑の現状は前述の如くにして、刑罰上重要なる位置を占めつつあるも、果して此の制度が朝鮮の実情に適応せるや否やに付ては更に進んで之を研究せざるべからず。蓋し其の適否は実に本制度の将来に於ける運命を支配すべき関鍵たればなり。抑帝国が明治十五年一月一日改定律令に於ける笞刑を旧法制の残影として全く之を廃止したるに拘らず、其の後台湾、関東州に本制度を設け、次で朝鮮に之を施くに至れるもの素より相当の理由無くむばあらず、今朝鮮に於ける制定の理由を究めむとせば、其の母法たる台湾の罰金及笞刑処分例制定当時の事由を原ぬるを捷径とす。夫の領台後同島に本制度を施かむんとするや、頗る反対論の沸騰を見たるも、島民の多くは廉恥を知らず、事理を解せず、其の生活程度の低き者に在りては監獄の拘禁に対して殆ど何等の痛苦を感ぜず、此種の犯人に対し短期の自由刑を科するも其の効果は到底多年威嚇せられたる笞刑の効果の顕著なるに如かずとの理由を以て、遂に反対論を鎮圧して本制度を実施するに至れり。朝鮮に於ける制定の理由亦異なるなし。試に朝鮮罪囚の教育程度を示せば即大正四年西大門監獄拘禁の朝鮮人男受刑者千三百三十人中、国文竝漢字を解し得る者百分の十八、諺文を解し得る者百分の十二、其の余の百分の七十は眼に一丁字なき者なり。京城を中心にし其の附近の犯人を収容したる西大門監獄の実況にして既に斯の如しとせば、他の地方監獄に於ける罪囚の教育程度が更に之より低級なるべきは推知に難からず。即此等無教育なる罪囚の大部分は、栄誉心なく羞恥の観念なき劣等者なるを以て、此の如き犯人に対し短期自由刑を科するも完全に行刑の効果を斂め難きは識者を待たずして明なり。此等犯人に対して効果ある刑罰を覔めば、唯本制度の採用あるのみ。何者精神的痛苦の遅鈍なる者に対しては迅速に痛苦を実感し得べき体刑を科するの外途なければなり。殊に台湾に於ては本制度の外一面人民の強烈なる拝金思想を利用し、自由刑を罰金に換へ因りて適切に刑罰の痛苦を実感せしめ、以て其の効果を収め得らるべきも、朝鮮に於ては此かる法制を併用する能はざる事情ありて、台湾に比し笞刑制度を設くるの必要一層切実なるものあり。是即朝鮮に於ける笞刑が他の刑罰との歩合に於て台湾の夫れに比し著しき差異を示し以て刑罰上重要の位置を占むる所以なり。要するに笞刑制定の理由前述の如くなるを以て、教育普及に依り智徳を涵養し、産業の開発に依りて民度を向上せしめて、現状に格段なる変遷を見るか、或は本制度に代ふることを得べき最良の刑罰を発見せざる限り、本制度は長く其の将来を有すべし。
・・・・・・・
民度が向上すれば廃止するという選択肢が既に提示されています。実際、1920年4月に朝鮮笞刑令廃止制令の公布によって笞刑が廃止されるさい、このような理由をあげました。アジ歴「朝鮮笞刑令中廃止制令案(レファレンスコードA01200192700)」から引用します。
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理由
笞刑は古来朝鮮に於て広く施用せられ民度に恰適する刑罰なるを以て明治四十五年四月内、鮮、外人に対する刑事法規を整理統一するに該り、暫く旧制を襲踏し軽微なる犯罪の制裁として之を存置したり然れども本刑の如く肉体に直接の苦痛を与ふるものは現代文明思想に基く刑罰の性質と背馳する点あるのみならず近時朝鮮人は著しく向上自覚し其の民度は復昔日の観にあらざるが故に笞刑を廃止し基本刑たる懲役又は罰金等を以て之に蒞むも刑政上毫も支障なしと認めたるに由る
朝鮮総督府が発行していた「朝鮮彙報」大正6年11月1日号には「司法部監獄課「笞刑に就て」(承前完)」として以下のような文章があります。
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四 朝鮮笞刑令制定の要旨及将来
