日本の核武装が現実になるシーン(16)
投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2008/07/19 22:17 投稿番号: [167512 / 196466]
投稿者:大介(投稿代行:拓)
「江○民」
江は、一瞬いぶかしい眼差しを男に向けたが、すぐ真顔になると
「では、米大統領のメッセージとやらを見せてもらおうか」
と言うと、男に書簡を出せとばかりに手を出した。
すると男は「メッセージは、私のここにあります」と言うなり、白髪交じりの頭を指差し、笑みを浮かべた。
「・・・・・・・・?」
確かに男は特使であるIDを持参していたが、いくらでも偽造できると江は思った。男は、そんな江にかまわずチラッと腕時計に目をやると、
「今、米国大統領はホワイトハウスでお待ちしております。貴方様からのお電話を今か今かとお待ちしております。いかがですか、お電話してくださいませんか?」
江まだ不信がぬぐいさらぬ様子であったが、腹心の部下を呼び寄せると、ホワイトハウスに連絡を取るよう命じた。部下はまもなく「ただいま米国大統領がお出になりました」と驚いた顔で江に告げた。
江は二、三こと電話で話していたが、途中で男を振り返ると、
「米国大統領が北京の今日の天気はどうかと貴方に聞いているが...」
と不審げに聞いた。
「こう答えてください、今日の北京の空には太陽が二つ輝いていると...」
そう言うと、男はニコリと笑みを浮かべた。
電話は長かった。やがて江は受話器を置くと、男の顔をまじまじと見た。男からは不思議な妖気すら感じ、江は思わず身震いした。
「江先生、いかがですか? 湖主席を一度貴方様のご自宅にでもお呼びして、先生の手料理でもご馳走されてはいかがですか?」
「ん?」
「そうそう、ついでに日本国首相と米国大統領もお呼びしたらいかがでしょうか? きっと喜んで飛んでくると思いますが、いかがですか?」
「・・・・・? この男、一体何者だ?」
江は、男をまじまじと見たが、男はおだやかな眼差しを江にそそいでいるだけであった。
「湖を呼ぶと、来てくれるかな?」
江がそう言うと、
「湖主席は、貴方様のお誘いをお待ちしています。いかがですかな? 今お電話してみられては?」
江は男に言われるがままに受話器を取ると、湖に電話した。受話器を通して湖の声が聞こえた。
「江先生、お電話、お待ちしておりました。お元気でなりよりです。江先生のおかげで、国政をなんとか、まがりなりにも運営してまいりましたが、このような事態を招いてしまい、まことに申し訳けありません」
そこまで言うと、湖は受話器の向こうで口ごもった。
「いやなに、ワシもどうするか心配しておったところじゃ..」
江がそこまで言うと、
「先生、ご心配おかけして誠に申し訳けもございません。この不始末は私の命にかけても負う所存でございますから、先生にはぜひご安心くだされたく心より按じております。先生の悠々自適の生活を脅かすつもりは毛頭ございませんでしたが、私の不徳といたすところで、思わぬご迷惑をおかけしてしまいました。私に何が不足しているのか、これからも先生のあたたかいご指導を仰ぎたい所存です。どうか、未熟な私をお許しください..」
江は、一瞬沈黙した。そして悟った。自分が湖に負けたことを..。
「そうか、それほどの覚悟があるのなら、ワシから言うことはもうない。どうかな、今度、ワシの家に遊びにこんか? 一緒に飯でも食おう、ワハハハハ」
江は電話を切ると、男に真剣な眼差しを向け、米国大統領と日本国首相への伝言をたのんだ。男が帰ると、部屋の窓から眼下に広がる北京の町並みに目を下ろした。
「いつかまた会えるかな、あの男に...」
江は、思わずそう思った自分に苦笑した。
「江○民」
江は、一瞬いぶかしい眼差しを男に向けたが、すぐ真顔になると
「では、米大統領のメッセージとやらを見せてもらおうか」
と言うと、男に書簡を出せとばかりに手を出した。
すると男は「メッセージは、私のここにあります」と言うなり、白髪交じりの頭を指差し、笑みを浮かべた。
「・・・・・・・・?」
確かに男は特使であるIDを持参していたが、いくらでも偽造できると江は思った。男は、そんな江にかまわずチラッと腕時計に目をやると、
「今、米国大統領はホワイトハウスでお待ちしております。貴方様からのお電話を今か今かとお待ちしております。いかがですか、お電話してくださいませんか?」
江まだ不信がぬぐいさらぬ様子であったが、腹心の部下を呼び寄せると、ホワイトハウスに連絡を取るよう命じた。部下はまもなく「ただいま米国大統領がお出になりました」と驚いた顔で江に告げた。
江は二、三こと電話で話していたが、途中で男を振り返ると、
「米国大統領が北京の今日の天気はどうかと貴方に聞いているが...」
と不審げに聞いた。
「こう答えてください、今日の北京の空には太陽が二つ輝いていると...」
そう言うと、男はニコリと笑みを浮かべた。
電話は長かった。やがて江は受話器を置くと、男の顔をまじまじと見た。男からは不思議な妖気すら感じ、江は思わず身震いした。
「江先生、いかがですか? 湖主席を一度貴方様のご自宅にでもお呼びして、先生の手料理でもご馳走されてはいかがですか?」
「ん?」
「そうそう、ついでに日本国首相と米国大統領もお呼びしたらいかがでしょうか? きっと喜んで飛んでくると思いますが、いかがですか?」
「・・・・・? この男、一体何者だ?」
江は、男をまじまじと見たが、男はおだやかな眼差しを江にそそいでいるだけであった。
「湖を呼ぶと、来てくれるかな?」
江がそう言うと、
「湖主席は、貴方様のお誘いをお待ちしています。いかがですかな? 今お電話してみられては?」
江は男に言われるがままに受話器を取ると、湖に電話した。受話器を通して湖の声が聞こえた。
「江先生、お電話、お待ちしておりました。お元気でなりよりです。江先生のおかげで、国政をなんとか、まがりなりにも運営してまいりましたが、このような事態を招いてしまい、まことに申し訳けありません」
そこまで言うと、湖は受話器の向こうで口ごもった。
「いやなに、ワシもどうするか心配しておったところじゃ..」
江がそこまで言うと、
「先生、ご心配おかけして誠に申し訳けもございません。この不始末は私の命にかけても負う所存でございますから、先生にはぜひご安心くだされたく心より按じております。先生の悠々自適の生活を脅かすつもりは毛頭ございませんでしたが、私の不徳といたすところで、思わぬご迷惑をおかけしてしまいました。私に何が不足しているのか、これからも先生のあたたかいご指導を仰ぎたい所存です。どうか、未熟な私をお許しください..」
江は、一瞬沈黙した。そして悟った。自分が湖に負けたことを..。
「そうか、それほどの覚悟があるのなら、ワシから言うことはもうない。どうかな、今度、ワシの家に遊びにこんか? 一緒に飯でも食おう、ワハハハハ」
江は電話を切ると、男に真剣な眼差しを向け、米国大統領と日本国首相への伝言をたのんだ。男が帰ると、部屋の窓から眼下に広がる北京の町並みに目を下ろした。
「いつかまた会えるかな、あの男に...」
江は、思わずそう思った自分に苦笑した。
これは メッセージ 1 (messages_admin さん)への返信です.
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