支那からナマ投稿中 ⑩
投稿者: wansuiwansuiwanwansui 投稿日時: 2007/06/16 02:33 投稿番号: [139096 / 196466]
どういうわけか船が好きだ。
船旅にも憧れ今でも時々横浜の大桟橋にクルーズ客船が入ると見に行く事がある。
その昔、香港−上海間にも客船の定期航路があった。
広東に留学中、一度は乗ろうと思っていた。
そして長期休暇中に再入国ビザを取って深センから香港に陸路で渡り、
中港城で目的の船の切符を買うことができた。
翌日の出航を前にワクワクしながら常宿にしていた重慶大厦のとある招待所で一泊。
翌日ついに中港城で出国検査の後、小さな船で沖に停泊している客船に向かった。氷川丸よりも少し小さいだろうか。でも一応白い船体の客船である。
中に乗り込み切符の番号のベッドを見て驚愕した。船底の薄暗く鉄板や配管むき出しの大部屋にズラリと並んだ3段のパイプベッド、しかも棺桶並みの狭さで薄汚れたシーツがかけられているのだがクッションが経たって人型に凹んでいるのだ。「虱や南京虫だけには好かれませんように。」と祈った。
そして周囲は完全な上海語の世界。今でこそ上海の経済発展は目覚しいが当時は彼らにとって香港は夢の様な大都会だったのだろう。香港で買出ししたのであろう凄まじい物量の土産や荷物が床を占領していた。
そして薄暗い船底でタバコの煙と上海語の喧騒の中で一日中トランプに興じているのだ。
まだ寒い季節だったが俺は甲板で景色や船首で泳ぐイルカを見たり、閲覧室で本を読んだりして2泊3日の優雅?な船旅を楽しんだ。
3日目早朝、上海に入港。まだ今のように高層ビル群も無い、黄浦江にかかる橋も少なく、船から見る上海バンドの眺めはその昔、租界に出入りしていた欧米人達が見た景色と同じようなものだっただろう。
景色に見とれている内に下船が始まり、今度は入国検査に並んだ。外国人は俺一人のようで検査官が珍しそうにパスポートに見入っている。そして次の瞬間「お前は入国できない。このビザは無効だ。」と言ってパスポートと居留証を突き返して来た。「そんな馬鹿な。ちゃんと再入国ビザがあるじゃないか。」食い下がっても全然無視、次々と列の後ろの人間の検査を続けている。
暇そうにお喋りしている他の係官に泣き付いても「私は知らない。」と言ってお喋りを続ける有様。
仕方なく全ての乗客の手続きが終わるのを待ち、検査官に理由を聞いてみた。
「このビザは深センの羅湖で出国する時、上から判子が押されている。それでこの再入国ビザは無効になったのだ。」というので「それは深センの検査官のミスでしょう。どっちにしろあんた等の仲間のミスなんだから入国させてよ。」「駄目だ。俺のミスじゃない。決まりは決まりだ。」「じゃあ深センに電話して確認してよ。」「出来ない。」「しろ!」「しない!」・・・。
そうこうしている内、その検査官は引っ込んでしまい、また一人ぼっちで残されてしまった。
暫くして奥から偉そうな人が出てきて言った。
「ビザを見せなさい。」「今回は特別だ。入国してよい。」
開放されたのは船から降りて2時間以上経った後だった。
心身共に疲れきった俺はトボトボあるいて浦江飯店の多人房にチェックインし直ぐに爆睡してしまった。
何かと疲れる支那の旅だ。
船旅にも憧れ今でも時々横浜の大桟橋にクルーズ客船が入ると見に行く事がある。
その昔、香港−上海間にも客船の定期航路があった。
広東に留学中、一度は乗ろうと思っていた。
そして長期休暇中に再入国ビザを取って深センから香港に陸路で渡り、
中港城で目的の船の切符を買うことができた。
翌日の出航を前にワクワクしながら常宿にしていた重慶大厦のとある招待所で一泊。
翌日ついに中港城で出国検査の後、小さな船で沖に停泊している客船に向かった。氷川丸よりも少し小さいだろうか。でも一応白い船体の客船である。
中に乗り込み切符の番号のベッドを見て驚愕した。船底の薄暗く鉄板や配管むき出しの大部屋にズラリと並んだ3段のパイプベッド、しかも棺桶並みの狭さで薄汚れたシーツがかけられているのだがクッションが経たって人型に凹んでいるのだ。「虱や南京虫だけには好かれませんように。」と祈った。
そして周囲は完全な上海語の世界。今でこそ上海の経済発展は目覚しいが当時は彼らにとって香港は夢の様な大都会だったのだろう。香港で買出ししたのであろう凄まじい物量の土産や荷物が床を占領していた。
そして薄暗い船底でタバコの煙と上海語の喧騒の中で一日中トランプに興じているのだ。
まだ寒い季節だったが俺は甲板で景色や船首で泳ぐイルカを見たり、閲覧室で本を読んだりして2泊3日の優雅?な船旅を楽しんだ。
3日目早朝、上海に入港。まだ今のように高層ビル群も無い、黄浦江にかかる橋も少なく、船から見る上海バンドの眺めはその昔、租界に出入りしていた欧米人達が見た景色と同じようなものだっただろう。
景色に見とれている内に下船が始まり、今度は入国検査に並んだ。外国人は俺一人のようで検査官が珍しそうにパスポートに見入っている。そして次の瞬間「お前は入国できない。このビザは無効だ。」と言ってパスポートと居留証を突き返して来た。「そんな馬鹿な。ちゃんと再入国ビザがあるじゃないか。」食い下がっても全然無視、次々と列の後ろの人間の検査を続けている。
暇そうにお喋りしている他の係官に泣き付いても「私は知らない。」と言ってお喋りを続ける有様。
仕方なく全ての乗客の手続きが終わるのを待ち、検査官に理由を聞いてみた。
「このビザは深センの羅湖で出国する時、上から判子が押されている。それでこの再入国ビザは無効になったのだ。」というので「それは深センの検査官のミスでしょう。どっちにしろあんた等の仲間のミスなんだから入国させてよ。」「駄目だ。俺のミスじゃない。決まりは決まりだ。」「じゃあ深センに電話して確認してよ。」「出来ない。」「しろ!」「しない!」・・・。
そうこうしている内、その検査官は引っ込んでしまい、また一人ぼっちで残されてしまった。
暫くして奥から偉そうな人が出てきて言った。
「ビザを見せなさい。」「今回は特別だ。入国してよい。」
開放されたのは船から降りて2時間以上経った後だった。
心身共に疲れきった俺はトボトボあるいて浦江飯店の多人房にチェックインし直ぐに爆睡してしまった。
何かと疲れる支那の旅だ。
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