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支局長評論:山口 蹴るだけではない

投稿者: joomoonsuk 投稿日時: 2010/06/21 23:50 投稿番号: [7477 / 8735]
  直径わずか22センチのサッカーボールを世界中が見つめている。治安の悪さや準備不足で開催が危ぶまれたサッカー・ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会が無事始まった。

  ちょうど8年前、僕はソウル支局に勤務していて日本と韓国が共催したW杯を取材した。取材と言っても試合そのものではなく、韓国人にとってW杯はどういう意味があるのかということを聞いて回った。韓国は4位になり、国中が熱狂した。日本に勝ったことで気分が良く、多くの韓国人が溜飲(りゅういん)を下げた。サッカーボールに愛国心と国家の威信を託し、韓国はひとつになった。

  あれから8年、優秀な選手は自国を離れて外国チームで活躍する時代だ。それぞれの国民は小さなボールに愛国心を託すが、日韓W杯のような熱狂ぶりは無くなったような気がする。

  韓国にとって8年前の日韓共催W杯は、88年のソウル五輪以来の国家事業だった。韓国は東京五輪(64年)より24年遅れて五輪の開催地になった。その後、韓国は飛躍的に経済力をつけ日本に肩を並べ、W杯を日本と一緒に開催した。歴史問題や領土問題で摩擦を抱える日本と韓国だったが、W杯をきっかけにヒト、モノの交流が増え、お互いを知るきっかけになった。国民も政治家もそれを望んでいた。あの8年前のW杯は日韓両国にとって政治的思惑もある大会だった。

  さて、今回のW杯は「アフリカ人であることを祝おう」を合言葉にアフリカ大陸で初めて開催された。これからどんなアクシデントや番狂わせが起きるのかは分からない。さまざまな民族が国家代表チームを編成するW杯は、サッカーを通して国の姿も映し出す。各国のサポーターを観察するのも面白い。サッカー場で転がるボールを国に見立てて、その世界地図を「政治抜き」で楽しもう。<山口・堀信一郎>

〔山口版〕

毎日新聞   2010年6月21日   地方版
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20100621ddlk35070217000c.html


韓国も日本も残り一戦、共に決勝進出目指してがんばりましょう!
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