超トピずれ・・・『文学賞メッタ斬り!』
投稿者: invincible_zerosen 投稿日時: 2004/04/27 23:10 投稿番号: [120278 / 232612]
超トピずれですが、次の一文に引かれて掲載してしまいました。金原ひとみさんは小説家として残るでしょうか。そう言えば長野県知事さんも元(?)作家でした。
『最年少芥川賞作家、綿矢りさの『蹴りたい背中』は七十点超え、金原ひとみの『蛇にピアス』は五十点台という値打ちだった。』
【ベストセラーを斬る】辛口批評ガイド『文学賞メッタ斬り!』
文学の海で溺れないために
本が売れない時代でも、文学賞の数は増えている。若い書き手には朗報だが、新人賞を取っても、その後の生き残りは並の出世争いではない。がんの告知と同じで、業界には「五年生存率が分かれ目」というブラック・ジョークがあるぐらいだ。ペンで暮らすには相当の覚悟と根気がいる。国内の五十を超す文学賞を辛口批評した『文学賞メッタ斬り!』(パルコ・一六八〇円)を読むと一層、その印象が強くなる。「文学の海」で溺(おぼ)れないための処方箋(せん)として読めば効き目はありそう?(日出間和貴)
本書は三月中旬に出版。ネット書店で根強い人気を得ている。SF翻訳家の大森望とライターの豊崎由美による直球対談。ラウンド1から13まで挑発的な見出しが並ぶ。
ラウンド4は「選考委員と選評を斬る!」。この章が最も辛辣(しんらつ)だ。十年前に作家、丸山健二は著書『まだ見ぬ書き手へ』の中で、「文学の衰退は構造的欠陥によるもの」と喝破(かっぱ)したが、その状況は変わっていない。歴史ある文学賞であればあるほど厚い壁が立ちはだかる。
◆◇◆
直木賞の選考委員の中には、四半世紀にわたって“君臨”する七十一歳の有名作家もいる。十人の中で最も若い委員で五十歳。たとえ小説の執筆に追われようと、自ら降板する人はまれだという。
ならば、彼らの趣向に合った小説を書く工夫も、賞を狙ううえで重要なファクターになる。本書が勧めるのは「選考委員の名前を見て、一番声の大きそうな人が好きそうな小説を書く」というもの。冗談みたいな話だが、結構侮れない。どの選考会も完全に平等とは言いきれないからだ。ただし、主催者側が選考委員を総取っ替えするケースも出てきているので要注意。
賞につきものの選評は各委員の本音がのぞく。文芸誌に掲載される選評を読むだけでも時代の空気をつかめる。ある委員が反対したものの、その作品が受賞したりすると、スパイスの効いた辛口選評になる。
「随筆に毛の生えたような程度の小説が人生への刺激たり得る訳もない」(第百二十四回芥川賞選評で石原慎太郎)
また、ある著名な作家が選評で語った「何が悲しくて、ぼくはこんな小説を読まされなくてはならないのか」の名言は語り草になっているほどだ。
◆◇◆
すべての文学賞が若い作家のために設定されているわけではない。谷崎賞のように長年の労をねぎらう位置付けの賞もある。
ラウンド12は「ベテラン作家対象の文学賞の違いって何?」。「書いてナンボ」の作家にとって、賞を受賞することは執筆意欲をかき立てるきっかけになる。そこで、本書の話題は「理想の文学賞人生」に及ぶ。純文学系で一番美しい受賞歴について、豊崎はこう言う。
「まず《文学界》か《群像》の新人賞をとってデビューして、初ノミネートで即芥川賞受賞。できれば野間文芸新人賞と三島賞でトリプル受賞を狙ってほしい。少し年をとったら、とりあえず川端康成文学賞は欲しいとこでしょうか」
まるでキャリアのエリートコースでも見るようだ。
◆◇◆
巻末には、最近の受賞作品を点数で斬る「文学賞の値打ち」を掲載する(百点満点、七十点以上が現在の文学として優れた作品)。七十点に達している作品は全体の一割程度。主観による採点には違いないが、かなり寂しい。
ちなみに、最年少芥川賞作家、綿矢りさの『蹴りたい背中』は七十点超え、金原ひとみの『蛇にピアス』は五十点台という値打ちだった。
