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変見自在 黒と黄色

投稿者: hendazo04 投稿日時: 2009/02/16 11:17 投稿番号: [270 / 402]
「朝日新聞はオバマがよほど好きみたいだ。
先日の論説委員コラムは『オバマの尊敬するリンカーンが徳川家茂に宛てた書簡があった』という、それがどうしたみたいな話を載せていた。
書簡は南北戦争のさなかに書かれ、そのすぐ後に彼は奴隷解放を宣言している。
それから百五十年。今オバマ大統領が登場した。家持から現代までの年月と重ねてみて『これを長いと見るか短いと見るか』と問う。

問いがよく分からない。大体百五十年前まで奴隷を使っていたこと自体、米国は恥ずかしいほど遅れていた。
やっと奴隷制をやめてなお、百五十年も人種の壁を崩さなかったのは正気の国とも思えない。
奴隷制を憎んでその歴史ももたない日本と重ねたら、なおさらこの国のお粗末さは際立つだけだ。
このコラム子はそれも分からずに、あたかも米国がいい国のように語る。
この国の正体は百五十年前だけ見ただけではダメだ。

遡ってメイフラワー号でやってきた清教徒から見れば理解できる。
彼らは知られるようにワンバノグ族の酋長マサソイトが恵んだ食料で冬を越す。感謝祭の謂れだが、よさそうな話にはけったいな続きがある。
七面鳥で元気になった清教徒らは酋長の死ぬのを待って彼らの領土を奪い始める。抵抗した息子は殺され、その首は二十年間プリマスの港に晒された。
かれの妻子と一族もまとめてカリブの奴隷商人に叩き売られた

土地を手に入れた清教徒は働き手と妻を最寄りの奴隷市場に買いに行った。
奴隷市場は実はメイフラワー号が着く一年前に店開きしていて、最初の売り物は百四十人の英国産の白人女囚だった。
新大陸は先ず男どもが入植したから圧倒的な女日照りだった。それで英政府は万引き程度の罪でもみな島流しを宣告して新大陸に送り込んだという。
女が行き渡ると市場の主商品は黒人になった。
こちらも当初は酷使に耐える男の奴隷が主だったが、やがて女の奴隷も入れるようになった。
輸入に頼らず、国内で&#32363;殖させればコストは安上がりになる。
ちなみに独立宣言を起草したトーマス・ジェファーソンは黒人女性サロー・ヘミングスを隠し妻にしたことで知られるが、彼女は正確には八分の一の黒人混血児だった。
つまり&#32363;殖用に輸入された祖父母が先ずブリーダーの白人に犯され、生まれた娘はまた犯され、孫も犯されてサリーが生まれたということだ。
彼女がずっと隠し妻だったのは当時、黒人女性など有色人種と白人が性交すること自体が罪とされていたからだ。
それでもジェファーソンは『人は等しく創造され、生命と自由と幸福追求の権利を持つ』と書いて恥じるところがなかった。

こうした裏切りや背徳が山と積まれたころ、リンカーンが登場する。
彼は確かに黒人奴隷制度の廃止を宣言した。
いかにも人道的な人のように見えるが、この宣言に前後して彼はダコタ族の討伐命令を下し、その処刑まで命じている。
発端は白人側の裏切りで、挑発されたダコタ族が決起すると、待ってましたと騎兵隊が殺到して全滅させた。いつもの手口だ。
このときは法に則って裁判を開いたというが、たった5分で結審して3百人のダコタ族に死刑判決が下された。ミネソタ版の東京裁判といっていい。
リンカーンはそれを支持した。人道的というにはほど遠くないか。

奴隷廃止も額面通りではない。米国は国際世論がうるさい黒人奴隷に替わる格安の支那人苦力をとっくに見つけていた。実際、ペリー来日前に米の奴隷船から苦力が石垣島に逃げ込み、戦艦サラトガが砲撃、上陸する騒ぎもあった。
コラムはリンカーンの筆跡からきっと「正直に違いない」と見る。そして日本に書面をしたためるとき「どんな日本を思い浮かべたのだろう」と結ぶ。
ダコタ族を虐殺し、苦力を代替奴隷に使う米人大統領が日本人をどう思っていたか、コラム筆者は想像もつかないのだろうか。」
09年2月12日号

ワンバグノ族の話、具合悪くなる。
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