ニホンザル
投稿者: ditgtedgbbdc 投稿日時: 2002/07/27 03:50 投稿番号: [60698 / 99628]
I プロローグ ニホンザル(日本猿)
Japanese macaque
オナガザル科マカク属の日本特産種。
マカク属のサルは、東南アジアや中国南西部にも何種か分布しているが、その仲間であるニホンザルは、日本に生息するただ1種のサルである。同時に、ヒトをのぞく霊長類の中で、もっとも北にすんでいるサルでもある。
II 霊長類の北限
本州以南の日本各地に生息するが、その北限、すなわち霊長類の北限は、青森県の下北半島である。陸奥(むつ)湾をはさんだ対岸の津軽半島からもニホンザルの化石が出土しているが、現在は生息していない。
III ニホンザルの特徴
頭胴長47〜60cm、尾長7〜12cm、体重8.3〜18kg。体毛は灰色から暗褐色で、顔と尻は裸出し、その皮膚は大人では赤い。手足は黒色をしている。
1 サルの顔は赤いか このニホンザルを見なれているせいで、日本人は無意識にサルの顔は赤く、尾は短いと思いこんでいる。しかし、これはニホンザルが北限の地で生きぬくための適応の結果である。本来は南方系の動物であるマカク類の多くは、赤い顔をしていない。ニホンザル同様に赤い顔をしているのはインド東部やチベット、中国西部に分布するベニガオザルなど、数種のみである。
また、南アジアや東南アジアなど暑い地方に分布するアカゲザルやカニクイザルといったマカク類の尾は長い。これはサルの尾が一種の放熱器官としての機能をもつためだといわれている。高緯度で東南アジアなどにくらべはるかに寒冷の日本にすむニホンザルは、長い尾から熱をうばわれないように、短い尾へと進化したのだろう。
2 サル道 ニホンザルは本州以南の低山から高山の樹林帯まで、また海岸近くと幅広く生息する。採食や睡眠は樹上でするが、ふだんの移動は地上でおこなう。こうした移動によってできた道を「サル道」とよぶ。雑食性で果実や若葉、穀類などの植物性以外にも、昆虫や爬虫類、魚介類、小動物などを食べる。
IV ニホンザルの社会
通常、十数頭から150頭ぐらいの群れをつくり、集団生活をおくっている。各地で餌(え)づけされ、社会構造が研究された結果、この群れの中には順位(個体間の優劣関係)があることが明らかとなった。
1 群れと順位 群れの中心には、経験と体力にまさったリーダーのオスとメス、子ザルたちがいて、その周辺部にはリーダーではないオスがむれている。また、これらのオスの間にも、明確な順位関係がある。
こうしたオスザルどうしの中から次世代のリーダーがえらばれるが、ニホンザルの群れを維持する基本的な要素は、母ザルとその娘のきずなを中心とした母系血縁集団であることが、観察の結果わかっている。
近接して生息していても、ことなった群れどうしは排他的である。群れの個体数が大きくなると、母系集団ごとに群れは分裂する。一方、餌づけされていない群れでは、こうした強い順位関係は観察されていない。
2 交尾期 交尾期は秋から冬である。妊娠期間は6カ月で、ふつう1年おきに1子を出産する。寿命は約20年といわれている。
V 広葉樹林の恵み ニホンザルが彼らにとっては寒冷な日本で生きのびたのは、ひとつには、かつての日本の山にはブナやシイなど木の実のなる広葉樹が多かったためである。せまい国土の森にニホンカモシカやツキノワグマなど多くの野生生物が生存できたのは、食物が確保できたことが重要だった。
だが、こうした恵み豊かな自然も、人間の植林により、植物の多彩な世界がこわされていく。食物をうしなったサルやカモシカが、作物をあらしたという事件の背景には、こうした事実があることをわすれてはいけない。
一方で、餌づけ群は個体数をふやし、各地で畑や人家に出没して、人間とのトラブルがたえない。そのため、年間6000頭以上が有害獣駆除によって捕殺されている。
日本人は古くからサルとは親密な関係があった。「猿蟹合戦」や「桃太郎」をはじめとする多くの昔話にもサルは登場し、活躍する。
VI ヤクシマザル 鹿児島県の屋久島に生息するヤクシマザルはニホンザルの亜種で、生態的にもよく似ているが、亜熱帯林要素への依存度が高い。遺伝学的分化は17〜18万年前だったとされる。
分類:哺乳綱サル目(霊長目)サル亜目サル下目(狭鼻猿類)オナガザル科。ニホンザルの学名はMacaca fuscata。ヤクシマザルはM.f.yakui。
