12月19日付・読売社説(1)
[朝銀破綻処理]「『総連』との絶縁へ監視を強めよ」
素直には容認しがたい、というのが、多くの国民の偽らざる
思いではないだろうか。
朝銀東京信用組合など、在日朝鮮人系の五つの信組の破綻
(はたん)処理で、政府は四千百億円の公的資金を投入する
方針を決めた。
五信組の営業を受け継ぐために新設されるハナ信組が、
理事長に日本人を据えることなど、金融庁が求めていた
役員体制を受け入れたためだ。
いったん設立認可されたハナ信組の理事長に、定款に
違反して在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の関係者が
含まれていることが判明したのは、四月である。今月二十九
日の、預金保険法が定める破綻信組の譲渡手続き期限ぎり
ぎりになって、ようやく受け入れた。
朝鮮総連が、ハナ信組に影響力を残そうと画策していた
ために、長引いたということはないのだろうか。
九〇年代後半から経営破綻が相次いだ全国の朝銀信組の
処理では、すでに九千五百億円の公的資金が使われている。
今回の投入で朝銀信組の破綻処理は終結するが、公的資金
の投入総額は一兆三千六百億円と、旧長銀、旧日債銀、
旧拓銀の大手三行の処理に次ぐ巨費だ。
朝銀信組は、人事などを含め朝鮮総連に事実上、支配
されてきた。朝銀東京などは朝鮮総連に不正に資金を提供
し、それが破綻の一因となった。朝鮮総連は北朝鮮の指示
を受けて活動している団体であり、朝鮮総連から北朝鮮へ
の不正送金疑惑が取りざたされている。
しかも朝鮮総連からは、朝銀信組との関係を断つ、との
意思表示がない。公的資金の投入は「拉致事件への国民
感情に照らしても不適切」と反発する声が、与野党にもある。
最も多い時に三十八あった朝銀信組は今後はハナ信組
を含め全国で七信組となる。朝鮮総連との関係を断ち、
経営の透明性・独立性を確保することは、政府の責任でもある。
「民族差別だ」との批判を恐れ、都道府県や金融当局
が厳正な監督を怠ったことが、朝鮮総連による私物化に
つながった。架空名義口座の排除や監査法人による外部
監査が徹底されているか、監視を強化する必要がある。
日本人理事長体制の変更も認めてはならない。
破綻朝銀に対しては、さらに刑事、民事両面での責任
追及を進めるべきだ。朝鮮総連関連の債権も含め、不良
債権の回収も徹底しなければならない。
朝鮮総連との不明朗な関係が再び明るみに出れば、
朝銀信組の存続の是非論にも発展しかねない。そのこと
を関係者は肝に銘じるべきである。
(12月18日22:35)
http://www.yomiuri.co.jp/08/20021218ig90.htm