Re: MPlanck国際公法事典「捕鯨」
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/02/20 23:07 投稿番号: [42316 / 62227]
>ここでは非拘束決議云々ではなく、この法を変える規則は法により正しく
>既定されており、調査捕鯨の権利を規制するのは改正法でしか出来ない
>という事実が先だろう。
「非拘束決議云々」と簡単におっしゃるけれど、この2003年の
IWC決議というの、日本語訳をご覧になったことありますか?
原文はhttp://www.iwcoffice.org/meetings/resolutions/resolution2003.htm
Resolution 2003-2 Resolution on Whaling under Special Permit
にあって596語の長さです。
たとえば鯨が何を食べているかは糞を分析すればわかるの
だから殺す必要はないということが書いてあります。
「(調査捕鯨の根拠になっている)条約第8条は、商業目的での
鯨肉供給のために乱用されることを意図しておらず、その
ように用いてはならない」とも(that Article VIII of the
Convention is not intended to be exploited in order to provide
whale meat for commercial purposes and shall not be so used;)
実質審理に入れば裁判官がこれを法理にかなった主張と認める
可能性は十分にありますね。
形式論理的妥当性にも関わらず、現実の「調査捕鯨」を科学
よりも商業・行政目的が優位であるような不当な活動、と判断
することもあるわけです。100%確実ではないけれどね。
国内外で持っている情報の質と量が違うから見解の相違が出てくる
のだろうけれど、「昔は油だけ絞ってあとは捨ててた白人たちが、
はるかに丁寧な日本の伝統文化を蔑視して。。。」
みたいな見方が日本国内で依然として圧倒的だと、たとえ
客観的に合理的な判決がハーグやハンブルクで出ても、
国内は承知しないでしょうね。歴代水産官僚の勝ちです。
ヨッヘン・ブレイクの「捕鯨」項(査読済み国際法学小論文)、
結論部へ飛びます。
======
J 評 価
47 国際捕鯨取締条約はおそらくもっとも成功した
国際環境合意の一つである。しかし同時に争点も
最も多い。
横たわっている問題は、条約の性格と目的について
異なった理解が存在するということである。
ある国々はこの条約を、鯨類の広範な保護のための
フォーラムおよび手段と受け止めている。
他の国々にとっては、この条約はいまだに鯨類資源の
利用を規定するものと第一義的に考えられている。
したがって後者は、鯨類を単に過剰な捕獲から
保護することのみを欲し、鯨類ストックのレベルを
持続可能な水準に保持しておこうとだけ考える。
48 改訂管理方式を含む改訂管理制度がたとえ
合意されても、すべての国々がモラトリアムの
廃棄に合意する準備があるかどうかは疑問である。
こうした背景の中にあって、異論の多い日本の
科学的捕鯨プログラム、ノルウェーの異議申し立て、
アイスランドの商業捕鯨再開はモラトリアムに
関する困難を、法規の抜け道を通じて回避する
方法と見ることができる。
49 これらの問題を克服しようとする小作業グループ
(SWG#25カ国)の現在の努力が成功するかどうかは
見守ることにゆだねられている。
===以上、おわり====
Max Planck Encyclopedia of Public International Law
マックスプランク研究所国際公法百科事典
【Whaling |捕鯨 】 by Jochen Braig
>既定されており、調査捕鯨の権利を規制するのは改正法でしか出来ない
>という事実が先だろう。
「非拘束決議云々」と簡単におっしゃるけれど、この2003年の
IWC決議というの、日本語訳をご覧になったことありますか?
原文はhttp://www.iwcoffice.org/meetings/resolutions/resolution2003.htm
Resolution 2003-2 Resolution on Whaling under Special Permit
にあって596語の長さです。
たとえば鯨が何を食べているかは糞を分析すればわかるの
だから殺す必要はないということが書いてあります。
「(調査捕鯨の根拠になっている)条約第8条は、商業目的での
鯨肉供給のために乱用されることを意図しておらず、その
ように用いてはならない」とも(that Article VIII of the
Convention is not intended to be exploited in order to provide
whale meat for commercial purposes and shall not be so used;)
実質審理に入れば裁判官がこれを法理にかなった主張と認める
可能性は十分にありますね。
形式論理的妥当性にも関わらず、現実の「調査捕鯨」を科学
よりも商業・行政目的が優位であるような不当な活動、と判断
することもあるわけです。100%確実ではないけれどね。
国内外で持っている情報の質と量が違うから見解の相違が出てくる
のだろうけれど、「昔は油だけ絞ってあとは捨ててた白人たちが、
はるかに丁寧な日本の伝統文化を蔑視して。。。」
みたいな見方が日本国内で依然として圧倒的だと、たとえ
客観的に合理的な判決がハーグやハンブルクで出ても、
国内は承知しないでしょうね。歴代水産官僚の勝ちです。
ヨッヘン・ブレイクの「捕鯨」項(査読済み国際法学小論文)、
結論部へ飛びます。
======
J 評 価
47 国際捕鯨取締条約はおそらくもっとも成功した
国際環境合意の一つである。しかし同時に争点も
最も多い。
横たわっている問題は、条約の性格と目的について
異なった理解が存在するということである。
ある国々はこの条約を、鯨類の広範な保護のための
フォーラムおよび手段と受け止めている。
他の国々にとっては、この条約はいまだに鯨類資源の
利用を規定するものと第一義的に考えられている。
したがって後者は、鯨類を単に過剰な捕獲から
保護することのみを欲し、鯨類ストックのレベルを
持続可能な水準に保持しておこうとだけ考える。
48 改訂管理方式を含む改訂管理制度がたとえ
合意されても、すべての国々がモラトリアムの
廃棄に合意する準備があるかどうかは疑問である。
こうした背景の中にあって、異論の多い日本の
科学的捕鯨プログラム、ノルウェーの異議申し立て、
アイスランドの商業捕鯨再開はモラトリアムに
関する困難を、法規の抜け道を通じて回避する
方法と見ることができる。
49 これらの問題を克服しようとする小作業グループ
(SWG#25カ国)の現在の努力が成功するかどうかは
見守ることにゆだねられている。
===以上、おわり====
Max Planck Encyclopedia of Public International Law
マックスプランク研究所国際公法百科事典
【Whaling |捕鯨 】 by Jochen Braig
これは メッセージ 42315 (nobu_ichi95 さん)への返信です.
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