映画「はやぶさ」3社競う
投稿者: freevinus 投稿日時: 2011/07/13 01:03 投稿番号: [15259 / 15828]
映画「はやぶさ」3社競う
足踏み日本、自信回復の願い2011年7月12日12時56分
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.20世紀フォックス映画「はやぶさ/HAYABUSA」から。左端が竹内結子、右から2人目が佐野史郎
東映作品主演の渡辺謙。手に持つのは模型の「はやぶさ」
松竹作品主演の藤原竜也
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昨年6月に地球に戻り、日本中を沸かせた小惑星探査機「はやぶさ」の偉業が、今秋から来年にかけて3本の映画になる。製作するのは、20世紀フォックス映画、東映、松竹の大手3社。同じ題材の3作が相次いで公開されるのは極めて異例のことだ。映画人はなぜ、競合覚悟で「はやぶさ」を撮るのか。
◇
「実話なので、話を変えるわけにはいかない。3社も残ると思わなかった」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)で映画受け入れの窓口となった阪本成一教授は話す。JAXAには大手の映画・製作会社から八つの提案があったという。
東映作品の坂上順プロデューサーは「競争に生き残ろうと、ダメもとで渡辺謙さんに主演を頼んだ。企画を持ってJAXAに行ったら『これは認可事業ではないので、各社どうぞやってください』と。ありがとうと言っていいのかどうか……」と笑う。
競作は過去にも例がある。古くは1951年に獅子文六の小説「自由学校」を松竹と大映が映画化し、封切りを同じ週に合わせた。近年では94年に東宝と松竹が忠臣蔵を題材にした「四十七人の刺客」と「忠臣蔵外伝 四谷怪談」で対決。海外では、33人が救出されたチリの落盤事故の映画化が、チリとハリウッドで進む。だが、国内で3作品が重なることはめったにない。
3社はすみ分けに必死だ。先陣を切るのは、20世紀フォックスの「はやぶさ/HAYABUSA」(10月1日公開、堤幸彦監督)。竹内結子が女性研究生役で主演、西田敏行が上司で、はやぶさ計画を統括した川口淳一郎教授がモデルの役を佐野史郎がそっくりに演じる。派手な演出を加えず「完全なコピー」を目指す。
東映は「はやぶさ 遥(はる)かなる帰還」(2012年公開、瀧本智行監督)で、リーダーとは何かを問う。渡辺謙が川口役。東映得意の男臭さが魅力の映画になりそうだ。夏川結衣が朝日新聞科学部の記者を演じる。
しんがりのクランクインとなった松竹の「おかえり、はやぶさ」(12年3月公開、本木克英監督)は、3D映像が売り。藤原竜也が新人エンジニア役で主演する。藤原には科学者の父(三浦友和)がいて、松竹お家芸の家族の絆を描く映画にするという。川口役は大杉漣(れん)。
だが、設定を変えても、はやぶさが困難を乗り越えて帰還する筋書きに違いはない。しかも、ドキュメンタリーの「はやぶさ」(角川映画)が5月から劇場公開されていて、既に10万人が見ている。
3作品の製作者に共通するのは「はやぶさこそ映画に」という映画人としての自負だ。戦後、工業国として世界をリードしてきた日本の地位は揺らぎ、日本人も自信を失いかけている。
高倉健主演の「鉄道員(ぽっぽや)」などを手がけてきた坂上プロデューサーは「活動屋として、日本人の素晴らしさを映像に残すことは、何か意味があるんじゃないか」と語る。フォックス作品の井上潔プロデューサーは「はやぶさは大河ドラマにできるほど。数本の映画では語りきれない」。松竹の田村健一プロデューサーは「子どもたちに希望を持ってもらいたい」と意気込む。
3作の撮影が始まる前、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故が起きた。東映作品の主演・渡辺謙は言う。「震災で社会の状況は大きく変化してしまった。はやぶさ映画はその運命を背負うことになるだろう。日本という国が足踏みするなか、少し背中から押してあげる。そういう思いを届けられる映画になるという確信がある」
自信がないからということではないだろう。
むしろ自信を持っていい状況ではない。
原子力発電所をめぐる役人の無為無策と利権構造や密猟捕鯨事業を廃止できないもどかしさはすべてこの国を蝕む役人利権構造に由来する。
九州電力に利益供与を受ける土建屋上がりの町長に何の名誉があろうか。
日本はむしろこの際、徹底的に自信喪失してよいのだ。
