『僕の彼女を紹介します』
投稿者: anthoniy_williams 投稿日時: 2009/05/06 12:47 投稿番号: [745 / 768]
「芸術とは”真似”である」
これは古代ギリシャから現代まで芸術理論の根幹をなすものであるが、プラトンとその弟子アリストテレスではその理論に大きく違いがある。プラトンは芸術を形而上学的なイデア世界を真似(ミーメーシス)するものとしたのに対し、アリストテレスは現実世界に内在する普遍的な本質の模倣ととらえた。
例えば、シェイクスピアは天才と称されるが、その天才の作品においてもその時代よりも古い物語やストーリーをヒントに彼なりの解釈を加えて創造されたのである。むろん「真似」がいつも成功するとはかぎらない、真似することによってその元作品を超越することがまさに芸術なのである。
さてこの映画『僕の彼女を紹介します』であるが、結果からいえば失敗作である。
この映画はもちろんヒット作「猟奇的な彼女」の模倣である。そのテーマは「わがまますぎる女と生真面目な男の恋愛」というところだろうか。「猟奇的な彼女」の笑わせながら泣かせる部分に引きずられたのだろう。監督はただ娯楽性ばかりを追及しすぎた。
彼女は婦人警官としての設定であるのだが、過ぎたるは及ばざるが如しといわれるように、そのあまりもの傍若無人ぶりはコメディとしてはありえてもこの映画が目指す泣かせる恋愛ストーリーとしては人間社会の普遍性を大きく逸脱しているし、観るものに感情移入させなければもはやその映画は失敗なのである。
このように韓国映画は芸術性と紙一重の駄作も多いのだが、真似によってその芸術性を一層高めた作品もまま見られる。
たとえば「僕の世界の中心は君だ」は日本映画「世界の中心で愛を叫ぶ」のリメイクなのだが、元作品を模倣しながらもそれ以上のものに昇華させているというものの代表的なものだろう。
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