【訃報】に関して
投稿者: grosser770 投稿日時: 2011/10/27 08:16 投稿番号: [5291 / 6946]
速報は出遅れましたので,こちらを.
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111027/bks11102702520000-n1.htm10月27日
2011.10.27 02:50 [産経抄]
昭和35(1960)年、『夜と霧の隅で』で芥川賞を受賞したとき、北杜夫さんは精神科医だった。
「女性のヒステリー、ノイローゼを治す名人」と当時の週刊誌に紹介されている。その北さんは数年後、
「躁鬱(そううつ)病」との自己診断を明らかにした。
▼鬱状態のときに、編集者から原稿依頼があっても、「鬱病なので書けません」と断るしかない。
すると編集者は必ず「鬱病って何ですか」と尋ねる。そのたびに「気分が落ち込んで、気力がなくなる
病気です」と説明しなければならなかった。
▼家族にとっては、鬱の後にやってくる躁状態の方が大迷惑だ。よくしゃべり、はしゃぐように
なるのはいいのだが、北さんの場合、株を始めてしまう。しかも、高くなってから買い、安くなってから
売るのを繰り返した。
▼長者番付の作家部門で上位に名を連ねながら、借金だらけで無一文だった時期もある。
エッセイストで長女の斎藤由香さんによると、小学校のときのお年玉まで使われたそうだ。
▼ただ、てんやわんやの騒ぎをユーモアたっぷりに紹介したエッセーは大好評だった。おかげで、
医師に「鬱病です」あるいは「躁病です」といわれても、「北さんと同じ病気ですね」とほっとする
患者が増えたという。「作家としては大したことはないけれど、躁鬱病を世に知らしめた功績はある」。
北さんは大いばりで語っている。
▼芥川賞の授賞式のスピーチで、北さんは自殺した芥川龍之介に比べて頭の発達が悪いと謙遜した後、
こう締めくくった。「石にかじりついてでも長生きしなければと思っています」。その通りの84歳の
天寿を全うした。泉下で芥川に会っても恥ずかしくないほどの、数々の名作を残して。
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