最大の脅威はイシイルカ突きん棒漁業である
投稿者: r13812 投稿日時: 2011/03/11 10:06 投稿番号: [52804 / 62227]
4)本種の生存に影響を与える人為的要因
本種の生存に対する現在の最大の脅威は目本のイノレカ突きん棒漁業である。目本沿岸での
本種の漁獲は縄文時代に遡るが、商業的に大量に捕獲されたのは大正時代以後である。第二
次大戦の戦中・戦後の一時期は各地で捕獲された。その後しぱらくは三陸方面の沿岸漁業で
冬の閑漁期の裏作として年間数千頭が捕獲されてきた。1980年頃からは目本海・オホーツク
海にも操業が拡大し、捕獲頭数も1988年には4万頭を超えた(粕谷・宮下,1989;Kasuya,199
2a)。その後、捕獲制限がおこなわれ、現在では両個体群に対して、それぞれ8,000〜9,000頭
の捕獲枠を得て2百数十隻の突きん棒漁船が操業し、産物はイノレカ肉または鯨肉として消費さ
れている。捕獲枠は現在の推定個体群の5%弱とやや高率である。この程度の捕獲でも個体群
が徐々に縮小する可能性は否定できない。1980年代後半からは漁協による統計操作も報告さ
れており、また漁獲物は監視のない洋上で解体される場合が多いので統計の信頼性に問題が
ある(Kasuya,1992)。
目本海ではかつてサケ・マス流し網が盛んであったので混獲された可能性があるが、ここ
数年は操業が少ない。他の個体群関係では、べ一リング海とアリューシャン列島周辺で、か
つて目本のサケ・マス流し網漁業で年間1〜2万頭が混獲された。その後も1992年まで続いた
北太平洋公海域のイカ流し網と大目流し網で年間4,000頭が混獲された。現在、ロシアの沿岸
で目本との合弁事業でおこなわれている流し網操業で混獲されている可能性があるが詳細は
不明である
5)生息数とその動向
生息頭数は目本海系資源が22万6,000頭(cv=0.1)、太平洋系資源が21万6,000頭(cv=0.2)で
ある。これは目視調査によるもので、現在の入手可能な最善のものであるが、船に対するイ
ノレカの反応により過小あるいは過大のいずれの可能性も否定できない(Miyashita,1991)。最
近はロシアの200海里水域での調査に制約があるため、個体群の動向はモニターされていない。
現在の捕獲枠は生息頭数の約5%であり、漁獲統計と生息頭数推定値が正しけれぱ、出産率の
高い本種の資源状態が急速に悪化することはないとの見方もあるが、それを裏付ける資料に
乏しい点が問題である。
かって、目本の突きん棒漁業は舳先に寄ってきた個体だけを捕獲するものであり、親子連
れや大人の個体は捕獲されにくいと考えられていた(Kasuya,1978;Kasuya&J㎝es,1984)。
しかし、最近では泌乳中の母イルカを多く捕獲する漁船が出現している。これは親子連れを
執鋤に追跡して、相手が疲れたときに鈷で捕獲するという方法を採用し始めた漁船があるこ
とを示唆するものであり(天野ほか,1996a)、個体群の動向は予断を許さない。
6)必要な保護対策
イノレカの突きん棒漁業や流し網漁業を今後も継続するのであれぱ、漁業の監視体制を確立
し、漁獲統計の精度向上や混獲状況の把握に努めることは不可欠である。また、個体群の動
向把握のために、十分な精度での生息頭数の継続調査が望まれる。
http://www.coremoc.go.jp/report/cd1/025.pdf
本種の生存に対する現在の最大の脅威は目本のイノレカ突きん棒漁業である。目本沿岸での
本種の漁獲は縄文時代に遡るが、商業的に大量に捕獲されたのは大正時代以後である。第二
次大戦の戦中・戦後の一時期は各地で捕獲された。その後しぱらくは三陸方面の沿岸漁業で
冬の閑漁期の裏作として年間数千頭が捕獲されてきた。1980年頃からは目本海・オホーツク
海にも操業が拡大し、捕獲頭数も1988年には4万頭を超えた(粕谷・宮下,1989;Kasuya,199
2a)。その後、捕獲制限がおこなわれ、現在では両個体群に対して、それぞれ8,000〜9,000頭
の捕獲枠を得て2百数十隻の突きん棒漁船が操業し、産物はイノレカ肉または鯨肉として消費さ
れている。捕獲枠は現在の推定個体群の5%弱とやや高率である。この程度の捕獲でも個体群
が徐々に縮小する可能性は否定できない。1980年代後半からは漁協による統計操作も報告さ
れており、また漁獲物は監視のない洋上で解体される場合が多いので統計の信頼性に問題が
ある(Kasuya,1992)。
目本海ではかつてサケ・マス流し網が盛んであったので混獲された可能性があるが、ここ
数年は操業が少ない。他の個体群関係では、べ一リング海とアリューシャン列島周辺で、か
つて目本のサケ・マス流し網漁業で年間1〜2万頭が混獲された。その後も1992年まで続いた
北太平洋公海域のイカ流し網と大目流し網で年間4,000頭が混獲された。現在、ロシアの沿岸
で目本との合弁事業でおこなわれている流し網操業で混獲されている可能性があるが詳細は
不明である
5)生息数とその動向
生息頭数は目本海系資源が22万6,000頭(cv=0.1)、太平洋系資源が21万6,000頭(cv=0.2)で
ある。これは目視調査によるもので、現在の入手可能な最善のものであるが、船に対するイ
ノレカの反応により過小あるいは過大のいずれの可能性も否定できない(Miyashita,1991)。最
近はロシアの200海里水域での調査に制約があるため、個体群の動向はモニターされていない。
現在の捕獲枠は生息頭数の約5%であり、漁獲統計と生息頭数推定値が正しけれぱ、出産率の
高い本種の資源状態が急速に悪化することはないとの見方もあるが、それを裏付ける資料に
乏しい点が問題である。
かって、目本の突きん棒漁業は舳先に寄ってきた個体だけを捕獲するものであり、親子連
れや大人の個体は捕獲されにくいと考えられていた(Kasuya,1978;Kasuya&J㎝es,1984)。
しかし、最近では泌乳中の母イルカを多く捕獲する漁船が出現している。これは親子連れを
執鋤に追跡して、相手が疲れたときに鈷で捕獲するという方法を採用し始めた漁船があるこ
とを示唆するものであり(天野ほか,1996a)、個体群の動向は予断を許さない。
6)必要な保護対策
イノレカの突きん棒漁業や流し網漁業を今後も継続するのであれぱ、漁業の監視体制を確立
し、漁獲統計の精度向上や混獲状況の把握に努めることは不可欠である。また、個体群の動
向把握のために、十分な精度での生息頭数の継続調査が望まれる。
http://www.coremoc.go.jp/report/cd1/025.pdf
これは メッセージ 52803 (r13812 さん)への返信です.
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