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捕獲調査と世論の誤導

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/02/21 23:42 投稿番号: [42343 / 62227]
>この様な調査方法が南極海の日本側が行う調査海域において、
>ミンククジラを対象に効率、費用対効果で捕獲調査と比較して
>優位性があるのでしょうか?

ついでに書き添えておくと、こういう表現には重大な世論誤導の
落とし穴が潜んでいると言えます。

これだと「南極海の日本側が行う調査海域」で「捕獲調査」が何かを
解明したかのような印象が読者のうちに定着するのだと思うの
ですが、実は新しいことは何もわかっていないのです。

南極海のミンククジラがほとんど100%オキアミ類(Euphausia superba や
E. crystallorophia等)を食べているということは、捕鯨
モラトリアム以前の大規模商業捕鯨の時代からよく知られている
ことで、調査捕鯨で毎年いくらとっても、新しいことはなにも
出てこないです(ソース:Takahisa NEMOTO (1970),’Feeding pattern of
baleen whales in the ocean’; in"Marine Food Chains" ed. by J.H.
Steele, pp.241-252. この根本氏の論文が発表されたFAO後援1968年、
デンマークの国際会議では、現在の「反捕鯨水産学者」の巨匠、
ダニエル・ポーリーの指導教官でドイツ水産学会の長老、G.Hempelが
部会長をつとめて活躍しているので、欧米の「水産学業界」では
日本政府のインチキな世論誤導が際立って意識されるという構図に
なってます。)  

最近の食性研究で興味深いのは、南極海の氷縁部あるいは大陸棚
スロープのあたりで混在しているナンキョク(クロ)ミンククジラと
ザトウクジラの間に餌をめぐる競合、競争があるかどうかという
研究です。

これを扱ったのが2006年12月のIWC科学委員会による日本の調査捕鯨成果
検討会@東京でも話題になったFriedlaender et al. ’Antarctic whale
resource partitioning’という論文です(これはIWCサイトで無料公開)。

結論はミンククジラとザトウクジラでは餌を食べている水深が違うから
競合しない。オキアミのサイズも違う、というものです。

この研究のためにフリードレンダー他は、鯨につける音波発信機と
高性能魚探を使っています。もちろん一頭も殺していません。

使用した船は砕氷機能もあり、真冬でも南極海で使えるNathaniel B. Palmer
で、全長94mです。

これの運用コストは1日1万ドル超えるかもしれないけど、まさか
3万ドルということはないでしょう。
http://iwcoffice.org/_documents/sci_com/SC58docs/SC-58-E32.pdf
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