書評・「『氷点』停刊の舞台裏」
投稿者: singapore_drian 投稿日時: 2006/07/16 21:45 投稿番号: [120163 / 196466]
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書評
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「『氷点』停刊の舞台裏」
李大同
著
日本僑報社
中国のメディアというと、独裁を維持するための宣伝装置を思い浮かべる人も多いだろう。・・・新聞や雑誌のみならずインターネット-にも当局の目が光っている。しかし様々な通信手段が発達し経済や文化のグローバル化が進んでいる今日、いつまで人々の本音を押さえ込むことができようか・・・
本年一月、『中国青年報』の週刊付属紙『氷点』が停刊を命じられた。そのきっかけは中山大学の教授による中国の歴史教科書批判を掲載したことだった。教科書が義和団を非難しないことを取り上げ、中国と外国との紛争では中国が必ず正しく、反列強、反西洋人はすなわち愛国だと教えることは非理性的な排外主義をもたらすと喝破した論文だ・・・
40年前の文革開始との類似性を突かれて共産主義青年団の第一書記が絶句するなど、生々しい会話記録には迫力がある。本書は中国での発行を禁止されたという・・・
著者の抵抗は実らなかったが、世界に向けた発信力はもはや抑圧されえない。狭い地球の大きな国で、自由を求める言論人と権力との軋轢は今後一層激化することだろう。
『朝日新聞』
06年7月16日
17面
「読書」欄
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登
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原
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陽
無
限
好
只
是
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黄
昏
(『楽遊原』
李商隠)
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