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21世紀になっても奴隷のいる国

投稿者: haris_pilton 投稿日時: 2006/05/09 10:08 投稿番号: [22859 / 230347]
JMM『Younghee Ahn の韓国レポート』   第181回より引用です。


(前略)
平和な五月を向かえた韓国に、五月二日、あるショッキングな番組が
放送された。
なんと、50年間も奴隷生活を強要された老人がいたというのだ。
その番組は、SBS局の「緊急出動SOS」という番組で、
毎週虐待されている人たちを救助するといった趣旨の番組である。
毎日のように暴力を振るう夫や子どもを虐待する親などを直接取材し、
かれらを救出しているという。
えげつない場面が「観たくないようで観たい心」を刺激させるのか、
かなりの高視聴率をほこる番組だ。

  五月三日、筆者が気持ちよく朝起きて、ネット検索に入った頃、
前日の番組オンエアを観た人たちの反応が熱かった。
それにしても現代のように利己主義がはびこる世の中で、
50年も奴隷生活をしてきた人はどんなものだろうと、
野次馬根性むき出しで番組のHPに入ってみた。
その番組はなぜか基本的にVODサービスをしないらし
いが、五月二日オンエアした分に関しては
無料でVODサービスをすると書いてあった。
ネットでの関心と同じ様に口コミで聞いた人たちが
どんな内容なのか知りたいとわめき散らしたのに違いない。

  この番組は、情報提供者がネットなどを通じて知らせてきたものを
扱うらしい。まずは確証を取るために現場に出向いて隠しカメラで撮る。
その老人は71歳で、腰が曲がっているにもかかわらず、
ご主人と言われる男から指示されるとおりに畑の仕事をしていた。
トラクターも使わず、鍬で畑を耕していた。
数日観察してみた結果、老人は奴隷のように働かされ、
食事もあまり与えられずゴミ箱を漁っていた。
寝床も汚いゴミためのような場所で、寒々した場所であった。

  老人からご主人と言われる男は、
先代から老人を受け継いで彼を養ってあげているとのことだった。
取材者が笑いながら「労働の対価は何もないんですか」と聞くと、
「そんなもん、一日に2−3時間働くだけだもの、いらねえよ。
それより、寝泊りと食事とたばこなんか無限に俺が提供してるんだから」
と答えた。男は堂々としていた。

奴隷のようにこき使われている老人は
びくびくしながらご主人の様子を伺うようだった。

  老人の寝床のすぐそばには、
丁寧に整えられた植木や芝生のきれいな御殿があった。

そこがご主人様の家だった。
彼の家は先祖代々その地域の地主で、今でもご主人は徳のある人として
通っているらしかった。また、日本でもそうであろうが、
地方では村中が親戚関係にある。
だから、老人が可愛そうだと感じてもそれを咎めることができない。

  韓国では、基礎生活対象者になると政府から支援金が出る。
老人もその対象になっており、月々政府から支給されていたが、
その通帳を管理していたのは、ご主人だった。

そして、取材者に問い詰められ持ってきた通帳には
20年間で1300万ウォン(約160万円)が入っているはずなのに
約5万ウォンしか残ってなかった。
それを見せながら、彼らは烈火のごとく怒りながら、
自分たちのような善人にこんなイチャモンをつけたりせず、
もっとひどいところへ行って取材したらどうだ、と言った。

  結局、救助するのが目的であるその番組のスタッフは
老人を彼らから隔離し、病院での検査を済ませ、家族を探し、
老人ホームに入居させた。家族は、現在男を告訴したという。
しかし、男は実刑を受けずに出てくる可能性も強いと言う。
なぜなら、農業には勤労基準法が適用されにくいことや
彼への虐待が長期に渡っているため、
病院でそれを証明することが難しいからだという。

  昨日、筆者はVODサービスを見ながら泣いた。
老人の奴隷生活を見ていた場面ではなく、老人がご主人から隔離され、
家族に出会い、そして窓の外を見ながら一人で歌う「故郷の春」という歌を
聞いている時だった。老人にはやっと春が来たのだ、遅い春ではあるが。

引用終わり********************
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