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Re: CCとUCC

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/05/22 16:13 投稿番号: [44148 / 62227]
>しかし日本人が日本の経済水域でとって国内だけで流通するのは構わないと思います。

これは現在の野生生物資源管理論では無理ですね。

理由は、現代社会で商業流通させると、どうしても借り入れ資金の利子率以上の
資源収奪率を求める誘因、あるいは強制力が働いてくるので、資源増加率が
通常の経営的利子率を下回る生物は遅かれ早かれ枯渇するというメカニズム
が知られてきたからです。

こういうことを言い出したのはカナダの統計学者C.W.クラークで、1970年代
はじめ頃です。

実際日本や中国(台湾を含む)、韓国、スペイン、フランスが盛んにやっている
遠洋漁業というのは、大型魚の漁場を見つけると、だいたい10年ぐらいで
資源を枯渇させてますね。それで新たな漁場や魚種を見つけて移るという
パターンになってます。やり逃げ漁業です。

ところが、通常の大型魚より成長率の遅い深海性のマジェランアイナメが
遠洋漁業の対象となった1970年代に、インド洋南の漁場がわずか5年で
枯渇したので、クラークの理論が一躍脚光を浴びました。日本以外ではね。

そういうわけで、欧州連合や北米の理性派、豪州、NZでは基本的に「商業捕鯨」
に反対しているのです。鯨の資源成長率が珊瑚、ウミガメ同様、一般的な
経営上の利子率より低いのはわかりきってますから。

水産庁もそういうことが理解できて、1997年だったと思いますけど、
日本の小規模沿岸捕鯨をIWCで認めさせようと、鯨肉は政府の管轄下で
地方自治体の公社が小口に切り分けて住民に配分し、商業流通させにくくする
という提案を行っています。

今ではもうそういうことは忘れたふりしてるようですが、この時にカナダ
原住民の鯨肉利用法などに詳しい北米の民族学者やネオコン水産行政宣伝人を
日本水産庁の弁護者として引き入れたのが最近SAPIOでなんか書いてる人
ですね。

木も生えないようなカナダ、アラスカの原住民の交換経済と、近代市場経済
が完全に浸透している鮎川、太地じゃあまったく事情が違うのですがね、
これを無理矢理に共通項でくくろうとするから、本職の地域生態学や経済文化論
までわけのわからないディベート番組になっちゃってるようです。
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