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叔父の予言

投稿者: jskdasd2002 投稿日時: 2002/08/22 10:40 投稿番号: [900 / 230347]
今から20数年も前の叔父の話しです。

私の叔父は数年前に他界しましたが、ある熱処理の職人でした。
その腕と職人気質を見込まれ、20数年前の韓国にいわゆる技術指導に派遣されました。1ケ月程経って、叔父が帰国しましたが、どこか叔父の表情は暗く、生き消沈している姿を良く覚えています。

しばらくして私が叔父に韓国での技術指導の様子を聞いたところ、叔父は言葉少なに次のように語ってくれました。

確かに韓国での(熱処理の)技術は日本より10年以上遅れているし設備も十分ではない。また、決して労働条件も良くない。
しかし、問題はそんなことではなく、韓国の人の「モノ作りに対する考え方」が根本に違うのではないかと思う。

私は自分の長い経験と多くの失敗から、そのモノを見て、一目で焼入れの温度が適切かどうかは直ぐに判る。
しかし、彼らにはこの意味がが最後まで理解できなかったようだ。彼らは直ぐに結果を求めようとしたからだ。

仕方がないので、拙い日本語でマニュアルを作り、また、短期間で数10人全てにマンツーマンで教えることはとてもできないから、
(私の目で見て)素質があり将来は彼らのリーダーとしてやっていけそうな人間を中心に指導することにした。
何故なら、私たちが去った後でも、今度は彼らが中心になって周りの人たちに日本の技術を伝えて欲しかったからだ。

しかし、帰国する日が近づいた頃、私が願いを込めて熱心に教えたリーダー格の男は、
いつしか「自分だけが日本の秘伝を知っている人間なんだ」という特権意識を振りかざすようになってしまった。
彼もまた、私たちがここに来るまでは皆と同じ一人の工員でしかなかった筈なのに。

こうなると、他の工員からは、「何故、彼だけを贔屓するんだ」「俺にも彼と同じように日本の技術を教えてくれ」「俺にも・・」と不満がでるようになってしまった。

叔父はその後他界しましたが、私と遭う度に当時のことを述懐していました。

「恐らく、韓国と言う国には本当の技術が根付くことはないだろう。本当の技術と言うものは、苦労して見つけ出すものだからだ。」
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