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今日の天声人語

投稿者: nishibox 投稿日時: 2004/05/31 18:12 投稿番号: [4846 / 52541]
05月31日付

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■《天声人語》



  先を行く兵士8、9人の後ろ姿が写っている。堤防のような小高い斜面の下に草原が広がる。右手にふたり、中央には背嚢(はいのう)を背負ったひとり、その先にも兵士が散開している。

  ロバート・キャパの、最後の白黒写真だ。旧仏領インドシナ、今のベトナムの戦場で、撮影直後に踏んだ地雷が爆発した。その日から、5月25日で50年になった。

  キャパは、自分の目で確かめ得たものを伝えようと、一歩でも被写体に近寄ろうとした。イラクのバグダッド近郊で襲撃された、ふたりの日本人フリージャーナリストの仕事にも、キャパの精神につながる思いと意志を感じる。

  ベトナムからカンボジア、ボスニア、パレスチナ、そしてイラク。戦場の取材を30年以上も重ねた橋田信介さんは、01年の9・11の直後『戦場特派員』(実業之日本社)に、こう書いた。「ある時はこわごわと、ある時はやけくそで戦場を走った」。常に頭にあったのは、なぜ戦争が起きるのかとの疑問だった。

  そして、結論にたどり着く。戦争は、一部の軍国主義者だけで起こせるものではなく、多数の国民の了解なしにも成り立たない。「戦争を擁立するのは、われわれの社会の中にしぶとく生きている『得体の知れない何か』である」。

  戦場に、どんな花が咲いているのか、どんな虫が生きているのか。「それを自分の足で歩いて確かめたい」とも記した橋田さん。確かめ続けてきたものを、若い小川功太郎さんに伝えつつ、世界には、「得体の知れない何か」が生みだす戦場の実相を伝えようとしていたはずだ。



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戦場の実相・・・
オマエには一生わからんだろう。
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