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MC版反・在日映画「パッチギ2!」

投稿者: mcpaghd9 投稿日時: 2007/05/16 10:00 投稿番号: [55831 / 230347]
井筒和幸監督といえば、拉致問題で北朝鮮を擁護するような発言をするなど、
最近では朝鮮半島寄りの左翼映画人としても知られている。

ときは1974年、番長格で鳴らした朝鮮学校を卒業して、今では幼い息子チャンス
(今井悠貴)を男手ひとつで育てる主人公の在日青年アンソン(井坂俊哉)。
彼はチャンスの難病を治すため、一家と共に東京にやってきた。妹のキョンジャ
(中村ゆり)は治療費を稼ぐため芸能界に入り、出自すら明かせぬ差別社会の
中で必死の努力を続けている。一方アンソンは、自分を助けるため国鉄をクビに
なった気のいい日本人佐藤(藤井隆)を連れ、危険な裏の商売に手を染めはじ
める。

さて、この映画はインターネット上では「反日映画」などというレッテルを
貼られ、見てもいない(とくに右翼的な)人たちから中傷を受けていると聞く。
なんとバカげた話だろう。反日どころかこの『パッチギ!   LOVE&PEACE』は、
史上まれに見る反在日朝鮮人映画だというのに。

この映画の在日の描写はひどい。たとえば在日一家が海辺でバーベキューをする
場面がある。ここでアンソンとその舎弟は、到底一家だけでは食べきれないほど
大量の魚介類(サザエだかアワビだか、なにやら高級そうな貝類だ)を潜って
獲ってくる。

それを見た地元のいたいけな日本人漁師が見かねて注意すると、あろうことか
彼らは逆ギレして睨みつける。それを見たキョンジャはじめ家族は、アンソンらを
たしなめるどころか「(貝も魚も)全部とっちまえ」などと叫び、全員で大笑い
するのだ。あわれ、人のよさそうな漁師のおじさん二人は、彼らのえらい勢いに
押され何も言い返せずに退散するほかはなかった。

いくら韓国漁船が日本海で似たようなことをやっているからといって、あるいは
韓国人旅行者が対馬で同じ事をやっているからといって、こんな大胆な描写をする
井筒監督は凄い。他の日本人監督では、とても恐ろしくてこんなシーンは撮れない
だろう。

また、同じくアンソンらが早朝、どこかのマンションのゴミ捨て場から使えそうな
道具類を拾ってくる場面がある。拾うなどと書いてはみたが、実際はワゴン車で
仲間と乗り付けて、根こそぎ盗んでいく立派な窃盗である。すると、たまたま通り
がかった日本人の警官二人が彼らを職務質問する。どこからどう見てもアンソン
一味は悪質な犯罪者であり、現行犯なのだから当然だ。

ところがなんと、彼らはここでも逆ギレ。治安を命がけで守る尊敬すべき巡査二人
に対し、今にも殴りかからんばかりの勢いで罵倒を始めるのだ。在日と知り、
つい差別的発言を口にしてしまった警官も悪いとはいえ、これだけやられても逮捕
どころか言い返すこともままならない警察の、在日社会への及び腰ぶりには驚か
される。

もしこれが北朝鮮の警察だったら、アンソンの人生は一巻の終わりだ。これをみる
と、なんて日本人とは優しくて、寛容な国民性なのだろうという気分になる。
一方在日朝鮮人とは、なんとわがままで乱暴な民族なのだと思うはずだ。
もちろん、友達になんてなりたくもならないに違いない。ただ、ひたすら自爆する
彼らの行動を見て、いたたまれない気持ちになるだけだ。

こうした「在日のひどい描写」は、じつはこの2つ以外にもたくさんある。受ける
印象と180度異なるエンディングの真意も含め、いくら何でもそこまでひどくしなく
てもいいじゃないかと思うほどだ。この詳細については、出演するラジオでも
テレビでも言えなかったのでここに全部書きたかったのだが、やっぱり長くなり
すぎてしまうのでぜひご自身の目で確かめてみてほしい。※鑑賞後もこの文章の
意味がわからぬ人は、帰国事業の年代史とチャンスの病名について調べてみて
ください。

しかし、もしあなたがこの映画で在日に対していやな印象を持ったからといって、
それらが正しいわけではないという事に注意すべきだ。これはあくまで井筒和幸と
いう一人の人間の目から見た、在日のいち側面にしかすぎないのだ。だから本作を
見終わった後、間違っても彼らに差別的な意識を持ったりしないでほしいと思う。

ネット上の過激な愛国世論に配慮でもしてるのか、あるいはたたかれるのが怖いの
か、最近は自らの主張を堂々と語ることをしない左翼映画人が多いようだが、彼ら
は井筒監督のこの迷い無い姿勢をこそ見習うべきだろう。自らの信じるものを自ら
の言葉で語った映画は、右左関係なく存在価値があるもの。年をとっても反骨精神
を失わぬ井筒監督には、今後もへこたれることなくパッチギをかまし続けて
ほしい。私は心から応援している。
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