ノルウェ−の寿司娘で一服汁
投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2009/06/25 19:38 投稿番号: [18028 / 19672]
http://www.yomiuri.co.jp/zoom/20090518-OYT9I00349.htm
ノルウェーのトロムソは北緯69・40度に位置する人口6万の町。「北極圏のパリ」を自称するが、こぢんまりしている。レストランの数も多くはないこの町の波止場を夕食時、散歩していたら、「SUSHI」の看板が視界に入った。
ウインドーのむこうに板前さんのような格好をした東洋人女性。サーモンなどのネタが並べられ、炊飯器も見える。
人なつっこい笑顔に誘われ、店内に入った。基本的には中華料理店だが、女性のいる一角には、「刺身」と書かれた赤提灯がぶらさがっている。
忙しそうなウエートレスに接客の合間、通訳してもらいながら聞いた話によれば、東洋人の女性は中国・吉林省出身のチャオ・リーさん(49)。3年前から店で働いているという。「修行はどちらで」と尋ねると、「チャイナ」と屈託のない答えが返ってきた。
おすすめというsushi・tempura盛り合わせをオーダーすると、リーさんが手早く白身など6巻を握る。
トロムソでsushiの看板が目に飛び込んできた(大内佐紀撮影) 「なんちゃってsushi」だ。私は、いつもそう呼ぶ。(1)酢飯ではなく、ネタは薄め(2)ワサビは抜いてあり、お皿にてんこ盛り(3)握っている人は東洋人だが日本人ではないことが多い――などの特徴がある。出張が続くと、白いご飯と醤油なら何であれうれしいという心境になるので、案外、美味しく食べられる。
値段は、日本円で約3900円。酢豚などの中華メニューよりも割高だ。
次の出張地ジュネーブでは、地元で大人気の「ほんもの」和食店に行った。寿司コーナー担当のオーナーシェフKさんによると、「sushi」は値が張るというイメージが外国にもあり、値段を高めに設定できる。このため、中華店がsushiコーナーを併設する例が、ここ1年、ジュネーブでも急増しているという。
「なんちゃってsushi」をどう思うか――。Kさんに問うと、「いやー、食べたことないから、わからないですよ」と苦笑いした。そして、「初めて寿司を召し上がる方に、それが寿司だと思ってもらいたくないですよね」と付け加えた。
スーダン、パキスタン……。出張で訪れた地で醤油味とおコメが恋しくなると、中華料理店に駆け込んだ。世界のたいていの場所には中国人が経営する店がある。そのたくましさに救われていた形だが、どうも最近、一部では別の方向へと「進化」が起きているらしい。
それにしてもリーさんは、滞在3年でかなりのノルウェー語を操っている風だった。あの北の町で働き始めるまでに、どのような人生があったのだろうか。言葉が通じれば、もう少し聞けたのに。残念。
(2009年5月18日 読売新聞)
あ〜あ
ノルウェーのトロムソは北緯69・40度に位置する人口6万の町。「北極圏のパリ」を自称するが、こぢんまりしている。レストランの数も多くはないこの町の波止場を夕食時、散歩していたら、「SUSHI」の看板が視界に入った。
ウインドーのむこうに板前さんのような格好をした東洋人女性。サーモンなどのネタが並べられ、炊飯器も見える。
人なつっこい笑顔に誘われ、店内に入った。基本的には中華料理店だが、女性のいる一角には、「刺身」と書かれた赤提灯がぶらさがっている。
忙しそうなウエートレスに接客の合間、通訳してもらいながら聞いた話によれば、東洋人の女性は中国・吉林省出身のチャオ・リーさん(49)。3年前から店で働いているという。「修行はどちらで」と尋ねると、「チャイナ」と屈託のない答えが返ってきた。
おすすめというsushi・tempura盛り合わせをオーダーすると、リーさんが手早く白身など6巻を握る。
トロムソでsushiの看板が目に飛び込んできた(大内佐紀撮影) 「なんちゃってsushi」だ。私は、いつもそう呼ぶ。(1)酢飯ではなく、ネタは薄め(2)ワサビは抜いてあり、お皿にてんこ盛り(3)握っている人は東洋人だが日本人ではないことが多い――などの特徴がある。出張が続くと、白いご飯と醤油なら何であれうれしいという心境になるので、案外、美味しく食べられる。
値段は、日本円で約3900円。酢豚などの中華メニューよりも割高だ。
次の出張地ジュネーブでは、地元で大人気の「ほんもの」和食店に行った。寿司コーナー担当のオーナーシェフKさんによると、「sushi」は値が張るというイメージが外国にもあり、値段を高めに設定できる。このため、中華店がsushiコーナーを併設する例が、ここ1年、ジュネーブでも急増しているという。
「なんちゃってsushi」をどう思うか――。Kさんに問うと、「いやー、食べたことないから、わからないですよ」と苦笑いした。そして、「初めて寿司を召し上がる方に、それが寿司だと思ってもらいたくないですよね」と付け加えた。
スーダン、パキスタン……。出張で訪れた地で醤油味とおコメが恋しくなると、中華料理店に駆け込んだ。世界のたいていの場所には中国人が経営する店がある。そのたくましさに救われていた形だが、どうも最近、一部では別の方向へと「進化」が起きているらしい。
それにしてもリーさんは、滞在3年でかなりのノルウェー語を操っている風だった。あの北の町で働き始めるまでに、どのような人生があったのだろうか。言葉が通じれば、もう少し聞けたのに。残念。
(2009年5月18日 読売新聞)
あ〜あ
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