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本日の社説をご紹介します。

投稿者: kamiomutu2005 投稿日時: 2006/01/07 12:29 投稿番号: [24327 / 52541]
小泉純一郎氏の愛読紙ですから、たぶん今朝は読んでいると思います。



『拉致実行犯   闇の一端が見えてきた 』

  このところ「辛光洙(シングァンス)」の名が飛び交っている。

  拉致被害者の地村保志さんが、自分と妻の富貴恵さんを拉致した実行犯のなかに辛光洙容疑者(76)がいた、と語っていることが年末に分かった。

  年が明けて、今度は、同じく被害者の曽我ひとみさんの証言が明らかになった。辛容疑者が「横田めぐみさんを拉致したのは私だ」と言うのを直接聞いた、というのだ。

  平穏に暮らす多くの日本人を、誰がいきなり北朝鮮に連れ去ったのか。拉致事件はまだ闇に包まれている。被害者の語る犯人像が、ここにきて表に出てきた背景は不明だが、この情報を真相の究明につなげたい。


  金正日総書記は02年9月の小泉首相との会談で「特殊機関の一部が妄動主義、英雄主義に走ってこういうことを行ってきた」と語り、拉致を認めて謝罪した。「責任ある人々は処罰をされた」とも語っている。

  しかし、辛容疑者は記念切手にもあしらわれるなど、今も北朝鮮では英雄扱いである。金総書記の言う「処罰」とは何だったのか。一連の証言は、私たちの不信を深めさせる。

  かねて辛容疑者は拉致事件の核心を握る人物として取りざたされてきた。

  日本生まれの辛容疑者は、植民地から解放された朝鮮半島に行き、やがて北朝鮮の工作員になった。80年に原敕晁さんを宮崎の海岸から拉致し、原さんになりすまして旅券を取るなどしたとして、日本が国際手配をしている。


  85年に原さんの旅券で韓国に入り、スパイ容疑で逮捕され死刑判決も受けた。だが、00年の南北首脳会談を受けた和解ムードのなか、韓国は「非転向長期囚」として北朝鮮に送還してしまった。

  その直前、日本政府は聴取を求めたが、本人に断られ実現しなかった。当時大統領だった金大中氏は昨年、来日した際に「辛に関して在任中、報告を受けなかった。それがあれば他の措置をとっていたと思う」と釈明した。

  やはり拉致の被害者である蓮池薫さんも、「朴」と名乗る工作員が実行犯のひとりだったと話しているという。この人物についても、日本人になりすましたとして旅券法違反の疑いですでに国際手配している。

  北朝鮮に対して、日本政府が被害者への補償を要求し、拉致にかかわった者たちに対する処罰や引き渡しを求めるのは当然のことだ。残る不明者の安否も究明しなければならない。

  日本側が直接、辛容疑者らを取り調べることは、拉致問題の全容を解明するうえでの第一歩である。


  警察庁の漆間長官は記者会見で、拉致事件の捜査に関し、「今年は勝負に出なければならない」と強い姿勢を見せた。

  闇の一端が見えてきた。日朝協議をできるだけ早く再開し、毅然(きぜん)とした姿勢で交渉を進めるべきである。





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