レンクの今後の北朝鮮予想
投稿者: yamadaakira651 投稿日時: 2003/04/29 18:02 投稿番号: [65658 / 232612]
http://www.bekkoame.ne.jp/ro/renk/RENK030420.htm
危機は緩和されていない
ただし、今のところ、ブッシュ政権の動向は意外に抑制されたものである。対イラク攻撃に際して、ブッシュ政権内で最も強硬派であったウォルフォヴィッツ防副長官でさえ、「北朝鮮はすでにいくつかの核兵器を持っているものとみられるが、北朝鮮とイラクの状況はまったく違う」「北朝鮮には今後も経済難を加えることはできるが、核兵器を放棄し、国際義務を順守することで国際社会から尊重される国家になることができる」などと、北朝鮮核問題の平和的解決を強調している(4月7日付『中央日報』) 。
もともと、ウォルフォヴィッツを含め「ネオ・コンサバティブ(新保守主義)」と呼ばれるグループは、イスラエルとの親密な関係もあって、イラクをテコとする中東政策については政権獲得以前からかなりの蓄積と方針を持っていた。反面、アメリカが北朝鮮問題を意識しだしたのがクリントン政権下の1993年ということもあり、北朝鮮問題に関する蓄積はそれほど持っていない。クリントン政権に比べれば対応ははるかに厳しいが、イラクに対して行ったような「体制変更(regime change)」については一応否定している。
北朝鮮側もまた、これまで表面上は強硬な姿勢をとり続けてきたものの、やはりイラク戦争の衝撃は相当なものだったようである。4月12日、北朝鮮外務省報道官は「米国が(北朝鮮の)核問題解決のために対朝鮮政策を大胆に転換する用意があるなら、我々は対話の形式にはさしてこだわらない」と表明し、これまで拒み続けてきた多国間協議について、初めて柔軟な姿勢を示した。
この背後で、北朝鮮側に譲歩の根回しを行なったのが中国である。すなわち、4月16日付の『東亜日報』によれば、中国の銭キシン前副首相が3月下旬に極秘訪朝、金正日総書記と直接会談した上で、多国間協議に応じるよう強く説得したという。中国側からすれば、イラク戦争の展開によって勢いづくアメリカに対して、北朝鮮があくまで「瀬戸際外交」に固執すれば、場合によってはアメリカの武力行使を引き出しかねないという危機感があったものと思われる。
このように、とりあえず小康状態を保っているように見える北朝鮮情勢だが、当然にも本質的な部分では危機は何ら緩和されていない。まず、ブッシュ政権はクリントン政権時代の「見返りを与えて譲歩を迫る」という政策を峻拒し、核を含む大量破壊兵器の廃棄を交渉の前提としている。北朝鮮側がこの前提を受け入れない限り、議論の余地はないという立場である。しかし、金正日政権からすれば、核開発に伴う緊張感の醸成は、対米関係におけるいわば「虎の子」である。東アジアの安全保障を脅かすだけでなく、状況次第ではアメリカに対しても脅威を与えうるという「不気味さ」こそが、アメリカとの関係を保障する唯一の鍵である。これを突破口に、対米直接交渉の中で体制認知をもぎ取り、対南関係を同等にすると同時に周辺諸国からの経済協力を獲得することこそ、北朝鮮側の狙いなのだ。そこからすれば、北朝鮮側がアメリカの言う前提を認めることは敗北に等しい。核のない北朝鮮など、アメリカにとっては、時間が経てば崩壊する弱小国家に過ぎないからである。
したがって、金正日政権は依然、核開発を外交上の武器とした「瀬戸際外交」を継続せざるを得ず、さらに外交上の武器を実質的な武器に鍛え上げる可能性も少なくない。北朝鮮側にとって、イラクの敗北はまさに武装解除の必然的帰結だからである。
【教訓4】戦争なき解放の道はある
米朝両国が自らの論理にしたがって戦争への危機を押し上げている現在、われわれが注目すべきは、そうした状況を強制されている北朝鮮民衆の姿であり、彼ら彼女らが自らの解放をつかみ取ることが可能な道筋である。
イラク民衆にとってそうであったように、北朝鮮民衆にとっては金正日政権もブッシュ政権も自らの解放を託すことのできる相手ではない。もとより、両者の争いは民衆に多大な犠牲をもたらす。とはいえ、仮に両者の間で何らかの和解が生じたとしても、民衆にとっては現在の抑圧の継続に過ぎない。
イラク戦争の過程を踏まえるならば、これら二つの隘路を避けるには、北朝鮮内部における反乱を組織し、金正日政権の放逐を実現することを通じてブッシュ政権による介入の糸口を絶つことが必要である。
すでに見たように、フセイン政権以上の抑圧と窮乏化によって、北朝鮮民衆の潜在的な反政府感情は高まる一方である。イラク戦争の帰結についても、遠からず人づてに波及していくだろう。この際、国際社会が一致して金正日政権に対する批判を強め、政権崩壊後の復興支援策を提起するならば、あたか\xA4
