官僚の息子は人を引き殺してもOK?
投稿者: nlgibpwij 投稿日時: 2010/11/07 08:56 投稿番号: [185088 / 196466]
【土・日曜日に書く】中国総局・川越一
「おれのオヤジは李剛だ!」
2010.11.7 03:13
◆死なせても許される
中国で10月中旬から、インターネット上を中心に、揶揄(やゆ)を込めて流行している言葉がある。「おれのオヤジは李剛だ!」。河北省保定市にある河北大学の構内で10月16日夜、死亡ひき逃げ事故を起こした若い男が、逮捕されたときに叫んだひと言だ。
被疑者の父、李剛氏は大学のある地区を管轄する同市北市区公安分局の副局長。日本でいえば警察副署長といった感じか。22歳の被疑者は、たとえ飲酒運転のうえ、2人の女子大学生をはねて死傷させたとしても、警察幹部の父親の名前を出せば、すべて許されるとでも思っていたらしい。一般市民の間では、特権階級として私利私欲をほしいままに満たす官僚に対する嫌悪感が根強い。その親の威光を借りて勝手な振る舞いをする「官二代」は、さらにたちが悪い。
事件発生後、ネット上では“人肉捜索”と呼ばれる個人情報の調査・暴露が始まった。住所、氏名、生年月日、電話番号…。被疑者の幼少のころからの成長を追った写真までさらされた。そして、李一家が家を5軒所有し、その総額は800万元(約9600万円)、との情報も流された。事件をパロディー化した投稿も後を絶たず、こんな歌まで作られた。
♪わが物顔で車を飛ばす 中国の大地が横暴な両親を育てた 身なりは平凡 でもおれのオヤジは局長だ 片手で天をも遮るほどの力を持ち 神秘的な力を有している おれのオヤジは李剛 高名盛大な李剛 李は李世民(唐の第2代皇帝)の李 剛は金剛(キングコング)の剛 おれのオヤジは李剛 人をひき殺しても慌てることはない なぜかって? おれのオヤジが局長だから
◆当局おぜん立ての謝罪
李剛氏は事件発生翌日、女子大学生が息を引き取った病院を訪れ、農村出身の親族に500元(約6千円)を渡し、深く頭を下げて謝罪したという。翌日も、その翌日も病院に足を運び、さらに5千元(約6万円)を渡し、「寒くなったからまず衣服を買いなさい」と言ったとされている。
(中略)
李剛氏は事件発生の5日後、テレビのインタビューに答え、言葉を詰まらせながら、「息子をかばったりは絶対にしない。法に基づき、厳格に罰を受けさせる」と誓った。勾留(こうりゅう)中の被疑者自身もテレビ出演し、「とても後悔している。自分が間違っていた。犠牲者に申し訳ない。親族に苦痛を与えてしまった。自責の念にかられている」と述べた。
それを見たネット利用者たちは、彼らの謝罪を全く信じていない。顔の筋肉の動きなどを分析し、謝罪が“演技”であると主張。公安当局がおぜん立てした謝罪との流言も散見する。それだけ、一般市民の官僚に対する不信感は深いということだ。
◆怒りの矛先は政府へ
今回の事件は、李父子だけの問題にとどまらない可能性がある。大勢の学生の面前で起こった今回の死亡ひき逃げ事件のうわさは、即座にネットを通じて中国全土に広まった。ほかにも、一般市民が泣き寝入りし、封印された多くの官の“横暴”が存在するとみるのが適当だ。
それが今回の事件に触発され、徐々に白日の下にさらされていくようなことがあれば、官僚に対する反発は縮まることのない貧富の格差への不満などと結びつき、民主化を求める大きなうねりとなり、その矛先は中国政府、そして共産党へと向かいかねない。
事実、尖閣諸島の領有権問題に絡み、中国内陸部で週末の度に発生した反日デモでは、社会への不満を訴える声があがっている。中でも10月24日に陝西省宝鶏市で起きたデモでは、「貧富の格差を縮めよ」「報道の自由を実行せよ」「多くの党との協力関係を進めよ」といった、政府批判を掲げた横断幕が掲げられた。
当局はおそらく、被疑者を“人身御供”に差し出す。厳罰を下して、国民に留飲を下げさせるだろうことは容易に想像がつく。
それでもなお、犠牲者の父親は「内幕は知らない。しかし、彼が権力を持った人間だということは知っている」と嘆く。今後の司法の裁きに「官」の力が働くことを憂慮している。ことあるたびに「法律に基づき…」と繰り返す中国当局だが、国民の「官」に対する信頼はすでに失墜している。(かわごえ はじめ)
産経新聞
>さすが人治国家。
権力と金のある人間が全てにおいて強く、貧しいものはひたすら弱い立場に置かれ続けるというのが、中華人民共和国である。
こんな国に生まれなくて本当に良かったと、つくづく思う今日この頃である。
