伊豆見氏や姜尚中氏の意見
投稿者: komash0427 投稿日時: 2005/02/08 21:57 投稿番号: [176368 / 232612]
有識者の中で、国交樹立推進、対北朝鮮外交融和路線の代表格である伊豆見教授殿のご見解
(中央公論二月号からの抜粋です)
――――――――中略――――――――
日本単独の経済制裁が、限定的な効果しか生まない理由は明快で、現在の北朝鮮を支えているのは、中国および韓国の経済関係だが、この生命線が切れない限り、当面は、少なくともこれ以上、悪化することなくやっていけるからだ。
貿易面では、北朝鮮と韓国との間の貿易量が2003年で7億ドル、中国との間では同10億ドルを超えている。北朝鮮貿易全体の約55%は中韓で支えている(ちなみに日本は約8%)。しかも、それ以外に、中国は重油などの秘密支援を行っているのだ。韓国も定期的に年間40万トンの食糧を援助している。さらに、2005年からは新たに、中韓両国からの直接投資が本格化する。韓国は開城(ケソン)開発に投資し、中国も少しずつ増やしていくと考えられる。2004年4月の金正日の訪中では、中国に援助の増加を求めず、直接投資の増加を求めた。このように中韓によって支える構造は、さらに強まっていくことになる。
――――――――中略――――――――
中国や韓国の力では、あくまでも現状維持が精一杯であり、北朝鮮の破綻した経済を立て直すことができるわけではない。経済再建まで考えると、北朝鮮にとって日本と米国との関係正常化が絶対に必要になってくる。経済再建は国際金融機関からの借款なしには困難である。しかし、そのためには、世界銀行とアジア開発銀行に多額な出資を行なっている米国と日本が北朝鮮の加盟を認める必要がある。アジア開発銀行については、日本が事実上の拒否権を持っている。北朝鮮は定款上必要な3分の2以上の参加国・地域の同意を既に得ていると見らていれるが、日本が首を縦に振らないので2000年8月に加盟申請をしたにもかかわらず、まだ果たしていない。つまり、日本は実質的にはすでに極めて重い制裁を続けていることになる。
しかも、日本が加えることができる圧力にはもう一つある。北朝鮮はこれまで国外で非合法なかたちで金を稼いでいた。この収入源を潰すことだ。非合法収入自体は、日本をはじめ国際的な圧力の中でかなり減ってきている。一番大きかったのは、ミサイル売却の減収であろう。ミサイルの買い手は国家しかありえない。その買い手国を米国がしめつけていった。パキスタン、イラク、イラン、リビア、イエメン、などの購買ルートを圧力をかけるか、潰してきた。
もう一つの収入源であった偽札については、米国が二〇〇三年、日本が二〇〇四年に新札を作って対抗した。彼らの技術では、これで当面、偽札の製造は不可能になった。また覚醒剤については、日本が非常に大きな市場だったが、対策をしっかりやり始めたところ、確実に減ってきている。ただ、覚醒剤撲滅運動は、さらに徹底的に続ける必要がある。かなり効果を上げてはいるが、これで手を緩めてはいけない。
これからの問題としては、生物化学兵器を国外売却する可能性を無視できない。これは、ミサイルより扱いやすいし、国外以外にテロリストにも売ることができる。北朝鮮にしてみれば、ほかの収入手段を奪われたら当然、検討するだろう。PSI(大量破壊兵器拡散防止機構)による取締りをより強化していくことが改めて要請される。
これら、非合法手段で北朝鮮が得た資金は国庫に入るだけではなく、金正日総書記と彼を支える特権グループの収入となっているのが実態だ。北朝鮮国内で悲惨な経済危機が続いているのにもかかわらず体制危機がまったく起こらないのは、支配層となっているこの特権グループには、国内経済とは関係ないルートで外貨が流れ込んでいることによるといってよい。この資金が続く限り、現体制は揺るぎないが、逆に資金を絶てば深刻なダメージを与えることができる。非合法手段による収入源は、今後、手をゆるめることなく、しめつけ続ける必要がある。
――――――――以下略――――――――
日本単独の制裁は効果がないと言いつつ、
>日本は実質的にはすでに極めて重い制裁を続けていることになる。
すでに実質的な制裁をしていると、ご指摘ある。
で、この小論では、日本単独の制裁実施は6カ国の「和」を乱すことになるからすべきでない、と結んでいます。
以前は伊豆見氏や姜尚中氏の意見は、単なる融和派のものとして、あまり意にも止めていませんでした。けれど小泉内閣の対北朝鮮外交をトレースしていると、両者の意見に非常に近いものに見えます。
一昨年夏に姜尚中氏は、川口前大臣に招かれて、対北朝鮮外交の肝をレクチャーしたことがあると著作で語っておりました。
