ネット掲示板での誹謗中傷等への対処
投稿者: ja_sweeper 投稿日時: 2012/05/30 22:56 投稿番号: [8214 / 10174]
●刑事的責任
刑事的には、業務妨害罪又は信用毀損罪(刑法233条)等が成立する。
業務妨害罪と信用毀損罪における「虚偽の風説を流布」とは、真実と異なった内容の事項を不特定又は多数の人に伝播させることをいう。また、「偽計を用いて」とは、人を欺き、あるいは、人の錯誤・不知を利用したり、人を誘惑したりするほか、計略や策略を講じるなど、威力以外の不正な手段を用いることをいう。
また、業務妨害罪と信用毀損罪は、抽象的危険犯とされているので、現実に信用低下の結果が発生しなくても、犯罪としては成立する(大判大5.12.18録22-1909)。
なお、名誉毀損罪は、個人の社会的評価等を保護しているのに対し、信用毀損罪は、経済的・財産的な信用を保護している。
●民事的責任
民事的には、人の社会的評価を低下させたり、人の経済的・財産的な信用を低下させた場合、不法行為に基づく損害賠償を請求することや(民法709条),謝罪広告(民法723条)を求めること等ができる。
●相手方の追跡
民事的な責任を追及するためには、相手方の氏名・住所等の情報が必要になる(民事訴訟規則2条1項1号)。掲示板やブログ等への書き込みの場合、匿名でなされていることが多いため、そもそも、民事的な責任を追及する前提として、相手方の氏名・住所等の情報を調査しなければならない。(もうすでに分かっている)
(1)インターネット接続においては、TCP/IPというネットワークを介してコンピュータ同士が通信を行なう際の約束事のようなものがあり、原則として、自分のIPアドレスは、通信相手のコンピューターに伝達される仕組みになっている。
そして、このIPアドレスは、利用者が契約しているプロバイダーが自動的に割り振るものであるから、当該契約先のプロバイダーにおいて、IPアドレスから契約者の氏名・住所等の情報を特定することができる。
(2)そこで、掲示板やブログ等に書き込まれた日時と当該掲示板等があるコンピューターのアクセスログとを比較し、誹謗中傷等の書き込みをしたコンピューターのIPアドレスを特定する。そして、そのIPアドレスを管理しているプロバイダーに対して,発信者情報開示請求を行うことになる。
サイバー社会の場合、アクセスログという足跡のような証拠が残ることから、それを追跡することによって、現実社会の場合では捕らえられない相手方に対しても、責任追及をすることができる。
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