お話・・曲阜の運ちゃん
投稿者: nihao_aq_jp 投稿日時: 2008/03/04 00:39 投稿番号: [155180 / 196466]
アホ君たちの低レベルの罵り合いには一線を画して、私は私の話をしよう。
井戸があったとして、その井戸の中がどうなっているのか、底を覗(のぞ)いてみても何も見えない。
そんな場合、井戸の底を探るには石を一個、ポイと投げ込んでみればよい。
チャポンと音がするなら水があると云うこと。井戸の深さも大凡(おおよそ)分かる。
その人が何を考え、良い人なのか悪い人か? 外見から分からない場合、その人に話しかけてみれば分かる。
言葉に反応して何と答えるか? それによって、その人物の内面を測り知ることができるのだ。
昨年11月、山東省の曲阜を訪れた。曲阜の観光を終わり、その朝は曲阜を離れて、正午過ぎまでに済南の駅まで行かねばならなかった。
夕刻までに青島(ちんたお)に着かないと、帰国できなくなっちゃうのだ。
朝は8時ちょうど、ホテルをチェックアウトして、バス・ターミナル(駅)に向かった。ホテルの前には、生憎タクシーがおらず、それでホテルから50メートルぐらい歩いて、交差点のところに停まっていたタクシーに乗り込んだ。
バスの駅までタクシーなら4〜5分ぐらいか。
私が車に乗り込むと、タクシーの運ちゃんは私に「日本人か?」と訊ね、私が「そうだ」と答えると、一人滔々(とうとう)と語り始めた。
山東の訛りが強く、なかなか聞き取れないが、言っている事・・つまり・・
「戦争の時期、日本は朝鮮や中国人を連行してコキ使ったと云うじゃないか・・それは本当か?」と。
私、最初、朝鮮人・台湾人を徴兵した事を言っているのかと思い、「それは仕方ない。その当時、朝鮮人・台湾人は日本国民だったから、国民として兵役につくのは当然のこと。こき使ったと云うことはない・・と思うけど」
・・と答えながら、ハッと気がついた。
彼が言っている事は、台湾・朝鮮人の徴兵の事ではなく、中国人・朝鮮人の強制連行のことだった。
中国人や朝鮮人を強制的に連行し、日本の工場、炭鉱、鉱山などで奴隷の如く酷使した・・その事を言っていたのだ。
「ああ、そりゃ、日本が悪い。日本には罪があり、犠牲者には本当に気の毒な事であった。私はその事を詳しく知っている」と言ったら、運ちゃんは、それ以上、何も言わなくなり、タクシーは、やがてバス・ターミナル(駅)に到着した。
たったそれだけの事であった。
運ちゃんは、わざわざ車をおりて、トランクから私の荷物を出してくれた。そして、それを駅の入り口まで運び、切符を買う場所を説明してくれて、更には「一路平安」と言ってくれた。
その運ちゃんは私に対して最大級に親切であった。
そして、私を尊敬してくれたのだと思う。何故そう思えるか?
