喫茶室「一服汁」

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宗主国さまのみち 14

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/09/06 00:29 投稿番号: [9880 / 19672]
  開封大学にかえってきた。
  夕食後、大学の茅成利(マオ・チョンリ)先生という方とお会いした。茅先生は書法の大家であるという。
  中国語では書道のことを、
「書法(シューファー)」
  という。茅先生はただの書法家ではなく、金属製の筆で字をかいたり、木や石に字をかく第一人者であるというから、前衛的であるのかもしれない。
  中国人学生だけでなく留学生にも教えているというが、現在、日本人留学生団がおとずれており、かれらがなんの苦もなく毛筆をつかって漢字をかくことにおどろいたという。そのまえに教えたフランス人留学生団は、うつくしく書けるとかいう以前にまともなかたちの漢字をかけなかったという。
「現代、毛筆で字をかく芸術は中国と日本にしかありません」
  茅先生はそういった。中国人の公式見解として「中国」にはむろん台湾をもふくんでいるのだが、これは聞き捨てならない発言である。
「ウリナラにも書法はあるわよ。世界に冠たるハングル書道が」
  チャングムがいった。茅先生の手前怒気を抑えてはいるものの、今にも火病を発しそうであった。
  さらにわるいことに、茅先生は日本人では空海と三筆の一人である藤原佐理をたかく評価しており、とくに佐理を尊敬してその筆づかいを学んだという。
  ここまできいてチャングムをみると顔はキムチ色一色である。あわてて朴やんと二人でかかえてその場をほうほうの体で辞した。

  翌朝、チャングムは元気を回復したばかりか笑顔をあふれさせて食堂に飛びこんできた。
「アンニョンハシムニカ!」
  昨夜、厨房でわけてもらった冷凍キャベツをひたいに載せたのがきいたのであろうか。
「先生、はやく食事をすませて来て下さい」
  チャングムにうながされ、朝食をそこそこに切りあげて外に出ると、チャングムに引っぱられて大学内の掲示板の前までいった。
「見てください」
  掲示板には、人民日報などの新聞記事が掲示されているのだが、チャングムの指したのは中国青年報の軍事特集ページであった。
  日付は今年の六月二十三日であり、この月の中旬に中国やアメリカ、韓国の軍事関係者がアメリカ軍の演習見学で一堂に会したニュースをのせている。
「ここですよ。ここ」
  みると、韓中の代表が『大長今』の話題で盛りあがったとかいてある。軍人がこのような話題で歓談するとは友好平和のあかしであろう。
「へへへ、やっぱり韓流はあるんですね」
  昨夜の火病はどこへいったのか、チャングムはこれ以上ないほど明るい笑顔になった。
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