中国の生産はデフレの輸出
投稿者: hangyosyufu 投稿日時: 2003/07/13 10:52 投稿番号: [77893 / 232612]
日本の最高技術の新幹線がたたき売り価格にされては堪らない。
中国の国内でのデジカメ市場も、爆発的急成長で、2003年に100万台を突破した。前年比50%増。
ところが中国メーカーの製品は海賊版が多い。
DVDに続き、デジタルカメラ生産でも、日本企業は中国メーカーにライセンス料の支払いを要求した。偽ものと訴えないで穏便な方法を採ったのである。
DVDプレーヤーの海賊版では、ようやく中国企業が30億元のライセンス料を日本および米国に支払うと約束したが、支払いがあったかどうかは定かではない。
デジカメを生産している聯想集団(レジェンド)は、「ライセンス料に関する支払いの正式通知を(日本から)受けていない」と公言している。
中国の生産はデフレの輸出でもある。値崩れの元凶だからで、次は間違いなくパソコンの価格競争だ。台湾メーカーが上海周辺に投資を集中した結果、生産能力が8千万台(市場規模は三千万台)となり、値崩れは時間の問題である。
値崩れの基本パターンは携帯電話にある。
この市場を最初から立ち上げたのは米国のモトローラ社だった。同社は政治銘柄でもあり、嘗てクリストファー・ガルビン社長はレーガン政権下の商務次官だった。日本に半導体やらなにやらで、ごり押しの交渉をした人物である。
1986年、ガルビンは上海で共産党最高幹部に面会した。当時の市書記は江沢民である。爾来、モトローラと中国トップの「関係」は盤石強固、雷に直撃されても危機を回避出来る特製避雷針の如し、と言われてきた。
江沢民の長男・江綿恒が「通信大王」と言われるほどの政治コネクションが強いのも周知の事実である。
あの貧困に喘ぐ中国で先端的な携帯電話が根付くのか。誰もが将来の市場性を疑った。
ところがモトローラは一種霊感から中国市場へのめり込んだ。目論見はあたり、大ブームがきた。
しかし後追い企業、猿まね企業が雨後の筍のごとくに登場、中国の通信機器産業は凄まじい競争状況にある。部品工場は飽和状態、電話機そのものも値下げ競争が激しく、とてもコストに引き合うような販売の現場ではないことは、最新携帯電話の新型モデルをタダで蒔(ま)いたり、一円とか言って販売している日本の現場を目撃しても容易に想像が付くだろう。
表面的にモトローラの中国市場におけるビジネスはあたりに当たった。なんと中国の二億台市場の28%がモトローラ製となったのだ。ところが投資家は逆の算定をする。
投資家から見れば価値基準は反対で、中国でモトローラは危機に直面したと認識されているのだ。モトローラの株価は過去三年間に60%も下落した。この先、携帯電話市場はますます熾烈な競争となり儲けは吹き飛ぶだろう。
この経緯を目撃しつつ、日本企業が教訓化できるものがあるとすれば、それは何か?
それは過度の一極集中的な投資が、いつの日か、気が付けば「人質化」しており、世界をバランスよく眺めやり、整合性を持った戦略を遂行しなければいけないときに、中国に足を取られ泥沼に入り込んで基本の戦略さえ立案しにくくなることだ。今後の規制緩和を睨むと言っても、強引に政治化しうるカードは北京が握っているからである。
それがSARSの教訓、これを口実に中国から撤退する企業が増えた。(詳しくは拙著「迷走中国の天国と地獄」(清流出版)を参照してください)。(宮崎正弘)
中国の国内でのデジカメ市場も、爆発的急成長で、2003年に100万台を突破した。前年比50%増。
ところが中国メーカーの製品は海賊版が多い。
DVDに続き、デジタルカメラ生産でも、日本企業は中国メーカーにライセンス料の支払いを要求した。偽ものと訴えないで穏便な方法を採ったのである。
DVDプレーヤーの海賊版では、ようやく中国企業が30億元のライセンス料を日本および米国に支払うと約束したが、支払いがあったかどうかは定かではない。
デジカメを生産している聯想集団(レジェンド)は、「ライセンス料に関する支払いの正式通知を(日本から)受けていない」と公言している。
中国の生産はデフレの輸出でもある。値崩れの元凶だからで、次は間違いなくパソコンの価格競争だ。台湾メーカーが上海周辺に投資を集中した結果、生産能力が8千万台(市場規模は三千万台)となり、値崩れは時間の問題である。
値崩れの基本パターンは携帯電話にある。
この市場を最初から立ち上げたのは米国のモトローラ社だった。同社は政治銘柄でもあり、嘗てクリストファー・ガルビン社長はレーガン政権下の商務次官だった。日本に半導体やらなにやらで、ごり押しの交渉をした人物である。
1986年、ガルビンは上海で共産党最高幹部に面会した。当時の市書記は江沢民である。爾来、モトローラと中国トップの「関係」は盤石強固、雷に直撃されても危機を回避出来る特製避雷針の如し、と言われてきた。
江沢民の長男・江綿恒が「通信大王」と言われるほどの政治コネクションが強いのも周知の事実である。
あの貧困に喘ぐ中国で先端的な携帯電話が根付くのか。誰もが将来の市場性を疑った。
ところがモトローラは一種霊感から中国市場へのめり込んだ。目論見はあたり、大ブームがきた。
しかし後追い企業、猿まね企業が雨後の筍のごとくに登場、中国の通信機器産業は凄まじい競争状況にある。部品工場は飽和状態、電話機そのものも値下げ競争が激しく、とてもコストに引き合うような販売の現場ではないことは、最新携帯電話の新型モデルをタダで蒔(ま)いたり、一円とか言って販売している日本の現場を目撃しても容易に想像が付くだろう。
表面的にモトローラの中国市場におけるビジネスはあたりに当たった。なんと中国の二億台市場の28%がモトローラ製となったのだ。ところが投資家は逆の算定をする。
投資家から見れば価値基準は反対で、中国でモトローラは危機に直面したと認識されているのだ。モトローラの株価は過去三年間に60%も下落した。この先、携帯電話市場はますます熾烈な競争となり儲けは吹き飛ぶだろう。
この経緯を目撃しつつ、日本企業が教訓化できるものがあるとすれば、それは何か?
それは過度の一極集中的な投資が、いつの日か、気が付けば「人質化」しており、世界をバランスよく眺めやり、整合性を持った戦略を遂行しなければいけないときに、中国に足を取られ泥沼に入り込んで基本の戦略さえ立案しにくくなることだ。今後の規制緩和を睨むと言っても、強引に政治化しうるカードは北京が握っているからである。
それがSARSの教訓、これを口実に中国から撤退する企業が増えた。(詳しくは拙著「迷走中国の天国と地獄」(清流出版)を参照してください)。(宮崎正弘)
これは メッセージ 77889 (nigakudo72 さん)への返信です.