小泉首相や外務省の考えは、安倍氏よりのものよりも、伊豆見氏や姜尚中氏と近いのだ\xA4
(中央公論二月号からの抜粋です)
――――――――中略――――――――
日本単独の経済制裁が、限定的な効果しか生まない理由は明快で、現在の北朝鮮を支えているのは、中国および韓国の経済関係だが、この生命線が切れない限り、当面は、少なくともこれ以上、悪化することなくやっていけるからだ。
貿易面では、北朝鮮と韓国との間の貿易量が2003年で7億ドル、中国との間では同10億ドルを超えている。北朝鮮貿易全体の約55%は中韓で支えている(ちなみに日本は約8%)。しかも、それ以外に、中国は重油などの秘密支援を行っているのだ。韓国も定期的に年間40万トンの食糧を援助している。さらに、2005年からは新たに、中韓両国からの直接投資が本格化する。韓国は開城(ケソン)開発に投資し、中国も少しずつ増やしていくと考えられる。2004年4月の金正日の訪中では、中国に援助の増加を求めず、直接投資の増加を求めた。このように中韓によって支える構造は、さらに強まっていくことになる。
――――――――中略――――――――
中国や韓国の力では、あくまでも現状維持が精一杯であり、北朝鮮の破綻した経済を立て直すことができるわけではない。経済再建まで考えると、北朝鮮にとって日本と米国との関係正常化が絶対に必要になってくる。経済再建は国際金融機関からの借款なしには困難である。しかし、そのためには、世界銀行とアジア開発銀行に多額な出資を行なっている米国と日本が北朝鮮の加盟を認める必要がある。アジア開発銀行については、日本が事実上の拒否権を持っている。北朝鮮は定款上必要な3分の2以上の参加国・地域の同意を既に得ていると見らていれるが、日本が首を縦に振らないので2000年8月に加盟申請をしたにもかかわらず、まだ果たしていない。つまり、日本は実質的にはすでに極めて重い制裁を続けていることになる。
しかも、日本が加えることができる圧力にはもう一つある。北朝鮮はこれまで国外で非合法なかたちで金を稼いでいた。この収入源を潰すことだ。非合法収入自体は、日本をはじめ国際的な圧力の中でかなり減ってきている。一番大きかったのは、ミサイル売却の減収であろう。ミサイルの買い手は国家しかありえない。その買い手国を米国がしめつけていった。パキスタン、イラク、イラン、リビア、イエメン、などの購買ルートを圧力をかけるか、潰してきた。
もう一つの収入源であった偽札については、米国が二〇〇三年、日本が二〇〇四年に新札を作って対抗した。彼らの技術では、これで当面、偽札の製造は不可能になった。また覚醒剤については、日本が非常に大きな市場だったが、対策をしっかりやり始めたところ、確実に減ってきている。ただ、覚醒剤撲滅運動は、さらに徹底的に続ける必要がある。かなり効果を上げてはいるが、これで手を緩めてはいけない。
これからの問題としては、生物化学兵器を国外売却する可能性を無視できない。これは、ミサイルより扱いやすいし、国外以外にテロリストにも売ることができる。北朝鮮にしてみれば、ほかの収入手段を奪われたら当然、検討するだろう。PSI(大量破壊兵器拡散防止機構)による取締りをより強化していくことが改めて要請される。
これら、非合法手段で北朝鮮が得た資金は国庫に入るだけではなく、金正日総書記と彼を支える特権グループの収入となっているのが実態だ。北朝鮮国内で悲惨な経済危機が続いているのにもかかわらず体制危機がまったく起こらないのは、支配層となっているこの特権グループには、国内経済とは関係ないルートで外貨が流れ込んでいることによるといってよい。この資金が続く限り、現体制は揺るぎないが、逆に資金を絶てば深刻なダメージを与えることができる。非合法手段による収入源は、今後、手をゆるめることなく、しめつけ続ける必要がある。
――――――――以下略――――――――
日本単独の制裁は効果がないと言いつつ、
>日本は実質的にはすでに極めて重い制裁を続けていることになる。
すでに実質的な制裁をしていると、ご指摘ある。
で、この小論では、日本単独の制裁実施は6カ国の「和」を乱すことになるからすべきでない、と結んでいます。
以前は伊豆見氏や姜尚中氏の意見は、単なる融和派のものとして、あまり意にも止めていませんでした。けれど小泉内閣の対北朝鮮外交をトレースしていると、両者の意見に非常に近いものに見えます。
一昨年夏に姜尚中氏は、川口前大臣に招かれて、対北朝鮮外交の肝をレクチャーしたことがあると著作で語っておりました。
小泉首相や外務省の考えは、安倍氏よりのものよりも、伊豆見氏や姜尚中氏と近いのだ\xA4
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.