マカク属のサルは、東南アジアや中国南西部にも何種か分布しているが、その仲間であるニホンザルは、日本に生息するただ1種のサルである。同時に、ヒトをのぞく霊長類の中で、もっとも北にすんでいるサルでもある。
II 霊長類の北限
本州以南の日本各地に生息するが、その北限、すなわち霊長類の北限は、青森県の下北半島である。陸奥(むつ)湾をはさんだ対岸の津軽半島からもニホンザルの化石が出土しているが、現在は生息していない。
III ニホンザルの特徴
頭胴長47〜60cm、尾長7〜12cm、体重8.3〜18kg。体毛は灰色から暗褐色で、顔と尻は裸出し、その皮膚は大人では赤い。手足は黒色をしている。
1 サルの顔は赤いか このニホンザルを見なれているせいで、日本人は無意識にサルの顔は赤く、尾は短いと思いこんでいる。しかし、これはニホンザルが北限の地で生きぬくための適応の結果である。本来は南方系の動物であるマカク類の多くは、赤い顔をしていない。ニホンザル同様に赤い顔をしているのはインド東部やチベット、中国西部に分布するベニガオザルなど、数種のみである。
また、南アジアや東南アジアなど暑い地方に分布するアカゲザルやカニクイザルといったマカク類の尾は長い。これはサルの尾が一種の放熱器官としての機能をもつためだといわれている。高緯度で東南アジアなどにくらべはるかに寒冷の日本にすむニホンザルは、長い尾から熱をうばわれないように、短い尾へと進化したのだろう。
2 サル道 ニホンザルは本州以南の低山から高山の樹林帯まで、また海岸近くと幅広く生息する。採食や睡眠は樹上でするが、ふだんの移動は地上でおこなう。こうした移動によってできた道を「サル道」とよぶ。雑食性で果実や若葉、穀類などの植物性以外にも、昆虫や爬虫類、魚介類、小動物などを食べる。
IV ニホンザルの社会
通常、十数頭から150頭ぐらいの群れをつくり、集団生活をおくっている。各地で餌(え)づけされ、社会構造が研究された結果、この群れの中には順位(個体間の優劣関係)があることが明らかとなった。
1 群れと順位 群れの中心には、経験と体力にまさったリーダーのオスとメス、子ザルたちがいて、その周辺部にはリーダーではないオスがむれている。また、これらのオスの間にも、明確な順位関係がある。
こうしたオスザルどうしの中から次世代のリーダーがえらばれるが、ニホンザルの群れを維持する基本的な要素は、母ザルとその娘のきずなを中心とした母系血縁集団であることが、観察の結果わかっている。
近接して生息していても、ことなった群れどうしは排他的である。群れの個体数が大きくなると、母系集団ごとに群れは分裂する。一方、餌づけされていない群れでは、こうした強い順位関係は観察されていない。
2 交尾期 交尾期は秋から冬である。妊娠期間は6カ月で、ふつう1年おきに1子を出産する。寿命は約20年といわれている。
V 広葉樹林の恵み ニホンザルが彼らにとっては寒冷な日本で生きのびたのは、ひとつには、かつての日本の山にはブナやシイなど木の実のなる広葉樹が多かったためである。せまい国土の森にニホンカモシカやツキノワグマなど多くの野生生物が生存できたのは、食物が確保できたことが重要だった。
だが、こうした恵み豊かな自然も、人間の植林により、植物の多彩な世界がこわされていく。食物をうしなったサルやカモシカが、作物をあらしたという事件の背景には、こうした事実があることをわすれてはいけない。
一方で、餌づけ群は個体数をふやし、各地で畑や人家に出没して、人間とのトラブルがたえない。そのため、年間6000頭以上が有害獣駆除によって捕殺されている。
日本人は古くからサルとは親密な関係があった。「猿蟹合戦」や「桃太郎」をはじめとする多くの昔話にもサルは登場し、活躍する。
VI ヤクシマザル 鹿児島県の屋久島に生息するヤクシマザルはニホンザルの亜種で、生態的にもよく似ているが、亜熱帯林要素への依存度が高い。遺伝学的分化は17〜18万年前だったとされる。
分類:哺乳綱サル目(霊長目)サル亜目サル下目(狭鼻猿類)オナガザル科。ニホンザルの学名はMacaca fuscata。ヤクシマザルはM.f.yakui。
これは メッセージ 1 (magekuri さん)への返信です.
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