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天安門事件

投稿者: kizzjritkoa 投稿日時: 2008/07/16 18:41 投稿番号: [167372 / 196466]
【日本に表現の場を求める「天安門世代」の中国人】

  中国人として芥川賞を初授賞した楊逸さんのニュースを興味深く読んだ。彼女の作品はまだ知らないが受賞作『時が滲む朝』は1989年の天安門事件で民主化運動に打ち込み大学を追われて日本で暮らすようになった中国人青年の青春と挫折の日々を描いたという。

  その簡単な解説で、私の脳裏には何人かの知っている在日中国人の顔が浮かんだ。天安門事件前後、日本に逃げてきた中国人青年は少なくない。日本留学中、天安門事件の映像をテレビで目の当たりにし、そのまま祖国に帰られなくなった人。そういう友人を頼って事件後に日本に渡った人。いずれも北京大学など名門大学出の英才ばかりだ。彼らの何人かは日本で映像や文筆などの分野で表現者になっている。

  NHKスペシャル『激流中国』シリーズを撮った人たちの中にも、そういう在日中国人が多い。彼らの名前は番組の最後にただのコーディネーターとして連ねられているが、本当は企画から、取材対象の発掘、交渉、取材、撮影までこなすプロのドキュメンタリストとしての仕事を、信じられないような安いギャラで、へとへとになるまで働いている。彼らの取材現場に偶然出くわすことが何度かあり、いろいろ話を聞くと、中国の現実や問題点を訴えたいという、あふれるような情熱と使命感に圧倒される。

  私は彼らにいう。「どんなにいい作品をとっても、手柄は日本人プロデューサーのものになる。惜しいと思いませんか?」すると彼らは言う。「ドキュメンタリストとして名前を売ることより、中国の現実をより多くの人に知ってもらうことの方が重要。撮影にはお金がかかるし、その経費が出してもらえるのだからありがたい」。その語学力、交渉力、コネをもって中国に帰りビジネスでもすれば、大金持ちで有名人になっていたかもしれないほどの人材だ。今の中国なら天安門事件のことさえ封印してくれれば、そういう優秀な人材を喜んで受け入れる。

  しかし、彼らは名を為すことよりも金儲けよりも、表現することを選ぶ。楊逸さんはプロフィルを見る限りいわゆる“天安門青年”とは違うようだが、きっと伝えねばならぬという使命感のようなものは共通するのではないだろうか。

  華僑向け通信社・中国新聞社は楊逸さんの芥川賞受賞作について「東北農村から日本に渡った青年の生活と情感」と、天安門事件にまったくふれない形で紹介した。中国では天安門事件について書くことはまだタブーなのだ。日本がそういう在日中国人たちに表現の場を与えていることを日本人として誇りに思う。同時に、中国人作家が母国において母国語で表現したいことを表現できずにいる現実をつくづく切なく思うのだ。(執筆:北京在住会社員・三河さつき)

7月16日18時0分配信 サーチナ・中国情報局
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