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消費者不在のBSE問題?

投稿者: dd_qq_d 投稿日時: 2004/10/18 07:10 投稿番号: [7798 / 52541]
【主張】BSE検査   二重基準の疑念に答えよ

  国内のBSE(牛海綿状脳症)対策として平成十三年十月以来約三年にわたり続けられてきた食肉牛の全頭検査基準が緩和され、生後二十カ月以下の若齢牛については、来春にも検査対象から除外される見通しとなった。

  ただし、国内産牛については、基準緩和後も向こう三年間は二十カ月齢以下について検査費用の国庫補助が受けられる“経過措置”がとられる。このため、国内の全頭検査は当面、従来通りに継続されることになるが、問題は昨年十月以来、輸入が事実上、全面禁止されている米国産牛肉に対する取り扱いである。

  政府は早ければ今週にも東京で日米間の局長級協議を再開し、食肉安全基準に関する“内外無差別”原則によって、米国産牛についても二十カ月齢以下についてはBSE検査の対象から除外する旨を通告し、輸入解禁の方向で合意を目指す方針だ。

  しかし、ここで最大の障害になるのは、米国では牛の月齢を正確に把握するシステムが確立されていないことである。生まれた時点から一頭ごとに厳密な飼育管理を行う日本と違い、広大な牧場で放し飼いし、「群れ」単位で肥育する米国では管理方法に大きな違いがあるからだ。

  米国側は「牛の肉質や骨格などから月齢の判別は可能」と主張しているものの、安易な妥協は米国産輸入肉への消費者の不安心理をさらに加速させかねない。

  全頭検査の見直しという今回の政府方針そのものに対しても、消費者の不安は払拭(ふっしょく)されたとはいえない。

  判断のたたき台となった内閣府の食品安全委員会の中間報告も、現在の検査方法では、二十カ月齢以下の牛についてはBSE病原体である異常プリオンの検出が困難であるから、「検査してもしなくとも、リスクは変わらない」ということだった。

  国内産牛に対する三年間の“経過措置”も、いわばこうした政府側の安全性に対する腰の引け具合を示しているともいえそうだ。加えて、米国産牛肉については検査対象から外し、国内産牛肉は全頭検査を続けるというのでは、ダブルスタンダード(二重基準)だとの批判を浴びてもやむを得まい。混乱するのは消費者だけである。


(さんけい・しゃせつ)
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