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『日本人から奪われた国を愛する心』

投稿者: hangyosyufu 投稿日時: 2005/03/07 01:19 投稿番号: [188100 / 232612]
黄文雄(徳間書店)

目次を見ると「日本人から誇りを奪った犯人」、「虐殺国家を礼賛する『平和主義者』の滑稽さ」、「日本を侵略国家に仕立てる謀略」、「靖国神社参拝を攻撃する真の狙い」、「ナショナリズム敵視の戦後日本人」など保守系知識人なら、すでに何百回と言い尽くされたことばかりだから。

だが、読みはじめると黄文雄節はやはり冴えている。歴史家でもあり読書家でもある黄さんならではの独特の世界が拡がる。
平和を念仏のごとく唱え護憲をいう人達は、日本を中国の属領としようとしているのではないのか、と凄まじいアッパーカット。
 
戦後のアジアは「中国、南北朝鮮、ベトナム、カンボジアなどのように、同民族同士による熾烈な殺しあいの時代」、しかし日本における平和運動は「対象であるソ連、中国といった共産主義国家ではなく、専ら平和で繁栄した日本、そして日本の平和と安定を維持するアメリカにむけられ、共産国家の恫喝、核開発、軍備拡張に(日本の反戦運動は)目をつぶる」ような、知的怠慢と愚かしさの基本は「日本の国家否定」という発想が源にあったからだと黄さんは分析される。
 
そして結語に言う。
「平和運動は、日本にとって目に見えない最大の脅威」であり、「人類史は平和を叫ぶ者は、敵の最良のカモになることを教えてくれる」。しかも「平和国家や安全地帯での犬の遠吠えなど、一種の道楽」であり、「奴隷の平和」であり、こういう言説が蔓延するから「無責任の風潮が横行することになり、やがて国は滅びる」
 
対称的に中国には「平和主義者」は不在である。なぜか。「中国で平和を叫んだりすれば、それは敵の『同路人(同調者、追随者)とみなされ、即刻逮捕、投獄されるからだ』(本書94p)という指摘は日本の反戦活動屋にも聞かせたい言葉である。
 
しかも日本の反戦平和屋は日本を敵視する国(中国、韓国、北朝鮮)に媚び、親日国家である台湾、ミャンマーに冷たく当たる。親日国家インドへのつめたい外交をみよ。
 
「現在の日中関係を見る限り、『構造的暴力』に近い、中国側の『構造的圧力』が何時でも存在している」
 
「日本人から国を愛する心を奪ったのは、偽善的平和市民運動」と徹底的にかれら欺瞞的平和論者らを断罪している。(宮崎正弘)
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