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水銀国際会議(1)<毎日新聞10月17日

投稿者: tom44 投稿日時: 2001/10/20 08:06 投稿番号: [1446 / 62227]
「水俣病」多角的に発表   2001ミナマタ   水銀国際会議

  【熊本】   水俣市で開かれている「水銀国際会議」は十六日から、本格的な研究発表が始まった。この日は「水俣病」に関する分科会も設けられ、医学面、社会学面などから多彩な発表が相次いだ。

■「もう一つの歴史」

  公害研究の第一人者で水俣病研究にも大きな足跡を記した宇井純・沖縄大教授(69)が、「水俣病の歴史的背景」と題した論文を会場に掲示した。

  宇井教授は、戦前のチッソの朝鮮半島進出や、高度経済成長期に放置された汚染、政治解決の諸問題などを説明。外国人参加者に「アナザー・ヒストリー(もう一つの歴史)」と言いながら資料を手渡した。

  「患者さんが人前で話ができるようになるなど、水俣市は明るい方向に向いていると感じる」と評価する一方で、「裁判でも依然責任を認めず、最新の病像にも異議を唱える今日の状況で国際会議を開いても、その意義は半分しかない」と、行政主導の今大会には厳しい見方をしていた。

■認定基準見直しを

  岡山大学大学院の津田敏秀講師は、水俣病の未認定患者で四肢末しょう神経に感覚障害のある人の健康状態の調査結果について発表。「汚染地域の住民の約半数が認定基準を満たしているにもかかわらず、認定を却下されている」とし「国の認定基準には科学的根拠がない」と批判した。

  調査は、水俣病の疑いのある六十歳前後の人たちを対象に実施。この結果、汚染地域の住民で感覚障害がありながら、認定から漏れた人の割合は認定基準の項目によっては最大54%が基準を満たす複合的な症状を訴えているという。

  さらに、七〇年代後半は、九百四十四人の申請のうち認定されたのは二百五人にとどまった実態を示し「潜在的な水俣病患者は少なくとも約二万人はいる」という。津田講師は「症状を過小評価しており、判断基準の抜本的見直しが必要」と訴えた。

■40代に健康不安

  水俣協立病院の藤野糺(ただす)総院長は、水俣病最汚染地区の学童を対象にした追跡調査の結果を発表した。

  一九五五―五九年生まれで、現在は四十歳代前半の年代。特に目立ったのは「家事が満足にできにくい」「長く歩くことができない」との訴えが多かったことで、「健康上の理由」で離婚した人が、六人中半数の三人にもおよび、他地区(十人中一人)に比べ、圧倒的な割合を示した。また、水俣病認定はわずか一人にとどまっているという。

  藤野総院長は「働き盛りの四十代の健康不安は今後大きな課題。行政は全市的に健康調査を行い、日常生活の障害や不安を把握するべきだ」と指摘していた。(西日本新聞)
[10月17日4時36分更新]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20011017-00000007-nnp-l43
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