本日の朝日新聞[ 社説 ]
投稿者: nanisuniya 投稿日時: 2005/04/13 08:57 投稿番号: [199699 / 232612]
中国の報道
事実を伝えてほしい
北京の日本大使館が反日デモ隊に囲まれ、激しい投石を受けたのは先週の土曜日のことだ。だが、昨日までの時点で、中国のメディアはこの事件を国内に報道していない。日中関係を揺さぶるこの事件を、中国の大多数の人々が知らないままだ。
日本では、現場の映像が繰り返しテレビで放映された。石を大使館に投げ込む群衆をただ眺めるだけの警官隊や、当局側がデモの参加者らと交わす会話の様子なども詳しく報じられている。
われわれはデモの激しさに驚き、投石を制止しなかった当局の姿勢に怒りを感じている。日本政府の抗議に対し、非を認めようとしない中国外務省の態度には失望している。
同時に日本のメディアは、なぜこんなことが起きたのかをさまざまに分析し、歴史問題に対する真剣な対応を小泉首相に求めたりもしている。
ところが、当局によって報道が統制される中国の多くの人々には、それも知らされない。知っているのは、事件の直前まで中国のメディアが繰り返し報じた大量の日本批判だけではないか。
こうした事態は今に始まったわけではない。実は情報ギャップの積み重ねが日中間の相互理解を阻む大きな原因の一つになっている。
たとえば、昨年のサッカー・アジア杯での反日行動の激しさ。中国潜水艦の日本領海侵犯事件の正確な事実。それらへの日本人の反応も知らない人が多い。
社会主義体制の中国にあっては、報道とは統制されるべきものなのだろう。今回の報道を抑えたのは、混乱が広がることへの懸念もあったに違いない。
しかし、実情が知らされないまま、大都市部に普及したインターネットを通じて虚実入り交じった情報が流通するだけでは、日中関係のあり方について冷静に議論することは難しい。
政治的にも経済的にも、中国はすでに国際社会の有力なプレーヤーだ。世界に向けて国を開かねばならない北京五輪も3年後に迫った。これまでのような厳格な報道統制には必ず矛盾が出てくる。もはや限界に達しているのではないか。
愛国教育などによって、多くの中国人は侵略当時の日本軍の写真や映像を繰り返し見ている。その半面、武力による紛争解決を禁じた憲法を持ち、核兵器は持たず、戦争に加わることのなかった日本の戦後史はほとんど知らされていない。
靖国神社や一部の歴史教科書の問題ばかりが強調される現代日本への認識には、相当な偏りがあるのではないか。
今の中国には日本製品やブランド、コンビニ文化などが流れ込み、日本の音楽やアニメ、文学への関心も高まっている。それなのに、日本人に対する見方が極めて一面的なのは残念だ。
今回の事件とともに、日本社会の多様性をありのままに知ってほしい。このメッセージが中国の多くの人々に届くよう願うばかりだ。
北京の日本大使館が反日デモ隊に囲まれ、激しい投石を受けたのは先週の土曜日のことだ。だが、昨日までの時点で、中国のメディアはこの事件を国内に報道していない。日中関係を揺さぶるこの事件を、中国の大多数の人々が知らないままだ。
日本では、現場の映像が繰り返しテレビで放映された。石を大使館に投げ込む群衆をただ眺めるだけの警官隊や、当局側がデモの参加者らと交わす会話の様子なども詳しく報じられている。
われわれはデモの激しさに驚き、投石を制止しなかった当局の姿勢に怒りを感じている。日本政府の抗議に対し、非を認めようとしない中国外務省の態度には失望している。
同時に日本のメディアは、なぜこんなことが起きたのかをさまざまに分析し、歴史問題に対する真剣な対応を小泉首相に求めたりもしている。
ところが、当局によって報道が統制される中国の多くの人々には、それも知らされない。知っているのは、事件の直前まで中国のメディアが繰り返し報じた大量の日本批判だけではないか。
こうした事態は今に始まったわけではない。実は情報ギャップの積み重ねが日中間の相互理解を阻む大きな原因の一つになっている。
たとえば、昨年のサッカー・アジア杯での反日行動の激しさ。中国潜水艦の日本領海侵犯事件の正確な事実。それらへの日本人の反応も知らない人が多い。
社会主義体制の中国にあっては、報道とは統制されるべきものなのだろう。今回の報道を抑えたのは、混乱が広がることへの懸念もあったに違いない。
しかし、実情が知らされないまま、大都市部に普及したインターネットを通じて虚実入り交じった情報が流通するだけでは、日中関係のあり方について冷静に議論することは難しい。
政治的にも経済的にも、中国はすでに国際社会の有力なプレーヤーだ。世界に向けて国を開かねばならない北京五輪も3年後に迫った。これまでのような厳格な報道統制には必ず矛盾が出てくる。もはや限界に達しているのではないか。
愛国教育などによって、多くの中国人は侵略当時の日本軍の写真や映像を繰り返し見ている。その半面、武力による紛争解決を禁じた憲法を持ち、核兵器は持たず、戦争に加わることのなかった日本の戦後史はほとんど知らされていない。
靖国神社や一部の歴史教科書の問題ばかりが強調される現代日本への認識には、相当な偏りがあるのではないか。
今の中国には日本製品やブランド、コンビニ文化などが流れ込み、日本の音楽やアニメ、文学への関心も高まっている。それなのに、日本人に対する見方が極めて一面的なのは残念だ。
今回の事件とともに、日本社会の多様性をありのままに知ってほしい。このメッセージが中国の多くの人々に届くよう願うばかりだ。
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.