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不亦楽乎 歴史漫歩

投稿者: singapore_drian 投稿日時: 2007/01/22 22:12 投稿番号: [129690 / 196466]
不亦楽乎   歴史漫歩

大学生に課する漢文試験問題を作成するのもまた楽しいものです。
高校教科書では扱わないような作品・文章を出題して、学生の興味を引き、学生に漢文好きになってもらうのは、楽しい仕事です。

「漢文の学習=先秦の思想分野学習」と思っている学生も少なくありません。そこで私は日本と関係のある文章を特に選んで出題するようにつとめています。

《漢書》、《魏志》もそれなりに良いんだけれど、試験問題として扱うにはさらに
1   句形を適切な形で含むこと。
2   ストーリー性があって面白いこと。
3   適度の長さに切り取れること
等の条件もクリヤーしなければなりません。

その条件を満たす文章は古代より中古以降に多く、私はそれらを出題します。高校漢文教科書には中世・近世の文章は少ないから、そういう意味でも学生は新鮮味を覚えてくれるようです。

今までに私の作成した問題で学生から「面白かった」と言われたのは、《明史》巻322の一節で、木下藤吉郎と信長が登場します。

今、私は次の問題を作るために《清史稿》を渉猟し、日本と関係のある文の検討をしています。
《清史稿》巻224には鄭成功。もちろん台湾をオランダから奪還した英雄。彼の母は九州平戸出身の日本女性。中国映画《英雄》では、島田洋子がその役を演じていました。

《清史稿》といえば、日本に直接尾関係は無いものの、歴史上非常に有名な人物が多く、ついつい引き込まれてしまいます。
たとえば巻214には垂簾聴政を行った、余りにも有名な「あのお方」。
巻369にはこれまた英雄の林則徐。彼の活躍ぶりもさることながら、試験問題作成者としての私の視点から見て面白いのは、およそ高校漢文教科書には出てこないような単語があること。「英吉利」「俄羅斯」「鴉片」など。

もっと時代を下った文言文はないものかと考え、思いついたのが、《愛新覚羅宗譜》。ねらいはもちろん、清朝最後の皇帝の弟君と結婚した日本女性・嵯峨浩さん。
毎年約1万組が日中国際結婚している現在でも、なおも中国人を差別用語で呼ぶような、時代遅れの日本人が一部にいる現状を嘆かわしく思い、そこでまず満州ネタでそのような「問題学生」に関心を持っていただき、日中相互理解の大切さを学生に自然に考えさせるのが私の意図。

《愛新覚羅宗譜》は全27巻+索引2巻。清朝300年間、全8万2千人の名を収録する圧巻。
最後の皇帝の弟君「ふ傑」氏の項目には、「嫡妻嵯峨氏日本国嵯峨実藤侯之女」とあります。

tigerさん、私と歴史を語りましょう。

不亦楽乎   歴史漫歩!
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