危機は緩和されていない
ただし、今のところ、ブッシュ政権の動向は意外に抑制されたものである。対イラク攻撃に際して、ブッシュ政権内で最も強硬派であったウォルフォヴィッツ防副長官でさえ、「北朝鮮はすでにいくつかの核兵器を持っているものとみられるが、北朝鮮とイラクの状況はまったく違う」「北朝鮮には今後も経済難を加えることはできるが、核兵器を放棄し、国際義務を順守することで国際社会から尊重される国家になることができる」などと、北朝鮮核問題の平和的解決を強調している(4月7日付『中央日報』) 。
もともと、ウォルフォヴィッツを含め「ネオ・コンサバティブ(新保守主義)」と呼ばれるグループは、イスラエルとの親密な関係もあって、イラクをテコとする中東政策については政権獲得以前からかなりの蓄積と方針を持っていた。反面、アメリカが北朝鮮問題を意識しだしたのがクリントン政権下の1993年ということもあり、北朝鮮問題に関する蓄積はそれほど持っていない。クリントン政権に比べれば対応ははるかに厳しいが、イラクに対して行ったような「体制変更(regime change)」については一応否定している。
北朝鮮側もまた、これまで表面上は強硬な姿勢をとり続けてきたものの、やはりイラク戦争の衝撃は相当なものだったようである。4月12日、北朝鮮外務省報道官は「米国が(北朝鮮の)核問題解決のために対朝鮮政策を大胆に転換する用意があるなら、我々は対話の形式にはさしてこだわらない」と表明し、これまで拒み続けてきた多国間協議について、初めて柔軟な姿勢を示した。
この背後で、北朝鮮側に譲歩の根回しを行なったのが中国である。すなわち、4月16日付の『東亜日報』によれば、中国の銭キシン前副首相が3月下旬に極秘訪朝、金正日総書記と直接会談した上で、多国間協議に応じるよう強く説得したという。中国側からすれば、イラク戦争の展開によって勢いづくアメリカに対して、北朝鮮があくまで「瀬戸際外交」に固執すれば、場合によってはアメリカの武力行使を引き出しかねないという危機感があったものと思われる。
このように、とりあえず小康状態を保っているように見える北朝鮮情勢だが、当然にも本質的な部分では危機は何ら緩和されていない。まず、ブッシュ政権はクリントン政権時代の「見返りを与えて譲歩を迫る」という政策を峻拒し、核を含む大量破壊兵器の廃棄を交渉の前提としている。北朝鮮側がこの前提を受け入れない限り、議論の余地はないという立場である。しかし、金正日政権からすれば、核開発に伴う緊張感の醸成は、対米関係におけるいわば「虎の子」である。東アジアの安全保障を脅かすだけでなく、状況次第ではアメリカに対しても脅威を与えうるという「不気味さ」こそが、アメリカとの関係を保障する唯一の鍵である。これを突破口に、対米直接交渉の中で体制認知をもぎ取り、対南関係を同等にすると同時に周辺諸国からの経済協力を獲得することこそ、北朝鮮側の狙いなのだ。そこからすれば、北朝鮮側がアメリカの言う前提を認めることは敗北に等しい。核のない北朝鮮など、アメリカにとっては、時間が経てば崩壊する弱小国家に過ぎないからである。
したがって、金正日政権は依然、核開発を外交上の武器とした「瀬戸際外交」を継続せざるを得ず、さらに外交上の武器を実質的な武器に鍛え上げる可能性も少なくない。北朝鮮側にとって、イラクの敗北はまさに武装解除の必然的帰結だからである。
【教訓4】戦争なき解放の道はある
米朝両国が自らの論理にしたがって戦争への危機を押し上げている現在、われわれが注目すべきは、そうした状況を強制されている北朝鮮民衆の姿であり、彼ら彼女らが自らの解放をつかみ取ることが可能な道筋である。
イラク民衆にとってそうであったように、北朝鮮民衆にとっては金正日政権もブッシュ政権も自らの解放を託すことのできる相手ではない。もとより、両者の争いは民衆に多大な犠牲をもたらす。とはいえ、仮に両者の間で何らかの和解が生じたとしても、民衆にとっては現在の抑圧の継続に過ぎない。
イラク戦争の過程を踏まえるならば、これら二つの隘路を避けるには、北朝鮮内部における反乱を組織し、金正日政権の放逐を実現することを通じてブッシュ政権による介入の糸口を絶つことが必要である。
すでに見たように、フセイン政権以上の抑圧と窮乏化によって、北朝鮮民衆の潜在的な反政府感情は高まる一方である。イラク戦争の帰結についても、遠からず人づてに波及していくだろう。この際、国際社会が一致して金正日政権に対する批判を強め、政権崩壊後の復興支援策を提起するならば、あたか\xA4
これは メッセージ 65655 (yamadaakira651 さん)への返信です.