アジアを世界戦略拠点に
投稿者: japanese_chosun 投稿日時: 2006/08/02 16:14 投稿番号: [30531 / 38959]
域内貿易自由化
部品融通容易に
日本の自動車メーカーが東南アジア諸国連合(ASEAN)で、開発・生産・販売を一貫して手掛ける体制整備を加速させている。アジアを世界戦略を担う拠点とするのが狙いだ。今月13日には日本とマレーシアの自由貿易協定(FTA)が発効した。ASEANで加速する貿易自由化への取り組みも日本メーカーのアジア戦略を後押ししている。(シンガポール 菊池隆)
◆供給基地
日産自動車は今月20日、タイ・バンコクの南東130㌔にあるラムチャバン港近くに、自動車部品の輸出拠点を設けると発表した。タイの部品メーカー94社から部品を調達し、「ティーダ」用の車体パネルや内装部品などをメキシコに、エンジンを南アフリカなどに輸出して、現地工場で完成車に組み立てる。シンガポールで記者会見した橋本泰昭・執行役員は、「ASEANを新たに世界への部品供給基地とし、世界戦略に組み込む」と意気込む。
07年1月から本格稼動する予定で、年間出荷額は3億㌦(約350億円)と、日産にとって日本に次ぐ輸出拠点になる。同年8月には、インドネシアにも同様の拠点を設立する。
三菱自動車も10年ぶりに全面改良して昨年にタイ工場で生産を始めた新型ピックアップトラック「トライトン」の輸出を本格化させている。
◆ネットワーク
トヨタ自動車も7月初旬、タイにアジア地域の生産支援会社を設立し、生産ライン組み替えの準備や管理に当たる部隊を日本から移した。トヨタは04年から、日本に市場には投入しない専用車種をタイやインドネシアで生産し、欧州、中東などへ輸出する「世界戦略車」プロジェクトを進めている。タイには研究開発会社、シンガポールには物流・販売支援会社もあり、アジアでの開発・生産・販売を一体化する体制が強化させた。
ASEANでの相次ぐ拠点設立の背景には、現地部品メーカーの急速な品質向上がある。日産のASEAN統括会社(シンガポール)の島田圭司社長は、「域内の部品製造技術は世界水準に達した」と評価する。
域内貿易の自由化を目指すASEAN自由貿易地域(AFTA)計画の効果も大きい。特に03年からは、マレーシアを除く主要国間で、自動車文の特恵関税率が0〜5%に引き下げられ、各国で部品製造を分業して相互供給する「最適地生産」が可能になった。
トヨタの場合、タイでディーゼルエンジンや車体パネル、インドネシアでガソリンエンジン、フィリピンで変速機や速度計、マレーシアでステアリング回りなどを生産し、4か国間の相互供給や輸出入手続きはシンガポール拠点を通じて展開している。
ホンダも部品を4か国で相互に融通している。タイは輸出拠点としての役割を強め、域内外15か国に供給している。
国際的なネットワークを活用することで、「生産を集約し、規模拡大効果を追求する」(トヨタのシンガポール拠点)メリットはは大きい。
◆中国に対抗
一方、ASEAN側にも、自動車産業が急成長している中国をにらみ、一刻も早く輸出基地化を進めたい事情がある。
中国の昨年の自動車生産台数は約571万台と、タイ、インドネシア、マレーシアの3か国(計231万台)の倍以上に達した。現在は国内市場向けだが、将来は輸出国となり、ASEANの強力なライバルとなりかねない。個々の国の規模が小さいASEANとしては、域内一体で中国に対抗する必要がある。
域内主要国で唯一、「国民車」の保護・育成を国策に据えてきたマレーシアも3月下旬、自動車分野の関税率引き下げを決定し、域内との一体化を徐々に進めている。
今月13日には、日本とマレーシアの間でFTAも発効し、日本とASEANとの経済的な結びつきはより強まった。日系メーカーにはASEAN域内での、一層の最適地生産を目指せる」(ホンダ)との期待感も高まっている。
