ほんとかなあ
投稿者: sitteirukedo 投稿日時: 2003/09/16 04:23 投稿番号: [86942 / 232612]
中国が日本の政局をにらみつつ「対日関係重視」に一歩ずつ踏み出している。小泉純一郎首相の靖国神社参拝という問題を抱えながらも、胡錦濤(国家主席・共産党総書記)指導部の発足と歩調を合わせて、議論されている外交政策上の「新思考」の流れも利用し、実質的な両国関係の強化に動き出した。中国共産党内の序列で胡主席に次ぐ第2位の呉邦国・全国人民代表大会常務委員長(国会議長)の訪日は中国側の意欲を象徴する出来事だ。党中央政治局常務委員の訪日は今年3月の胡主席就任後、初めてになる。
かつての中国なら靖国など歴史認識問題が持ち上がっている最中のナンバー2の日本入りなどありえなかった。列強の侵略というトラウマを抱えた中国では「歴史」は一種のタブー。対日譲歩と見なされる決断を下せば「売国奴」などと批判を受け、関係者の失脚さえ招きかねなかった。
5日の小泉首相との会談で呉委員長は、まずハイレベル=首脳の往来復活の必要性を説いた。一方、5月のロシアでの日中首脳会談で胡主席が触れた「歴史を鑑に」というフレーズを引用しつつ「相手の関心に適切に対応していく必要がある」と指摘。歴史問題に触れたものの、靖国神社参拝には直接言及しなかった。チチハルで中国人が死亡した旧日本軍の遺棄化学兵器による毒ガス事故でも穏当な要求をしただけ。全般に対日重視の方針に基づく配慮が目立った。
今月初旬の石破茂防衛庁長官の訪問を中国が受け入れ、艦艇の相互派遣で合意したのも同様だ。かつての敵国、日本の防衛首脳の訪中も中国では極めて「敏感」な問題だが、日中平和友好条約締結25周年という節目を利用して、安全保障面でも融和を演出した。胡主席をはじめとする現在の中国指導部はかなり現実的と言える。世界貿易機関(WTO)への加盟や、急速な経済成長により、外交面でもより柔軟な政策を取れる余裕が出てきた。
ここにきて中国の学会、マスコミでは、これまでタブー視されてきた「日中の歴史問題の棚上げ論」や「戦略的な日本重視と日本の国連安保理入り支持論」など外交上の「新思考」と言われる論文が相次いで発表されている。もちろん保守的な論客から猛烈な反論が出ているが、論争が可能になったこと自体、時代の移り変わりを示す。
中国政府の対日重視政策と民間の学者レベルで議論されている「対日新思考」はどういう関係にあるのか。対日重視という基本方針は江沢民時代にすでに決定済みだった。1998年の江訪日での歴史への固執が日本で反発を受けたが、中国の外交関係者は「この時点でも中国は大局的には日本重視の姿勢を強めていた」と説明する。99年以降は、江氏の「対日重視演説」もあり、この路線が一層強化された。
ただ、江氏個人は歴史へのこだわりを捨てず、2002年秋にはメキシコで会談した小泉首相に3回に渡って靖国神社問題を提起。この雰囲気の中、日本では中国の基本政策の流れが理解されないままだった。日本の一般国民に認識されなければ、対日重視も絵に描いた餅に過ぎない。
一方、胡新政権は内外で清新なイメージを打ち出そうと工夫をこらす。これが学会で議論されていた外交上の「新思考」と呼応。それに連れて、対日重視の流れがより明確に見えるようになった。
中国が呉委員長の訪日にゴーサインを出したことは、中国指導部の一員である政治局常務委員クラスの頻繁な日本行きはまったく問題ないという判断だろう。だが、胡国家主席と温家宝首相の2人だけは特別な存在で、別の判断がある。両国間の「良い雰囲気」を作るために日本側になんらかの政治的な行動を求める意見はいまだ強い。
中国は今後、自民党総裁選、民主・自由両党の合併で予断を許さない衆院解散・総選挙と参院選の行方など日本の政局を慎重に見極めつつ、次の首脳級交流の進め方を判断するもようだ。ただ、年に一度の靖国神社参拝は欠かさない小泉首班の政権が長く続く可能性も見据え、保険をかける。
中国の武大偉大使と首相官邸の直接交渉により決定した8月の福田康夫官房長官の訪中も保険の一つだ。小泉訪中をただちに受け入れることができない中、代役の福田氏を招くことで両国のパイプを維持した。同時期に日本を訪れた李肇星外相は、首相との会談で「首相の伝記を読んだ」とわざわざ前置きしたうえで「日本国民の人気は高く、国民のための福祉、改革に取り組んでいる。特権も放棄した」と称賛。「日本の総理として最高の人物だ」とまで持ち上げた。本音とはかけ離れたお世辞とはいえ、ここまでの気遣いは異例だ。
