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今日の社説

投稿者: optimistic_philanthropist 投稿日時: 2005/01/25 08:40 投稿番号: [11621 / 52541]
■女性基金――この遺産を未来へ
  古代ギリシャで歴史をつかさどる女神クリオは、最も内気な女神と言われている。しかし現代では、歴史はそのような静かで控えめな存在ではない。
  過去の出来事をめぐって、ナショナリズムが燃え上がり、激しく言い争う。2年後の解散を発表したアジア女性基金は、まさにそのような内外の嵐にもまれつづけた存在だった。
  東アジア各地の女性が旧日本軍の相手をさせられた慰安婦問題について、政府は約10年前に、旧軍の関与があったことを認めつつも、国家としては個人補償をしないことを決めた。サンフランシスコ平和条約などで、国際法的には補償問題は決着しているという立場だからだ。
  その代わりに政府主導でつくったのがアジア女性基金だ。正式名称は「女性のためのアジア平和国民基金」である。
  基金は国民からの寄付をもとに、1人200万円の「償い金」を贈った。政府は医療・福祉事業をおこない、女性の名誉と尊厳を深く傷つけたとして、首相から一人ひとりに「心からおわびと反省の気持ち」を表す手紙も渡した。
  慰安婦問題は80、90年代になってようやく元慰安婦らが名乗りをあげることができて、歴史の闇から浮上した。平和条約を結んだときはもちろん、韓国や中国と国交を正常化したときにも問題にされなかった。だから、新たに国家補償が必要だという声が上がった。高齢の元慰安婦は次々と亡くなっていった。
  「待っていては、いつ解決するかわからない。道義的責任で償うべきだと考えた」。当時首相だった村山富市基金理事長は基金の狙いを振り返る。
  だが、日本の過去の影の部分を認めたくない人たちからは、「慰安婦は国が強制したものではなかった」と批判を浴びた。一方、あくまでも国の責任を追及する立場からは、「国家の責任をあいまいにする」と非難された。国内だけではない。韓国や台湾では、支援団体が激しく反発した。償い金を受け取りたくても、受け取りにくい雰囲気が生まれた。
  基金がこれまでに韓国、台湾、フィリピンで償い金を渡した人は285人にとどまった。日本の占領下に置かれたインドネシアの旧宗主国であるオランダでは79人に償いの事業をした。最後に残ったインドネシアでの福祉事業が07年3月に終了するのを機に、基金は解散する。
  当初の構想からすると、満足な成果ではなかったろう。しかし、内外の圧力に苦しみながらも、戦争責任の問題に取り組み、歴史の歯車をわずかながら前へ動かしたとは言える。
  元慰安婦と直接会った基金の人たちによると、首相のおわびの手紙が読み上げられたとき、「日本は我々を見捨てなかった」「これで私は先祖の墓に入れてもらえる」と、ほとんどの人が泣いた。
  日本が自らの過去と真剣に向き合うためには、まず一人ひとりの悲しみに寄り添わなければならない。それが基金の残した最も貴重な教訓である。
http://www.asahi.com/paper/editorial20050125.html
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事実かどうかに疑問を持っている人を、「日本の過去の影の部分を認めたくない人たち」として極右のごときレッテルを貼るとは、さすが朝日ですね。感服しました。
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