流動性のワナ:小泉改革失敗を予想
投稿者: ahoahoahchen6 投稿日時: 2003/04/04 00:40 投稿番号: [60483 / 232612]
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/HO13.HTML
「ワナにはまった」
まずウォルフ氏の議論について簡単にみてみよう。ウォルフ氏は現在の日本を苦境に導いた原因についての二つの説を紹介する。一つは、需要が落ち込んだために不況になったというもの。もう一つは、日本が構造的な問題を抱えているというもの。
ここで構造的な問題の解決を優先するとしよう。ウォルフ氏は次のように述べる。「もし規制緩和が行われ、競争力が増し、経済全体が透明になれば、どうなるだろうか。株と土地の価格は下がり、隠されていた負債が明らかにされ、失業率が急激に上昇し、年金制度が崩壊し、銀行や保険会社が倒産し、そして一方では投資に対する見返りが急激に増える。その結果としてどうなるか。中期的には不確実性が増大し、すでに計画されている投資計画の多くが中止される。前者によって、現在よりも貯蓄傾向が強まる。後者によって、投資の崩壊が起こる。」
ウォルフ氏はこのように長期的な視点が必ずしもよい結果をもたらすとは限らないことを指摘し、結局は需要創出策しかないと述べる。その上で、マサチューセッツ工科大学のポール・クルッグマン教授の説を紹介する。クルッグマン教授は『自己組織化の経済学』など数冊の著作がすでに日本でも紹介されているケインズ主義の重要な経済学者の一人である。
ウォルフ氏はクルッグマン教授の説を次のように要約する。まず日本にとっての唯一の脱出法は通貨政策の緩和、つまりインフレ政策である。そしてそれを導く根本的な現状認識として以下のように述べる。「基本的な理論はケインズの『流動性のワナ』である。完全雇用状況下で、もし投資の実質レートがマイナスならば、望まれる貯蓄だけが望まれる投資に見合う。しかしこのことは、現金に対する実際の見返りがゼロ以下のときにだけ起こる。」
このことは次のことを意味する。利子がゼロ以下、つまり金を借りても利子を払うどころか、逆に金をくれる場合にのみ、投資が活発になるということである。このような状態は現実にはありえない。ではこのような事態は現在の日本に当てはまるのだろうか。
ウォルフ氏は続ける。「クルッグマン教授の理論は、通常の物価水準で、長期的な成長が見込めない、流動性がなくなっている経済に当てはまる。そして日本は実質所得が高く、高齢化が進んでいるためこの理論があてはまる。」つまり、日本は上記の異常事態に陥ってしまったのである。
ウォルフ氏は対策として二つのことが考えられるという。一つは、強力なインフレ政策。もう一つは積極的な財政拡大策。後者の欠点は、支出分が無駄遣いされ、減税分が貯蓄されるということである。しかし前者の策には、円の大暴落という危険性がつきまとう。そのため、ウォルフ氏は財政拡大策を支持する。そしてこれによって経済がある程度回復したら、そのときに抜本的な構造改革を行うべきだと提言している。
「ワナにはまった」
まずウォルフ氏の議論について簡単にみてみよう。ウォルフ氏は現在の日本を苦境に導いた原因についての二つの説を紹介する。一つは、需要が落ち込んだために不況になったというもの。もう一つは、日本が構造的な問題を抱えているというもの。
ここで構造的な問題の解決を優先するとしよう。ウォルフ氏は次のように述べる。「もし規制緩和が行われ、競争力が増し、経済全体が透明になれば、どうなるだろうか。株と土地の価格は下がり、隠されていた負債が明らかにされ、失業率が急激に上昇し、年金制度が崩壊し、銀行や保険会社が倒産し、そして一方では投資に対する見返りが急激に増える。その結果としてどうなるか。中期的には不確実性が増大し、すでに計画されている投資計画の多くが中止される。前者によって、現在よりも貯蓄傾向が強まる。後者によって、投資の崩壊が起こる。」
ウォルフ氏はこのように長期的な視点が必ずしもよい結果をもたらすとは限らないことを指摘し、結局は需要創出策しかないと述べる。その上で、マサチューセッツ工科大学のポール・クルッグマン教授の説を紹介する。クルッグマン教授は『自己組織化の経済学』など数冊の著作がすでに日本でも紹介されているケインズ主義の重要な経済学者の一人である。
ウォルフ氏はクルッグマン教授の説を次のように要約する。まず日本にとっての唯一の脱出法は通貨政策の緩和、つまりインフレ政策である。そしてそれを導く根本的な現状認識として以下のように述べる。「基本的な理論はケインズの『流動性のワナ』である。完全雇用状況下で、もし投資の実質レートがマイナスならば、望まれる貯蓄だけが望まれる投資に見合う。しかしこのことは、現金に対する実際の見返りがゼロ以下のときにだけ起こる。」
このことは次のことを意味する。利子がゼロ以下、つまり金を借りても利子を払うどころか、逆に金をくれる場合にのみ、投資が活発になるということである。このような状態は現実にはありえない。ではこのような事態は現在の日本に当てはまるのだろうか。
ウォルフ氏は続ける。「クルッグマン教授の理論は、通常の物価水準で、長期的な成長が見込めない、流動性がなくなっている経済に当てはまる。そして日本は実質所得が高く、高齢化が進んでいるためこの理論があてはまる。」つまり、日本は上記の異常事態に陥ってしまったのである。
ウォルフ氏は対策として二つのことが考えられるという。一つは、強力なインフレ政策。もう一つは積極的な財政拡大策。後者の欠点は、支出分が無駄遣いされ、減税分が貯蓄されるということである。しかし前者の策には、円の大暴落という危険性がつきまとう。そのため、ウォルフ氏は財政拡大策を支持する。そしてこれによって経済がある程度回復したら、そのときに抜本的な構造改革を行うべきだと提言している。
これは メッセージ 60475 (ahoahoahchen6 さん)への返信です.