1947年のように。
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.20世紀フォックス映画「はやぶさ/HAYABUSA」から。左端が竹内結子、右から2人目が佐野史郎
東映作品主演の渡辺謙。手に持つのは模型の「はやぶさ」
松竹作品主演の藤原竜也
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昨年6月に地球に戻り、日本中を沸かせた小惑星探査機「はやぶさ」の偉業が、今秋から来年にかけて3本の映画になる。製作するのは、20世紀フォックス映画、東映、松竹の大手3社。同じ題材の3作が相次いで公開されるのは極めて異例のことだ。映画人はなぜ、競合覚悟で「はやぶさ」を撮るのか。
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「実話なので、話を変えるわけにはいかない。3社も残ると思わなかった」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)で映画受け入れの窓口となった阪本成一教授は話す。JAXAには大手の映画・製作会社から八つの提案があったという。
東映作品の坂上順プロデューサーは「競争に生き残ろうと、ダメもとで渡辺謙さんに主演を頼んだ。企画を持ってJAXAに行ったら『これは認可事業ではないので、各社どうぞやってください』と。ありがとうと言っていいのかどうか……」と笑う。
競作は過去にも例がある。古くは1951年に獅子文六の小説「自由学校」を松竹と大映が映画化し、封切りを同じ週に合わせた。近年では94年に東宝と松竹が忠臣蔵を題材にした「四十七人の刺客」と「忠臣蔵外伝 四谷怪談」で対決。海外では、33人が救出されたチリの落盤事故の映画化が、チリとハリウッドで進む。だが、国内で3作品が重なることはめったにない。
3社はすみ分けに必死だ。先陣を切るのは、20世紀フォックスの「はやぶさ/HAYABUSA」(10月1日公開、堤幸彦監督)。竹内結子が女性研究生役で主演、西田敏行が上司で、はやぶさ計画を統括した川口淳一郎教授がモデルの役を佐野史郎がそっくりに演じる。派手な演出を加えず「完全なコピー」を目指す。
東映は「はやぶさ 遥(はる)かなる帰還」(2012年公開、瀧本智行監督)で、リーダーとは何かを問う。渡辺謙が川口役。東映得意の男臭さが魅力の映画になりそうだ。夏川結衣が朝日新聞科学部の記者を演じる。
しんがりのクランクインとなった松竹の「おかえり、はやぶさ」(12年3月公開、本木克英監督)は、3D映像が売り。藤原竜也が新人エンジニア役で主演する。藤原には科学者の父(三浦友和)がいて、松竹お家芸の家族の絆を描く映画にするという。川口役は大杉漣(れん)。
だが、設定を変えても、はやぶさが困難を乗り越えて帰還する筋書きに違いはない。しかも、ドキュメンタリーの「はやぶさ」(角川映画)が5月から劇場公開されていて、既に10万人が見ている。
3作品の製作者に共通するのは「はやぶさこそ映画に」という映画人としての自負だ。戦後、工業国として世界をリードしてきた日本の地位は揺らぎ、日本人も自信を失いかけている。
高倉健主演の「鉄道員(ぽっぽや)」などを手がけてきた坂上プロデューサーは「活動屋として、日本人の素晴らしさを映像に残すことは、何か意味があるんじゃないか」と語る。フォックス作品の井上潔プロデューサーは「はやぶさは大河ドラマにできるほど。数本の映画では語りきれない」。松竹の田村健一プロデューサーは「子どもたちに希望を持ってもらいたい」と意気込む。
3作の撮影が始まる前、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故が起きた。東映作品の主演・渡辺謙は言う。「震災で社会の状況は大きく変化してしまった。はやぶさ映画はその運命を背負うことになるだろう。日本という国が足踏みするなか、少し背中から押してあげる。そういう思いを届けられる映画になるという確信がある」
自信がないからということではないだろう。
むしろ自信を持っていい状況ではない。
原子力発電所をめぐる役人の無為無策と利権構造や密猟捕鯨事業を廃止できないもどかしさはすべてこの国を蝕む役人利権構造に由来する。
九州電力に利益供与を受ける土建屋上がりの町長に何の名誉があろうか。
日本はむしろこの際、徹底的に自信喪失してよいのだ。
1947年のように。
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