Re: 内房ツチクジラ漁1840年、25頭以下
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/07/04 20:24 投稿番号: [45451 / 62227]
(つづき)
食べているエサについてはIII. Ecologyの項目で海域別に挙げられてます。
太平洋岸北緯35°では底棲浮魚81.8%(チゴダラ科 Moridae、
ソコダラ科 Macrouridaeで81.1%)、イカ類18.0%(テカギイカ科 Gonatidae、サメハダホウズキイカ科 Cranchiidaeで11.7%)。
南オホーツク海北緯44〜45°では底棲浮魚12.9%(チゴダラ科、
ソコダラ科で9.2%)、イカ類87.1%(テカギイカ科、サメハダ
ホウズキイカ科で9.2%)
です。
これらの科のうちでいくらかでも知られているのはチゴダラ科のドンコ、
テカギイカ科のドスイカぐらしでしょうかね。
この二種がほんとうにツチクジラの腹の中からどのくらい出てきたのかは
上の記述からはわかりませんが、漁師の直観として、房総から三陸、
釧路沖あたりのツチクジラが5000頭から1万頭に増えたところで、
どうってことない、というのが最近流行の言い方をすると
「エキスパートのファジー知識」といったところでしょう。
これまで、系群の増減はかなり経験しているでしょうから。
ツチクジラの天敵としては体の傷跡からシャチによる攻撃、捕食を
推定していますね。これは他の大型ヒゲクジラ類も、殺されて舌を
食われるという事例がよく観察されているのであり得るでしょう。
ダルマザメ(cookie-cutter shark,
Isistius brasiliensis)の噛み痕
というのは、相手がちっちゃな深海ザメですから、単に深海で
わずかに皮脂を餌として提供しているという、生態情報以上の
意味は無いです。
体内の寄生虫として線虫の一種、Crassicauda giliakianaが広範に
寄生しており、腎臓障害の原因にもなっているとありますが、
これが人間にとって有害かどうかは私はしりません。
房総で伝統的なくじらダレだと、線虫は死滅するのでしょう。
だいたいこういったところが基礎知識かな。
いずれにしても、人口が増えて需要が2倍になったら、捕獲量も2倍にし、
在庫調整をプロフェッショナルに遂行して利益を上げるべし、という
商業的計算は、野生生物資源相手には通用しないしやってはいけない
やりかただ、ということです。
これは メッセージ 45450 (aplzsia さん)への返信です.
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