小泉首相の訪朝と課題について☆☆☆☆☆

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今日の産経抄

投稿者: ringo_rm 投稿日時: 2003/06/20 22:58 投稿番号: [75049 / 232612]
http://www.sankei.co.jp/news/column.htm

  放送文化基金賞という賞がある。優れた放送番組や放送文化・技術に贈られるもので、ことし二十九回目のラジオ部門の本賞に、ニッポン放送の特別番組『「ただいま」を聞くまで…。母・横田早紀江の祈り』(制作・宮崎裕子、畑中秀哉)が選ばれた。
  ▼三月十七日の午後放送されたが、聴きもらした方のために再録してみよう。日本海に打ち寄せる波。吹きすさぶ木枯らし。カチカチ時を刻む時計の音などを背景に、横田めぐみさんの母・早紀江さんが静かに語りだす。二十六年前のあの夕方のことである。

  ▼「午後七時を過ぎてもバドミントンの練習からめぐみが帰ってこない。変だなと思ったんです。暗い道を走って学校へ行き、校門を入って体育館をのぞいたらバドミントンの生徒はだれもいない。ゾーッとしました。どうしたんだろう」。鋭い母親の予感である。

  ▼めぐみさんの失跡の後、母は夢を見た。「さんばしがあるんです。たくさんの人がいて船を待っているんですよ、私もその中にいる。と、めぐみは普段の白いレインコートでなく、青磁色のレインコートを着ている。さびしい夢でした。それっきりもう夢は見ませんでした」。

  ▼娘を奪われた母の悲しみは、やがて怒りへ変わっていく。その怒りは北朝鮮だけでなく、何もしなかった日本の政治家や外務省へも向けられている。早紀江さんの叫びと願いは「凛(りん)とした国家に」という視野へ広がっていくのである。

  ▼拉致問題であれ何であれ、テレビの「映像」は鮮烈だが、鮮烈なるがゆえにかえって消えてしまうことがある。それに対しラジオの命は「ことば」で、目でなく心に訴える。早紀江さんの語ることばは、人の心に真っすぐな錘(おも)りをおろすようにしみ通ったのだった。
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