【中国】選択と集中 早く引き上げた方が
投稿者: yokutakarinatyannkoro 投稿日時: 2005/06/06 09:56 投稿番号: [82809 / 196466]
【中国】選択と集中:事業「見直し」「撤退」という選択肢
中国事業強化に向けたM&A・資本提携の活用−此本臣吾(NRI)
第3回 中国事業を取り巻く環境変化(3)「選択と集中への対応」
かつての中国には、「1製品1現地法人」(外資企業は、製品別に個別にパートナーと合弁企業を設立する)、指定された国有企業と一定の条件(出資比率、立地場所等)のもとで会社設立が許可されるという制度があった。
早期に進出した日本企業にはこのような規制下で不本意な形態で会社の設立を余儀なくされたことが多かった。あるいは、事前調査(フィージビリティスタディ)が十分でないために、結果的にベストとは言えないパートナーと組んで進出している例もある。
このような企業では、拡大する市場を攻めるどころか、社内の意思決定の遅れ、経営幹部間の軋轢など、むしろ経営の基盤が日々弱体化していることもある。かつてとは比べものにならない厳しい競争環境の中では、もはや、このような過去の負の遺産を背負い続けることはできない。
新聞報道によれば、松下電器産業は、「300億円前後を投資して、浙江省に白物家電工場を集約し、世界最大の家電生産基地を作る」との計画を発表している。これまでは日本の事業部やグループ会社が別々に非効率な進出をしていたものを、浙江省の杭州の工業団地に工場を集約させることで、圧倒的なスケールメリットを享受しようとするものである。分散的に、バラバラに作られてきた事業体制を構造的に見直そうとする画期的な試みである。
また、黒字経営にありながら、その中国の合弁企業を特別清算に踏み切った日本企業がある。この企業は、かつて中国市場向け販売のために、ある製品の生産販売会社を合弁で作った。しかし、同種の製品を低価格で生産販売する民営企業群が台頭し、販売事業は窮地に陥り、結果的に、事業内容を日本向けの輸出生産基地へと変更することを余儀なくされた。
日本向けのこの事業は黒字ではあったが、その目的であれば、低価格で作れる中国企業からOEM(相手先ブランドによる生産)調達する方がさらに効率は上がる。また、中国側パートナーとの協議や意思決定に費やす合弁企業を維持するためのエネルギーを考えれば、例え黒字であっても合弁事業は清算すべきであると判断したのである。
当初の狙いや期待から経営状況が乖離していくようであれば、当然のことながら、事業の見直しや場合によっては撤退も考えるべきである。かつての成長事業は、中国のライバル企業の台頭等で、今日ではもはや成長が期待できない事業となっていることも有り得る。中国事業を取り巻く環境の変化は激しく、この中で勝ち抜くためには、過去のしがらみを断ち切り、合理的に選択と集中の判断を行う必要がある。(執筆者:野村総合研究所・此本臣吾)
(サーチナ・中国情報局) - 6月6日8時55分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050606-00000001-scn-int
中国事業強化に向けたM&A・資本提携の活用−此本臣吾(NRI)
第3回 中国事業を取り巻く環境変化(3)「選択と集中への対応」
かつての中国には、「1製品1現地法人」(外資企業は、製品別に個別にパートナーと合弁企業を設立する)、指定された国有企業と一定の条件(出資比率、立地場所等)のもとで会社設立が許可されるという制度があった。
早期に進出した日本企業にはこのような規制下で不本意な形態で会社の設立を余儀なくされたことが多かった。あるいは、事前調査(フィージビリティスタディ)が十分でないために、結果的にベストとは言えないパートナーと組んで進出している例もある。
このような企業では、拡大する市場を攻めるどころか、社内の意思決定の遅れ、経営幹部間の軋轢など、むしろ経営の基盤が日々弱体化していることもある。かつてとは比べものにならない厳しい競争環境の中では、もはや、このような過去の負の遺産を背負い続けることはできない。
新聞報道によれば、松下電器産業は、「300億円前後を投資して、浙江省に白物家電工場を集約し、世界最大の家電生産基地を作る」との計画を発表している。これまでは日本の事業部やグループ会社が別々に非効率な進出をしていたものを、浙江省の杭州の工業団地に工場を集約させることで、圧倒的なスケールメリットを享受しようとするものである。分散的に、バラバラに作られてきた事業体制を構造的に見直そうとする画期的な試みである。
また、黒字経営にありながら、その中国の合弁企業を特別清算に踏み切った日本企業がある。この企業は、かつて中国市場向け販売のために、ある製品の生産販売会社を合弁で作った。しかし、同種の製品を低価格で生産販売する民営企業群が台頭し、販売事業は窮地に陥り、結果的に、事業内容を日本向けの輸出生産基地へと変更することを余儀なくされた。
日本向けのこの事業は黒字ではあったが、その目的であれば、低価格で作れる中国企業からOEM(相手先ブランドによる生産)調達する方がさらに効率は上がる。また、中国側パートナーとの協議や意思決定に費やす合弁企業を維持するためのエネルギーを考えれば、例え黒字であっても合弁事業は清算すべきであると判断したのである。
当初の狙いや期待から経営状況が乖離していくようであれば、当然のことながら、事業の見直しや場合によっては撤退も考えるべきである。かつての成長事業は、中国のライバル企業の台頭等で、今日ではもはや成長が期待できない事業となっていることも有り得る。中国事業を取り巻く環境の変化は激しく、この中で勝ち抜くためには、過去のしがらみを断ち切り、合理的に選択と集中の判断を行う必要がある。(執筆者:野村総合研究所・此本臣吾)
(サーチナ・中国情報局) - 6月6日8時55分更新
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