作家・小説家 「高村薫」さんの言葉
投稿者: kiyama0586 投稿日時: 2010/10/05 15:17 投稿番号: [5512 / 10174]
◆2008年11月4日の黄泉瓜新聞朝刊30ページより引用しています‥‥
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> 格差の広がりに歪む社会を、金融危機の不安が襲う。
「貧困」シリーズ第4部は、明日をどう切り開くのか、
識者と考える。
1990年代初めからグローバル化が一気に進み、企業は国家という
単位と関係なくお金を回し始めた。それまで経済も産業も国単位
だったでしょ。国家の枠組みが溶け出したのです。
ちょうどウィンドウズ95が出てきた頃から、国境の垣根がなくなった
と言われ、世間はバラ色と受け止めていた。でも私は違っていた。
価値観とか、文化とか、経済とか、状況の違う国々がガラガラポン
されたら均一には絶対ならない。より有利なところにお金が集まり
不利なところはますます不利になる。大変な時代になったなと
思いました。グローバル世界に突入する前は、国家が弱者に対して
社会福祉や利益をきちんと分配し、貧困が起こらないように様々な政策を
打ち、それが効いていた。今はもう国家の規制が効かない。
格差問題は大小ありますが、グローバル化がもたらした必然なのです。
「国民に不安が広がっている」
この10年ぐらい、皆さん生きにくいと感じているはずです。
お金のあるなしにかかわらず、何せ生きにくい。
大きな理由の一つは、世界が見えないんですよ。
一昔前は、どんな人でも自分が生きている社会の姿を
何となくとらえることができた。ところが今は、多くの人が
自分が何かをしたら、それがどこへつながっているのか
わからない。
これが、枠組みが壊れるということですね。自分の立ち位置
を知ることができないから、みんな不安定な心地でいるんですよ。
「政治に求める処方せんは」
今、起きている世界的な金融危機は、金融資本主義が
行き着くところまで行った結果だと思います。ここで、いったん
違う形の経済を地球規模で作っていかなければならない。
「勝ち組」だった自動車などの基幹産業が崩れ、世界的な
産業構造の転換が始まるでしょう。日本もこれに乗り遅れない
ことです。中小企業に全部しわ寄せが行く構造を変えなければ
ならない。短期的には、財政出動は必要だと思いますよ。
企業の利益のためではなく、雇用と賃金確保のために。それが、
当面は非正規雇用の人たちを救うことになる。
労働者の賃金を確保するということは、物価を少し上げるということ
です。石油や原材料の値上がり分ぐらいは価格に反映させる。
そうやって底辺の貧困を救っていくしかない。
貧困層の自己責任を問うのなら、政府はいらないですよ。
社会福祉制度というのは、近代国家が苦労して苦労して
勝ち取ってきたものですから。貧困の放置は国家の損失です。
これは政治的になんとかしなければならない。将来の展望が
見えないときに、見えるようにするのが政治なのです。
「私たち一人ひとりに何が出来るのか」
自分が大変化の時代を生きているという自覚を持ってほしい。
なぜ今の状況にあるのか、自分のわかる範囲で考える必要が
ある。全部は見渡せない。だけど、なんで給料が上がらないんだと
考えると、少しずつ思考の枠を広げていける。
非正規雇用の人たちが、正規雇用にしてくれと声を上げるのも
大事ですが、手に技術のない人が拡大再生産されると、
技術立国の日本はどうなるのかと考えてほしい。そうすると、
正規雇用にしろという訴えが、単に生活の安定のためではなく、
日本の将来のためだということが見えてくる。
今の社会に生きているすべての人間は、大きく時代に翻弄
されていくのを避けられない。そこで、思考を止めるな、
ということです。
【引用以上です】
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> 格差の広がりに歪む社会を、金融危機の不安が襲う。
「貧困」シリーズ第4部は、明日をどう切り開くのか、
識者と考える。
1990年代初めからグローバル化が一気に進み、企業は国家という
単位と関係なくお金を回し始めた。それまで経済も産業も国単位
だったでしょ。国家の枠組みが溶け出したのです。
ちょうどウィンドウズ95が出てきた頃から、国境の垣根がなくなった
と言われ、世間はバラ色と受け止めていた。でも私は違っていた。
価値観とか、文化とか、経済とか、状況の違う国々がガラガラポン
されたら均一には絶対ならない。より有利なところにお金が集まり
不利なところはますます不利になる。大変な時代になったなと
思いました。グローバル世界に突入する前は、国家が弱者に対して
社会福祉や利益をきちんと分配し、貧困が起こらないように様々な政策を
打ち、それが効いていた。今はもう国家の規制が効かない。
格差問題は大小ありますが、グローバル化がもたらした必然なのです。
「国民に不安が広がっている」
この10年ぐらい、皆さん生きにくいと感じているはずです。
お金のあるなしにかかわらず、何せ生きにくい。
大きな理由の一つは、世界が見えないんですよ。
一昔前は、どんな人でも自分が生きている社会の姿を
何となくとらえることができた。ところが今は、多くの人が
自分が何かをしたら、それがどこへつながっているのか
わからない。
これが、枠組みが壊れるということですね。自分の立ち位置
を知ることができないから、みんな不安定な心地でいるんですよ。
「政治に求める処方せんは」
今、起きている世界的な金融危機は、金融資本主義が
行き着くところまで行った結果だと思います。ここで、いったん
違う形の経済を地球規模で作っていかなければならない。
「勝ち組」だった自動車などの基幹産業が崩れ、世界的な
産業構造の転換が始まるでしょう。日本もこれに乗り遅れない
ことです。中小企業に全部しわ寄せが行く構造を変えなければ
ならない。短期的には、財政出動は必要だと思いますよ。
企業の利益のためではなく、雇用と賃金確保のために。それが、
当面は非正規雇用の人たちを救うことになる。
労働者の賃金を確保するということは、物価を少し上げるということ
です。石油や原材料の値上がり分ぐらいは価格に反映させる。
そうやって底辺の貧困を救っていくしかない。
貧困層の自己責任を問うのなら、政府はいらないですよ。
社会福祉制度というのは、近代国家が苦労して苦労して
勝ち取ってきたものですから。貧困の放置は国家の損失です。
これは政治的になんとかしなければならない。将来の展望が
見えないときに、見えるようにするのが政治なのです。
「私たち一人ひとりに何が出来るのか」
自分が大変化の時代を生きているという自覚を持ってほしい。
なぜ今の状況にあるのか、自分のわかる範囲で考える必要が
ある。全部は見渡せない。だけど、なんで給料が上がらないんだと
考えると、少しずつ思考の枠を広げていける。
非正規雇用の人たちが、正規雇用にしてくれと声を上げるのも
大事ですが、手に技術のない人が拡大再生産されると、
技術立国の日本はどうなるのかと考えてほしい。そうすると、
正規雇用にしろという訴えが、単に生活の安定のためではなく、
日本の将来のためだということが見えてくる。
今の社会に生きているすべての人間は、大きく時代に翻弄
されていくのを避けられない。そこで、思考を止めるな、
ということです。
【引用以上です】
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これは メッセージ 5510 (kiyama0586 さん)への返信です.
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