日中関係

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反日デモの裏を探る4

投稿者: hajyanoken 投稿日時: 2005/06/25 16:52 投稿番号: [85498 / 196466]

  学生運動は自国政府を対象にすべきである

  テリル氏と同様に、フリドマン氏も、日本の政治制度の民主化と意識形態の多元化を注目すべきであると指摘している。フリドマン氏が『USA TODAY』新聞の取材を受けた際、このように語った。「多くの中国人は、一つの基本的な事実を知らないのである。つまり、日本はすでに民主国家になっている、ということである。歴史の事実を歪曲した日本の教科書問題に、憤慨を感じることは理解できるが、実際には、右翼の影響を受けて、文部省の検定を通過した教科書を利用している歴史教師は、あまり多くはない。一方、中国で統一使用されている歴史教科書の中には、中国共産党統治の悪行をまったく記述していないばかりでなく、歴史上の中華帝国の対外拡張や漢民族化運動によって、他の民族に与えた多大な災難については、まったく記述されていない。たとえば、明の時代には、対外拡張により、数百万人の少数民族の命が失われたが、これについて、中国の教科書では一言も触れていない。アメリカ・マサチューセッツ工科大学歴史学部の主任、中国歴史の専門家であるピーター・パーデュ氏は、最近この事実をメインテーマにした著書を出版した。実際には、日本人は、多くの中国人に思われているように、謝ることを知らないのではなく、すでに21回も謝罪を表明している」
  
  フリドマン氏は、対照として、台湾のことに触れ、「台湾は、平和で危険性がなく、民主的な社会である」と評価した。また、「今の中国における健全な学生運動であれば、『台湾を攻撃するな』というスローガンの下で行うべきであろう」と指摘した。「学生運動は、いつも自国政府を対象にするはずであるが、中国だけは、政府による政治の道具として利用されている。これはとても悲しいことである。感情的に盛り上った愛国の学生らが、100パーセント政府に制定された時間割と行動路線に従ってデモを行い、しかも、国内の敏感な問題に一切触れないことは、非常に不自然な現象である。本来なら、これらの敏感な問題を訴えることこそ、学生運動の本来の目標と言える」

道義的資源の乱用により招いた悪影響

  テリル氏とフリドマン氏は、共に中国政策の理解者であった。だが、中国共産党政権が学生を利用して、反日運動を起こす行為に対して、両氏は共に厳しく批判した。この事実から、一つの重要な問題が浮き彫りにされる。つまり、近年来、中国は国際経済交流の場では、そこそこ良い結果を残したが、政治と道義においては、むしろ大きく後退した。その結果、過去中国共産党に、多少親近感を持っていた学者らも、中国から離れていくようになった。この流れは、「天安門大虐殺」から始まったことである。80年代に、改革開放の政策により、経済の発展を促した中国は、国際社会に比較的良い印象を与えたが、1989年の「天安門大虐殺」を分岐点として、その後の人権記録や、言論自由の抑圧、法輪功に対する弾圧などによって、国家のイメージが急落していった。今回の反日運動において、本来ならば、中国は過去の歴史の被害者であり、国際社会の同情が集まるはずであるが、実際の状況は正反対であった。多くの国際世論は、中国のやり方に理解しがたい旨を表明し、かえって日本に同情を示し、日本に対し適切な国際的地位を、与えることを考えるようになった。

  このような、国際政治と道義的資源を乱用し、国際社会に理解しがたい印象を与え、近隣諸国に背を向けられる国策は、21世紀の中国指導者らの政治的英知なのであろうか。

(注:作者はアメリカ在住中国留学生、国際共産主義運動研究者。現在南イリノイ大学歴史学科で教職に就いている)
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