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「爺の剣」 - (15)

投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2008/06/23 00:11 投稿番号: [165832 / 196466]
投稿者:直子

「何だ?   泣いておるのか?」
「いいえ、泣いてなんかおりません!」
そう言って、キッと高木師範を見つめた目がかすんでおりました。

「土曜の稽古には来てくれるな?」
師範がまた聞いてきました。
「えっ?   はい..」
すると師範はにっこりして、私の肩をポンとたたきました。
「今夜はこのまま帰ってよろしい。戸締まりは私がする」

土曜日の朝、道場に来てびっくりしました。なんと、女子禁制の○○流高段者の名札の末席に私の名札が掛けられていたのです。四段でした。

「おう、やっときたか」
そういう声とともに、背後から私の肩をたたく人がおりました。振り向くと、七段の先生のお一人でした。この先生は、○○流日舞の理事をなさっていらっしゃって、何度かお稽古をさせていただいたことがあります。国のある機関で剣道の指導もなさっていらっしゃいます。

「ええ、すみませんでした..」
「いや、なに..、そういうときもなくては剣道も日舞も上達せん。わっはははは...」
「.....」

「○○流も女子部を作るそうだ...」
「.....」
「よくあの頑固爺様が方針を変えたもんだ...」
「.....」

「就職がまだ決まっていないと聞いたが...」
「ええっ?   すみません..」
「ん?   なに謝ることでもなかろう。わっははは..」
「.....」

「私が剣道を教えているところに欠員がある。どうだ、面接を受けてみぬか?」
「えっ?   ...、ありがとうございます。ご心配をおかけして申し訳けございません..」
「ん?   なに、出しゃばったかな?   わっはははは」
「いえ、そんな...」
私は、剣道をやめようとさえ思っていましたから、思わずうつむいてしまいました。

「ところで、紋付は持ってきたかな?」
「えっ?   はい」

稽古が始まって間もなく、爺も道場に入って来ましたが、私をチラっと見ただけで、いつもの素知らぬふりです。

稽古が終わり、シャワーをすませると、紋付き姿の大姉さんが待っておりました。亡くなった祖母の日舞流派の理事会があり、私が師範に推薦されるとのこと、名取を取ってまだ間がない私です。名取のお姉さん方が大勢いらっしゃるのに、どうして私が?   ビックリしました。そんなお話、聞いておりません!

二年後、○○流舞踊会館が落成しました。そして、そして、何と私の父が見つかったのです。父は本国に召還された後、過疎地に送られていました。権力闘争があったとのこと。母に迷惑が及ぶことを恐れ、母のことは一切秘密にしたとのことでした。私が生まれたことも知らずに...。

父は、ヨーロッパのある国にいて、すでにご家庭を持っておりました。


終わりです^^;
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