朝鮮に於ける笞刑の現状は前述の如くにして、刑罰上重要なる位置を占めつつあるも、果して此の制度が朝鮮の実情に適応せるや否やに付ては更に進んで之を研究せざるべからず。蓋し其の適否は実に本制度の将来に於ける運命を支配すべき関鍵たればなり。抑帝国が明治十五年一月一日改定律令に於ける笞刑を旧法制の残影として全く之を廃止したるに拘らず、其の後台湾、関東州に本制度を設け、次で朝鮮に之を施くに至れるもの素より相当の理由無くむばあらず、今朝鮮に於ける制定の理由を究めむとせば、其の母法たる台湾の罰金及笞刑処分例制定当時の事由を原ぬるを捷径とす。夫の領台後同島に本制度を施かむんとするや、頗る反対論の沸騰を見たるも、島民の多くは廉恥を知らず、事理を解せず、其の生活程度の低き者に在りては監獄の拘禁に対して殆ど何等の痛苦を感ぜず、此種の犯人に対し短期の自由刑を科するも其の効果は到底多年威嚇せられたる笞刑の効果の顕著なるに如かずとの理由を以て、遂に反対論を鎮圧して本制度を実施するに至れり。朝鮮に於ける制定の理由亦異なるなし。試に朝鮮罪囚の教育程度を示せば即大正四年西大門監獄拘禁の朝鮮人男受刑者千三百三十人中、国文竝漢字を解し得る者百分の十八、諺文を解し得る者百分の十二、其の余の百分の七十は眼に一丁字なき者なり。京城を中心にし其の附近の犯人を収容したる西大門監獄の実況にして既に斯の如しとせば、他の地方監獄に於ける罪囚の教育程度が更に之より低級なるべきは推知に難からず。即此等無教育なる罪囚の大部分は、栄誉心なく羞恥の観念なき劣等者なるを以て、此の如き犯人に対し短期自由刑を科するも完全に行刑の効果を斂め難きは識者を待たずして明なり。此等犯人に対して効果ある刑罰を覔めば、唯本制度の採用あるのみ。何者精神的痛苦の遅鈍なる者に対しては迅速に痛苦を実感し得べき体刑を科するの外途なければなり。殊に台湾に於ては本制度の外一面人民の強烈なる拝金思想を利用し、自由刑を罰金に換へ因りて適切に刑罰の痛苦を実感せしめ、以て其の効果を収め得らるべきも、朝鮮に於ては此かる法制を併用する能はざる事情ありて、台湾に比し笞刑制度を設くるの必要一層切実なるものあり。是即朝鮮に於ける笞刑が他の刑罰との歩合に於て台湾の夫れに比し著しき差異を示し以て刑罰上重要の位置を占むる所以なり。要するに笞刑制定の理由前述の如くなるを以て、教育普及に依り智徳を涵養し、産業の開発に依りて民度を向上せしめて、現状に格段なる変遷を見るか、或は本制度に代ふることを得べき最良の刑罰を発見せざる限り、本制度は長く其の将来を有すべし。
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民度が向上すれば廃止するという選択肢が既に提示されています。実際、1920年4月に朝鮮笞刑令廃止制令の公布によって笞刑が廃止されるさい、このような理由をあげました。アジ歴「朝鮮笞刑令中廃止制令案(レファレンスコードA01200192700)」から引用します。
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理由
笞刑は古来朝鮮に於て広く施用せられ民度に恰適する刑罰なるを以て明治四十五年四月内、鮮、外人に対する刑事法規を整理統一するに該り、暫く旧制を襲踏し軽微なる犯罪の制裁として之を存置したり然れども本刑の如く肉体に直接の苦痛を与ふるものは現代文明思想に基く刑罰の性質と背馳する点あるのみならず近時朝鮮人は著しく向上自覚し其の民度は復昔日の観にあらざるが故に笞刑を廃止し基本刑たる懲役又は罰金等を以て之に蒞むも刑政上毫も支障なしと認めたるに由る
これは メッセージ 3141 (monju_jz さん)への返信です.
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