愚かなり、市場原理信奉者
投稿者: mizno_kirara 投稿日時: 2007/03/13 11:28 投稿番号: [818 / 973]
こぴぺですがご参考
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● 愚かなり、市場原理信奉者
1割の勝ち組と9割の負け組。これでいいのか。
文藝春秋 2006年3月号 ●藤原正彦(数学者・お茶の水女子大教授)
市場原理とは自由競争であり、規制緩和が必要である。規制とは自由の暴走を抑え、正義と弱者を守るためのものである。規制をなくせばどうなるかは、経済以外を考えればわかりやすい。ボクシングで、グラブ着用や後頭部攻撃禁止といった規制をはずせば、すべての試合はノックアウトで終わるだろう。判定勝ちという曖昧はない。10試合に1人は死人が出るだろう。
経済でも規制をはずすと、国民は勝ち馬と負け馬に二分され、普通の人々は存在しないという状態に収束する。それを人々は本能的に感じているから、自衛のために「勝ち馬に乗れ」となるのである。
これにより、かろうじて残っている日本の誇る美しい情緒や武士道精神に由来する形は傷ついている。さらには市場原理主義の副産物である金銭至上主義が跋扈している。金こそすべて、という主義である。
16世紀の半ばに来日したフランシスコ・ザビエルは「日本人は貧しいことを恥ずかしがらない。武士は町人より貧しいのに尊敬されている」と驚いた。最近、江戸が欧米の歴史学者に注目されているが、彼等がもっとも印象づけられているのはやはり、ヨーロッパの支配階層であった貴族と異なり、武士は金がないのに尊敬されていたということらしい。武士は刀を持っていたから尊敬されていたわけではない。高い倫理道徳ゆえである。日本人ほど金銭至上主義と縁遠い国は、少なくとも欧米にはなかったと思う。
市場原理主義は経済に限っても誤りである。それにとどまらない。市場原理に発生する「勝ち馬に乗れ」や金銭至上主義は、信念を貫くことの尊さを粉砕し、卑怯とか惻隠(そくいん)などを吹き飛ばしつつある。人間の価値基準や行動基準までも変えつつある。人類の築いてきた、文化、伝統、道徳、倫理などを毀損しつつある。人々が穏やかな気持ちで生活することを困難にしている。
市場原理主義は経済的誤りというのをはるかに越え、人類を不幸にするという点で歴史的誤りである。苦難の歴史を経て曲がりなりにも成長してきた人類への挑戦でもある。これに規制をかけることは焦眉の急である。
でもある。これに規制をかけることは焦眉の急である。
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● 愚かなり、市場原理信奉者
1割の勝ち組と9割の負け組。これでいいのか。
文藝春秋 2006年3月号 ●藤原正彦(数学者・お茶の水女子大教授)
市場原理とは自由競争であり、規制緩和が必要である。規制とは自由の暴走を抑え、正義と弱者を守るためのものである。規制をなくせばどうなるかは、経済以外を考えればわかりやすい。ボクシングで、グラブ着用や後頭部攻撃禁止といった規制をはずせば、すべての試合はノックアウトで終わるだろう。判定勝ちという曖昧はない。10試合に1人は死人が出るだろう。
経済でも規制をはずすと、国民は勝ち馬と負け馬に二分され、普通の人々は存在しないという状態に収束する。それを人々は本能的に感じているから、自衛のために「勝ち馬に乗れ」となるのである。
これにより、かろうじて残っている日本の誇る美しい情緒や武士道精神に由来する形は傷ついている。さらには市場原理主義の副産物である金銭至上主義が跋扈している。金こそすべて、という主義である。
16世紀の半ばに来日したフランシスコ・ザビエルは「日本人は貧しいことを恥ずかしがらない。武士は町人より貧しいのに尊敬されている」と驚いた。最近、江戸が欧米の歴史学者に注目されているが、彼等がもっとも印象づけられているのはやはり、ヨーロッパの支配階層であった貴族と異なり、武士は金がないのに尊敬されていたということらしい。武士は刀を持っていたから尊敬されていたわけではない。高い倫理道徳ゆえである。日本人ほど金銭至上主義と縁遠い国は、少なくとも欧米にはなかったと思う。
市場原理主義は経済に限っても誤りである。それにとどまらない。市場原理に発生する「勝ち馬に乗れ」や金銭至上主義は、信念を貫くことの尊さを粉砕し、卑怯とか惻隠(そくいん)などを吹き飛ばしつつある。人間の価値基準や行動基準までも変えつつある。人類の築いてきた、文化、伝統、道徳、倫理などを毀損しつつある。人々が穏やかな気持ちで生活することを困難にしている。
市場原理主義は経済的誤りというのをはるかに越え、人類を不幸にするという点で歴史的誤りである。苦難の歴史を経て曲がりなりにも成長してきた人類への挑戦でもある。これに規制をかけることは焦眉の急である。
でもある。これに規制をかけることは焦眉の急である。
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