http://www.nikkei.co.jp/seiji/20030905e3k0503n05.html
かつての中国なら靖国など歴史認識問題が持ち上がっている最中のナンバー2の日本入りなどありえなかった。列強の侵略というトラウマを抱えた中国では「歴史」は一種のタブー。対日譲歩と見なされる決断を下せば「売国奴」などと批判を受け、関係者の失脚さえ招きかねなかった。
5日の小泉首相との会談で呉委員長は、まずハイレベル=首脳の往来復活の必要性を説いた。一方、5月のロシアでの日中首脳会談で胡主席が触れた「歴史を鑑に」というフレーズを引用しつつ「相手の関心に適切に対応していく必要がある」と指摘。歴史問題に触れたものの、靖国神社参拝には直接言及しなかった。チチハルで中国人が死亡した旧日本軍の遺棄化学兵器による毒ガス事故でも穏当な要求をしただけ。全般に対日重視の方針に基づく配慮が目立った。
今月初旬の石破茂防衛庁長官の訪問を中国が受け入れ、艦艇の相互派遣で合意したのも同様だ。かつての敵国、日本の防衛首脳の訪中も中国では極めて「敏感」な問題だが、日中平和友好条約締結25周年という節目を利用して、安全保障面でも融和を演出した。胡主席をはじめとする現在の中国指導部はかなり現実的と言える。世界貿易機関(WTO)への加盟や、急速な経済成長により、外交面でもより柔軟な政策を取れる余裕が出てきた。
ここにきて中国の学会、マスコミでは、これまでタブー視されてきた「日中の歴史問題の棚上げ論」や「戦略的な日本重視と日本の国連安保理入り支持論」など外交上の「新思考」と言われる論文が相次いで発表されている。もちろん保守的な論客から猛烈な反論が出ているが、論争が可能になったこと自体、時代の移り変わりを示す。
中国政府の対日重視政策と民間の学者レベルで議論されている「対日新思考」はどういう関係にあるのか。対日重視という基本方針は江沢民時代にすでに決定済みだった。1998年の江訪日での歴史への固執が日本で反発を受けたが、中国の外交関係者は「この時点でも中国は大局的には日本重視の姿勢を強めていた」と説明する。99年以降は、江氏の「対日重視演説」もあり、この路線が一層強化された。
ただ、江氏個人は歴史へのこだわりを捨てず、2002年秋にはメキシコで会談した小泉首相に3回に渡って靖国神社問題を提起。この雰囲気の中、日本では中国の基本政策の流れが理解されないままだった。日本の一般国民に認識されなければ、対日重視も絵に描いた餅に過ぎない。
一方、胡新政権は内外で清新なイメージを打ち出そうと工夫をこらす。これが学会で議論されていた外交上の「新思考」と呼応。それに連れて、対日重視の流れがより明確に見えるようになった。
中国が呉委員長の訪日にゴーサインを出したことは、中国指導部の一員である政治局常務委員クラスの頻繁な日本行きはまったく問題ないという判断だろう。だが、胡国家主席と温家宝首相の2人だけは特別な存在で、別の判断がある。両国間の「良い雰囲気」を作るために日本側になんらかの政治的な行動を求める意見はいまだ強い。
中国は今後、自民党総裁選、民主・自由両党の合併で予断を許さない衆院解散・総選挙と参院選の行方など日本の政局を慎重に見極めつつ、次の首脳級交流の進め方を判断するもようだ。ただ、年に一度の靖国神社参拝は欠かさない小泉首班の政権が長く続く可能性も見据え、保険をかける。
中国の武大偉大使と首相官邸の直接交渉により決定した8月の福田康夫官房長官の訪中も保険の一つだ。小泉訪中をただちに受け入れることができない中、代役の福田氏を招くことで両国のパイプを維持した。同時期に日本を訪れた李肇星外相は、首相との会談で「首相の伝記を読んだ」とわざわざ前置きしたうえで「日本国民の人気は高く、国民のための福祉、改革に取り組んでいる。特権も放棄した」と称賛。「日本の総理として最高の人物だ」とまで持ち上げた。本音とはかけ離れたお世辞とはいえ、ここまでの気遣いは異例だ。
http://www.nikkei.co.jp/seiji/20030905e3k0503n05.html
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.