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金豚、懐メロ奨励

投稿者: hangyosyufu 投稿日時: 2005/04/03 02:53 投稿番号: [197768 / 232612]
ロック・ポップスの蔓延に警戒感

北朝鮮の金正日総書記が、日本の統治時代に朝鮮人音楽家が作り、朝鮮半島で流行した「啓蒙(けいもう)期歌謡」と呼ばれる懐メロを奨励し、ロックなどの現代音楽を批判している。

芸術分野に特異な関心を持つことで知られる金総書記の発言には、北朝鮮で静かに浸透するロックやポップスが国民の意識に影響することへの懸念が絡んでいるようだ。

金総書記の懐メロ奨励は、朝鮮労働党機関紙、労働新聞(三月二十六日)に掲載された。それによると、金総書記は昨年十月に「かつて一部の極左的で偏狭な人々が啓蒙期歌謡を歌えないようにしたが、私は歌えるようにした」と指摘。

具体的な曲として金総書記は「涙に濡れた豆満江」「鳳仙花」を挙げ、「このようなよい歌を差し置き、なぜロック音楽やディスコ音楽をするのか」と語ったという。
 
さらに「元来、人民の間で広く歌われていたのが流行歌だが、すべてが悪いとみなしてはならない。民族の歴史や文化を無視してはならない」と強調し、かつての流行歌「啓蒙期歌謡」の復活を勧めた。
 
北朝鮮で啓蒙期歌謡と呼ばれる懐メロは、日本統治の終了から、南北分断を経て一九六〇年代ごろまで歌われたとされる。

しかし、亡命者らによれば「日本帝国主義が民族を享楽と絶望に染め奴隷とすべく、反動的な創作をけしかけ流行歌を普及させた」と禁止され、一方で「同志愛の歌」など労働党政権下で登場した革命歌謡が奨励された。
 
しかし、八〇年代半ばを過ぎて、書記当時の金正日氏が懐メロへの再評価を指示。「植民統治に苦しむ民族の悲しみを歌ったもの」(「涙に濡れた豆満江」への金総書記の評価)とし、芸術団の公演で歌われ、「鳳仙花」「花を取って」などとともに“健全な流行歌”に指定されたという。

九六年に北朝鮮では啓蒙期歌謡選曲集が出版されている。
「涙に濡れた豆満江」や「鳳仙花」は現在も韓国で懐メロとして歌い継がれている名曲だ。

ただ、これらの歌の作者には鳳仙花を作曲した洪蘭坡(一八九七−一九四一、「故郷の春」も作った韓国の著名な作曲家)のように、日本統治下で親日歌謡を作ったとされ、韓国の親北左派の間で批判対象になっている者も多く、彼らの作品を金総書記が再評価している点は今後、研究の余地がある。
 
一方、懐メロ奨励の半面で金正日総書記はロックにまゆをひそめている様子だが、北朝鮮では二〇〇二年に南北芸術交流の一環として、平壌市内の劇場で韓国のロック歌手が公演したことがある。

北朝鮮では前例のないことで、この様子は韓国にもテレビ中継された。
 
北朝鮮の公式評価は別として、その後、韓国に亡命した人々によれば、北朝鮮では近年、韓国のロックやポップスが水面下で大人気という。当然、北朝鮮当局の取り締まり対象だが、金総書記が直々にロック嫌いを明らかにしたことは、北朝鮮内部でのロック人気と政権の警戒感を裏付けている可能性もある。(産経新聞)
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