2010.11.7 03:13
◆死なせても許される
中国で10月中旬から、インターネット上を中心に、揶揄(やゆ)を込めて流行している言葉がある。「おれのオヤジは李剛だ!」。河北省保定市にある河北大学の構内で10月16日夜、死亡ひき逃げ事故を起こした若い男が、逮捕されたときに叫んだひと言だ。
被疑者の父、李剛氏は大学のある地区を管轄する同市北市区公安分局の副局長。日本でいえば警察副署長といった感じか。22歳の被疑者は、たとえ飲酒運転のうえ、2人の女子大学生をはねて死傷させたとしても、警察幹部の父親の名前を出せば、すべて許されるとでも思っていたらしい。一般市民の間では、特権階級として私利私欲をほしいままに満たす官僚に対する嫌悪感が根強い。その親の威光を借りて勝手な振る舞いをする「官二代」は、さらにたちが悪い。
事件発生後、ネット上では“人肉捜索”と呼ばれる個人情報の調査・暴露が始まった。住所、氏名、生年月日、電話番号…。被疑者の幼少のころからの成長を追った写真までさらされた。そして、李一家が家を5軒所有し、その総額は800万元(約9600万円)、との情報も流された。事件をパロディー化した投稿も後を絶たず、こんな歌まで作られた。
♪わが物顔で車を飛ばす 中国の大地が横暴な両親を育てた 身なりは平凡 でもおれのオヤジは局長だ 片手で天をも遮るほどの力を持ち 神秘的な力を有している おれのオヤジは李剛 高名盛大な李剛 李は李世民(唐の第2代皇帝)の李 剛は金剛(キングコング)の剛 おれのオヤジは李剛 人をひき殺しても慌てることはない なぜかって? おれのオヤジが局長だから
◆当局おぜん立ての謝罪
李剛氏は事件発生翌日、女子大学生が息を引き取った病院を訪れ、農村出身の親族に500元(約6千円)を渡し、深く頭を下げて謝罪したという。翌日も、その翌日も病院に足を運び、さらに5千元(約6万円)を渡し、「寒くなったからまず衣服を買いなさい」と言ったとされている。
(中略)
李剛氏は事件発生の5日後、テレビのインタビューに答え、言葉を詰まらせながら、「息子をかばったりは絶対にしない。法に基づき、厳格に罰を受けさせる」と誓った。勾留(こうりゅう)中の被疑者自身もテレビ出演し、「とても後悔している。自分が間違っていた。犠牲者に申し訳ない。親族に苦痛を与えてしまった。自責の念にかられている」と述べた。
それを見たネット利用者たちは、彼らの謝罪を全く信じていない。顔の筋肉の動きなどを分析し、謝罪が“演技”であると主張。公安当局がおぜん立てした謝罪との流言も散見する。それだけ、一般市民の官僚に対する不信感は深いということだ。
◆怒りの矛先は政府へ
今回の事件は、李父子だけの問題にとどまらない可能性がある。大勢の学生の面前で起こった今回の死亡ひき逃げ事件のうわさは、即座にネットを通じて中国全土に広まった。ほかにも、一般市民が泣き寝入りし、封印された多くの官の“横暴”が存在するとみるのが適当だ。
それが今回の事件に触発され、徐々に白日の下にさらされていくようなことがあれば、官僚に対する反発は縮まることのない貧富の格差への不満などと結びつき、民主化を求める大きなうねりとなり、その矛先は中国政府、そして共産党へと向かいかねない。
事実、尖閣諸島の領有権問題に絡み、中国内陸部で週末の度に発生した反日デモでは、社会への不満を訴える声があがっている。中でも10月24日に陝西省宝鶏市で起きたデモでは、「貧富の格差を縮めよ」「報道の自由を実行せよ」「多くの党との協力関係を進めよ」といった、政府批判を掲げた横断幕が掲げられた。
当局はおそらく、被疑者を“人身御供”に差し出す。厳罰を下して、国民に留飲を下げさせるだろうことは容易に想像がつく。
それでもなお、犠牲者の父親は「内幕は知らない。しかし、彼が権力を持った人間だということは知っている」と嘆く。今後の司法の裁きに「官」の力が働くことを憂慮している。ことあるたびに「法律に基づき…」と繰り返す中国当局だが、国民の「官」に対する信頼はすでに失墜している。(かわごえ はじめ)
産経新聞
>さすが人治国家。
権力と金のある人間が全てにおいて強く、貧しいものはひたすら弱い立場に置かれ続けるというのが、中華人民共和国である。
こんな国に生まれなくて本当に良かったと、つくづく思う今日この頃である。
これは メッセージ 1 (messages_admin さん)への返信です.
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