それはタクシーの料金が5元(75円ぐらい)だったのだ。
4〜5分の距離なんだから、5元の基本料金であることに不思議はないけれど、タクシーに料金メーターが付いているわけじゃなし、こう云う場合、客が外国人なら料金は必ず10元と云うことになるのが普通。
5元を渡しながら、私は思った。
私は運ちゃんから尊敬され、上等の日本人だと思われたのだろう。
タクシーの中での、運ちゃんのあの話は、決して運ちゃんの自己主張ではなく、また、運ちゃんの意見でもない。
運ちゃんは、あの言葉で私を試(ため)し、私と云う人物の器量を測ったのに違いない。
中国人と付き合っていると、時々、そう云うことがある。
さり気ない会話の中の言葉から、私の考えや心情を探り、私と付き合うスタンスを測っているのだ。
私が何を言い、自分がどうであるかは知らないが、多くの場合、私は中国人に好かれるようだ。
4〜5分の対話を通して、あの運ちゃんが私と云う日本人を好きになったのは間違いない。
曲阜での、あの日の対話を思い起こせば、何となく心が温かくなってくる。
井戸があったとして、その井戸の中がどうなっているのか、底を覗(のぞ)いてみても何も見えない。
そんな場合、井戸の底を探るには石を一個、ポイと投げ込んでみればよい。
チャポンと音がするなら水があると云うこと。井戸の深さも大凡(おおよそ)分かる。
その人が何を考え、良い人なのか悪い人か? 外見から分からない場合、その人に話しかけてみれば分かる。
言葉に反応して何と答えるか? それによって、その人物の内面を測り知ることができるのだ。
昨年11月、山東省の曲阜を訪れた。曲阜の観光を終わり、その朝は曲阜を離れて、正午過ぎまでに済南の駅まで行かねばならなかった。
夕刻までに青島(ちんたお)に着かないと、帰国できなくなっちゃうのだ。
朝は8時ちょうど、ホテルをチェックアウトして、バス・ターミナル(駅)に向かった。ホテルの前には、生憎タクシーがおらず、それでホテルから50メートルぐらい歩いて、交差点のところに停まっていたタクシーに乗り込んだ。
バスの駅までタクシーなら4〜5分ぐらいか。
私が車に乗り込むと、タクシーの運ちゃんは私に「日本人か?」と訊ね、私が「そうだ」と答えると、一人滔々(とうとう)と語り始めた。
山東の訛りが強く、なかなか聞き取れないが、言っている事・・つまり・・
「戦争の時期、日本は朝鮮や中国人を連行してコキ使ったと云うじゃないか・・それは本当か?」と。
私、最初、朝鮮人・台湾人を徴兵した事を言っているのかと思い、「それは仕方ない。その当時、朝鮮人・台湾人は日本国民だったから、国民として兵役につくのは当然のこと。こき使ったと云うことはない・・と思うけど」
・・と答えながら、ハッと気がついた。
彼が言っている事は、台湾・朝鮮人の徴兵の事ではなく、中国人・朝鮮人の強制連行のことだった。
中国人や朝鮮人を強制的に連行し、日本の工場、炭鉱、鉱山などで奴隷の如く酷使した・・その事を言っていたのだ。
「ああ、そりゃ、日本が悪い。日本には罪があり、犠牲者には本当に気の毒な事であった。私はその事を詳しく知っている」と言ったら、運ちゃんは、それ以上、何も言わなくなり、タクシーは、やがてバス・ターミナル(駅)に到着した。
たったそれだけの事であった。
運ちゃんは、わざわざ車をおりて、トランクから私の荷物を出してくれた。そして、それを駅の入り口まで運び、切符を買う場所を説明してくれて、更には「一路平安」と言ってくれた。
その運ちゃんは私に対して最大級に親切であった。
そして、私を尊敬してくれたのだと思う。何故そう思えるか?
それはタクシーの料金が5元(75円ぐらい)だったのだ。
4〜5分の距離なんだから、5元の基本料金であることに不思議はないけれど、タクシーに料金メーターが付いているわけじゃなし、こう云う場合、客が外国人なら料金は必ず10元と云うことになるのが普通。
5元を渡しながら、私は思った。
私は運ちゃんから尊敬され、上等の日本人だと思われたのだろう。
タクシーの中での、運ちゃんのあの話は、決して運ちゃんの自己主張ではなく、また、運ちゃんの意見でもない。
運ちゃんは、あの言葉で私を試(ため)し、私と云う人物の器量を測ったのに違いない。
中国人と付き合っていると、時々、そう云うことがある。
さり気ない会話の中の言葉から、私の考えや心情を探り、私と付き合うスタンスを測っているのだ。
私が何を言い、自分がどうであるかは知らないが、多くの場合、私は中国人に好かれるようだ。
4〜5分の対話を通して、あの運ちゃんが私と云う日本人を好きになったのは間違いない。
曲阜での、あの日の対話を思い起こせば、何となく心が温かくなってくる。
これは メッセージ 1 (messages_admin さん)への返信です.
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