(04/26 05:00)
http://www.sankei.co.jp/news/040426/boo010.htm
『最年少芥川賞作家、綿矢りさの『蹴りたい背中』は七十点超え、金原ひとみの『蛇にピアス』は五十点台という値打ちだった。』
【ベストセラーを斬る】辛口批評ガイド『文学賞メッタ斬り!』
文学の海で溺れないために
本が売れない時代でも、文学賞の数は増えている。若い書き手には朗報だが、新人賞を取っても、その後の生き残りは並の出世争いではない。がんの告知と同じで、業界には「五年生存率が分かれ目」というブラック・ジョークがあるぐらいだ。ペンで暮らすには相当の覚悟と根気がいる。国内の五十を超す文学賞を辛口批評した『文学賞メッタ斬り!』(パルコ・一六八〇円)を読むと一層、その印象が強くなる。「文学の海」で溺(おぼ)れないための処方箋(せん)として読めば効き目はありそう?(日出間和貴)
本書は三月中旬に出版。ネット書店で根強い人気を得ている。SF翻訳家の大森望とライターの豊崎由美による直球対談。ラウンド1から13まで挑発的な見出しが並ぶ。
ラウンド4は「選考委員と選評を斬る!」。この章が最も辛辣(しんらつ)だ。十年前に作家、丸山健二は著書『まだ見ぬ書き手へ』の中で、「文学の衰退は構造的欠陥によるもの」と喝破(かっぱ)したが、その状況は変わっていない。歴史ある文学賞であればあるほど厚い壁が立ちはだかる。
◆◇◆
直木賞の選考委員の中には、四半世紀にわたって“君臨”する七十一歳の有名作家もいる。十人の中で最も若い委員で五十歳。たとえ小説の執筆に追われようと、自ら降板する人はまれだという。
ならば、彼らの趣向に合った小説を書く工夫も、賞を狙ううえで重要なファクターになる。本書が勧めるのは「選考委員の名前を見て、一番声の大きそうな人が好きそうな小説を書く」というもの。冗談みたいな話だが、結構侮れない。どの選考会も完全に平等とは言いきれないからだ。ただし、主催者側が選考委員を総取っ替えするケースも出てきているので要注意。
賞につきものの選評は各委員の本音がのぞく。文芸誌に掲載される選評を読むだけでも時代の空気をつかめる。ある委員が反対したものの、その作品が受賞したりすると、スパイスの効いた辛口選評になる。
「随筆に毛の生えたような程度の小説が人生への刺激たり得る訳もない」(第百二十四回芥川賞選評で石原慎太郎)
また、ある著名な作家が選評で語った「何が悲しくて、ぼくはこんな小説を読まされなくてはならないのか」の名言は語り草になっているほどだ。
◆◇◆
すべての文学賞が若い作家のために設定されているわけではない。谷崎賞のように長年の労をねぎらう位置付けの賞もある。
ラウンド12は「ベテラン作家対象の文学賞の違いって何?」。「書いてナンボ」の作家にとって、賞を受賞することは執筆意欲をかき立てるきっかけになる。そこで、本書の話題は「理想の文学賞人生」に及ぶ。純文学系で一番美しい受賞歴について、豊崎はこう言う。
「まず《文学界》か《群像》の新人賞をとってデビューして、初ノミネートで即芥川賞受賞。できれば野間文芸新人賞と三島賞でトリプル受賞を狙ってほしい。少し年をとったら、とりあえず川端康成文学賞は欲しいとこでしょうか」
まるでキャリアのエリートコースでも見るようだ。
◆◇◆
巻末には、最近の受賞作品を点数で斬る「文学賞の値打ち」を掲載する(百点満点、七十点以上が現在の文学として優れた作品)。七十点に達している作品は全体の一割程度。主観による採点には違いないが、かなり寂しい。
ちなみに、最年少芥川賞作家、綿矢りさの『蹴りたい背中』は七十点超え、金原ひとみの『蛇にピアス』は五十点台という値打ちだった。
(04/26 05:00)
http://www.sankei.co.jp/news/040426/boo010.htm
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.