小泉首相の訪朝と課題について☆☆☆☆☆

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北朝鮮崩壊のメカニズム

投稿者: akitanoonajikoto111 投稿日時: 2003/02/09 12:58 投稿番号: [48788 / 232612]
強勢大国 - 全ては特権階級を支えるために - < by デイヴ.N.藤林 >

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  北鮮の特殊戦部隊は、もちろん平均した練度は一般部隊より高いだろう。まず、北朝鮮の人口は約2,250万人で現役の総兵力は105.4万人。うち特殊部隊は15万人。特殊部隊の比率は総兵力との比で14.2%、つまり陸海空の男女兵士7人のうち1人が特殊戦部隊という計算になる。北鮮では徴兵制を以て体力,体格に優れた若者を根こそぎ兵士にするとはいえ、特殊戦部隊に相応しい資質の者が現役兵士の1/7もいるはずがない、常識的に考えれば。成績優秀かつ思想,出自に問題がない者の上位1/7が選抜されるなら、単に兵士の成績上位グループに非正規戦訓練を施しているに過ぎず、すなわち北鮮の特殊戦部隊は水肥りの観が否めない。他方、特殊戦部隊が優秀な兵士を独占するので、一般部隊の資質低下を招いてるとも想像できなくはない。
  朝鮮人民軍は副食を自給しなければならないため、一般兵士は勤務時間の幾分かを農作業等に当てているけれども、特殊戦部隊の兵士は免除されている。只でさえ燃料が欠乏気味なので、一般部隊への割り当ては常に不足しているけれども、特殊戦部隊には充分に供給されるように最善の努力が払われている。装備の品質や更新,補充は常に特殊戦部隊が優先され、一般部隊は後回し。したがって特殊戦部隊は、北鮮軍の中で満足に装備,訓練されている限られた兵力と捉える事もできよう。
  特殊戦部隊に選抜されれば、名誉なだけではなく,配給ほか全般的に待遇が良くなる。だが、国境の外で作戦している間は家族が人質に取られているのと同じであり、投降したり捕縛されたりした事が党や軍に知れれば、残された家族に制裁が加えられる。それゆえ追い詰められた時、特殊戦部隊の兵士は自決や玉砕を選ばざるを得ない。
  北鮮の軍事教義では、攻勢的かつ大規模な非正規戦を奨励している。韓国軍や在韓米軍の背後に機動し,後方に浸透する事を大兵力で行うならば( もちろん一般部隊も先制奇襲を行うが )、それは「空中と地上を共に機動して、前線と後方を同時に攻撃する」現代の米欧軍の教義と大きくは違わない。機動のための移動手段が前時代的で,且つ機動する部隊の火力が貧弱で,戦時国際法にも違反する点を除けば。むしろ北鮮の特殊戦部隊の存在意義は、「朝鮮労働党が、朝鮮人民軍を統制するための手段の1つ」と考えた方が適切ではないか?
  すなわち特殊戦部隊の兵士は、軍籍にありながら党の工作機関=総政治局の指揮下にあり、軍の指揮系統には従わない。仮に軍=人民武力省( 国防省に相当、ただし内閣からは独立 )が党に叛( そむ )いたにせよ、麾下部隊の全てがクーデターに積極的に荷担する訳ではなかろうから、「軍の戦力の数分の1を占める特殊戦部隊を党が強固に掌握していたならば、軍のクーデターは鎮圧可能」という計算であろう。
  また党に対する高い忠誠心を保つため、特殊戦部隊はエリートとして優遇されている。そして優遇されているが故に、一般の兵士にとって特殊戦部隊に選抜される事は憧れである。すなわち一般の兵士(=平均的な国民 )が祖国の政治(=党の政策や支配体制そのもの )に不満を抱かざるを得ない状況に在ってさえ、一般の兵士から忠良な一部を適宜選抜して1ランク上のエリートに引き上げる施策によって、「兵士の関心はエリートに選抜される事に向かうので、党に対する不満から眼が逸らされる」という意図なのであろう。つまり多すぎる特殊戦部隊は、軍の中で1種のガス抜き装置として機能しているとも考えられる。
  党が軍を統制し続ける限り、党が北鮮を支配する体制は揺るがない。すなわち人民が反乱しても、軍が反乱を鎮圧してしまう訳だ。

E-mail to デイヴ.N.藤林;dave@p1.coralnet.or.jp
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