9月29日付・編集手帳
投稿者: sofiansky2003 投稿日時: 2004/09/29 06:12 投稿番号: [152744 / 232612]
長崎の被爆体験を詠んだ数々の短歌で知られる歌人竹山広さんには折々の時事詠もある。歌集に一首を見つけた。「笑ひてことば繰り出(い)だす金正日の脂肪にふくれたる腹のなか」(「竹山広全歌集」)◆四年前、南北首脳会談の報に接しての歌である。韓国の大統領と笑顔で抱き合いつつ、金正日総書記は心底に核開発の道筋を描いていたのだろう。歌の背後に、「腹のなか」の不気味な暗闇が広がる◆小泉首相にも笑いて言葉を繰り出した総書記だが、腹のなかに誠意の二文字はなかったようである。五月の首脳会談で拉致事件の「再調査」を約束しながら、四か月が過ぎても実のある回答をよこさない◆拉致は特殊機関の管轄で、調査が難しいと北朝鮮は言う。特殊機関であれ、何であれ、独裁的な指導者である総書記の調査権限が及ばない部署があるとは、誰も信じまい◆本紙の世論調査では、北朝鮮への食糧・医薬品の支援を71%の人が「支持しない」と答えている。将軍さまの腹ひとつ、誠意ひとつで外国から様々な援助が受けられるだろうに、心を閉ざした指導者を戴(いただ)く北朝鮮の人々は哀れである◆安否不明者の行方、「ミサイル準備」疑惑の真相、核放棄の道筋、大爆発の謎…。すべては「腹のなか」に隠れている。経済制裁というX線装置の出番は避けられそうにない。
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.
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