ワールド・インサイト
日本の自動車メーカーが東南アジア諸国連合(ASEAN)で、開発・生産・販売を一貫して手掛ける体制整備を加速させている。アジアを世界戦略を担う拠点とするのが狙いだ。今月13日には日本とマレーシアの自由貿易協定(FTA)が発効した。ASEANで加速する貿易自由化への取り組みも日本メーカーのアジア戦略を後押ししている。(シンガポール 菊池隆)
◆供給基地
日産自動車は今月20日、タイ・バンコクの南東130㌔にあるラムチャバン港近くに、自動車部品の輸出拠点を設けると発表した。タイの部品メーカー94社から部品を調達し、「ティーダ」用の車体パネルや内装部品などをメキシコに、エンジンを南アフリカなどに輸出して、現地工場で完成車に組み立てる。シンガポールで記者会見した橋本泰昭・執行役員は、「ASEANを新たに世界への部品供給基地とし、世界戦略に組み込む」と意気込む。
07年1月から本格稼動する予定で、年間出荷額は3億㌦(約350億円)と、日産にとって日本に次ぐ輸出拠点になる。同年8月には、インドネシアにも同様の拠点を設立する。
三菱自動車も10年ぶりに全面改良して昨年にタイ工場で生産を始めた新型ピックアップトラック「トライトン」の輸出を本格化させている。
◆ネットワーク
トヨタ自動車も7月初旬、タイにアジア地域の生産支援会社を設立し、生産ライン組み替えの準備や管理に当たる部隊を日本から移した。トヨタは04年から、日本に市場には投入しない専用車種をタイやインドネシアで生産し、欧州、中東などへ輸出する「世界戦略車」プロジェクトを進めている。タイには研究開発会社、シンガポールには物流・販売支援会社もあり、アジアでの開発・生産・販売を一体化する体制が強化させた。
ASEANでの相次ぐ拠点設立の背景には、現地部品メーカーの急速な品質向上がある。日産のASEAN統括会社(シンガポール)の島田圭司社長は、「域内の部品製造技術は世界水準に達した」と評価する。
域内貿易の自由化を目指すASEAN自由貿易地域(AFTA)計画の効果も大きい。特に03年からは、マレーシアを除く主要国間で、自動車文の特恵関税率が0〜5%に引き下げられ、各国で部品製造を分業して相互供給する「最適地生産」が可能になった。
トヨタの場合、タイでディーゼルエンジンや車体パネル、インドネシアでガソリンエンジン、フィリピンで変速機や速度計、マレーシアでステアリング回りなどを生産し、4か国間の相互供給や輸出入手続きはシンガポール拠点を通じて展開している。
ホンダも部品を4か国で相互に融通している。タイは輸出拠点としての役割を強め、域内外15か国に供給している。
国際的なネットワークを活用することで、「生産を集約し、規模拡大効果を追求する」(トヨタのシンガポール拠点)メリットはは大きい。
◆中国に対抗
一方、ASEAN側にも、自動車産業が急成長している中国をにらみ、一刻も早く輸出基地化を進めたい事情がある。
中国の昨年の自動車生産台数は約571万台と、タイ、インドネシア、マレーシアの3か国(計231万台)の倍以上に達した。現在は国内市場向けだが、将来は輸出国となり、ASEANの強力なライバルとなりかねない。個々の国の規模が小さいASEANとしては、域内一体で中国に対抗する必要がある。
域内主要国で唯一、「国民車」の保護・育成を国策に据えてきたマレーシアも3月下旬、自動車分野の関税率引き下げを決定し、域内との一体化を徐々に進めている。
今月13日には、日本とマレーシアの間でFTAも発効し、日本とASEANとの経済的な結びつきはより強まった。日系メーカーにはASEAN域内での、一層の最適地生産を目指せる」(ホンダ)との期待感も高まっている。
ワールド・インサイト